物質波

概要 

アインシュタインは、光量子仮説の論文で、それまで波と考えられていた光が、飛び飛びのエネルギー値を持つ量子、つまり、物質的性質があることを示した。 その論文を読んだド・ブロイは、逆に、物質にも波の性質があってもおかしくないのではないかと考えた。 そして、全ての物質は、運動量(どの運動系を基準にするのだろうか?)に反比例する波長の物質波としての性質があるという仮説を発表した。 後に、シュレーディンガーによって、可観測量等の物理学的知見等を元にシュレーディンガー方程式が導かれ、波動関数として数式化することが可能となった。 後に、シュレーディンガー方程式は、ボーアの原子モデルの理由付けとなることが分かった。

実像 

複数の粒子が波を形作るとする説もあった。

問題は、波のような性質をもたらすほど光子の数は多くないことである。
「量子力学の解釈問題―実験が示唆する『多世界』の実在」(ISBN-10:4062576007,ISBN-13:978-4062576000,著:ColinBruce,訳&注:和田純夫)P.35


つまり、ある一瞬には、室内の光子数は10の12乗個程度しかない。 これは、1立方ミリメートル当たり10個程度ということであり、空気分子が10の16乗個程度であるのと大きな違いである。
「量子力学の解釈問題―実験が示唆する『多世界』の実在」(ISBN-10:4062576007,ISBN-13:978-4062576000,著:ColinBruce,訳&注:和田純夫)P.35

このように、かなり以前から、複数の粒子で波が形作られるとする考えは否定されていたようだ。 そして、それは、単一電子による二重スリット実験(1974年)で実証された。

これは、非常に奇妙である。 何故なら、1個の量子が、広がりを持つ波と、1点に存在する粒子の2つの性質を持つのだから。 その謎に対する回答がボルンの確率規則である。