新型コロナ7月第2波到来!

7月始めの状況 

2020年7月初めのPCR検査陽性者数と入院治療を要する者の数は同年3月末〜4月初めとほぼ同数である。

第2波のPCR陽性者数の推移 第2波の患者数の推移

オープンデータ - 厚生労働省

しかも、増加傾向もよく似ている。 ただし、7月初めの方がPCR検査陽性者数の増加ペースがやや少ないように見える。

日本のPCR陽性者数の推移

オープンデータ - 厚生労働省

PCR陽性増は見掛け上の感染者増ではないに根拠を記載した通り、陽性者数が増加傾向にある時は陽性率も増加傾向にあるため、実際の感染者が増えていることに疑いの余地はない。 そして、PCR検査陽性者数と入院治療を要する者の数が緊急事態宣言直前と同等となっている。 ただし、2020年2月17日の厚生労働省通達のせいで、第1波では「風邪の症状や37.5度以上の発熱が4日以上続く方」に検査が限定されるケースが散見されたため、第1波と数値を単純比較できないとする意見もある。 しかし、検査されなかった人は以下4つの全てに該当する人に限られる。

  • 「風邪の症状や37.5度以上の発熱」が3日以内で治った
  • 強いだるさ(倦怠感)や息苦しさ(呼吸困難)がなかった
  • 以下の高リスク患者に該当しない
    • 高齢者
    • 基礎疾患がある
    • 透析を受けている
    • 免疫抑制剤や抗がん剤等を用いている
    • 妊婦
  • 他の感染者の濃厚接触者等に該当しない

そして、緊急事態宣言が全面解除された5月25日以降の陽性者数は一貫して増加傾向にあることは事実である。 仮に、検査されなかった陽性者が検査された陽性者と同数居たとしても、7月初めと3月末が同じ状況となるので、第2波が到来したことは明らかであろう。 尚、正しくは、第2波ではなく第1波の振り返しであるが、ここでは厳密に区別する必要性が乏しい。 というのも、集団免疫等が期待できない現状では、第1波と第2波(変異したウィルスによるもの)の違いは感染の拡大には大きな影響を与えないと考えられるからである。

尚、7月上旬のデータを見る限り、第1波よりもPCR検査陽性者数と入院治療を要する者の数の増加が少し緩やかに見える。 ただし、PCR陽性者数(7日平均)の前日比で見れば、第1波の同時期には減少傾向に転じていたのに対して、7月上旬は増加傾向が続いている。

第2波のPCR陽性者数(7日平均)前日比

オープンデータ - 厚生労働省

よって、対策として現状維持を選んだ場合、爆発的な感染に陥る可能性がある。 対策が不十分であった場合も、第1波以上に感染が増えるだろう。 対策が十分であれば、第1波よりも感染を抑えることができるかもしれない。

対策が不十分であった場合、不足分を後から取り戻そうとすれば、最初からしっかり自粛する場合よりも、厳しい自粛が必要になるし、自粛期間も長くなる。 また、入院治療を要する者の数のピークはPCR検査陽性者数のピークの20日以上後になっている。

陽性者数と患者数のピークのズレ

オープンデータ - 厚生労働省

これは、対策が遅れて後手に回った場合、後手の対策が功を奏するまでに時間を要することを示している。 よって、安易に対策を緩めると返って経済に大きなダメージを与える。

尚、死者数の推移については新型コロナ死者数では第2波の兆候はつかめないに記載した。

「経済とのバランス」論 

「経済とのバランス」論を主張する者は、自粛等をなるべく避けようと目論んでいる。 間違った「8割おじさん」批判で紹介した通り、彼らは、科学的に全くのデタラメなK値等を指標としている。 それは、自粛をしなくて良かったという結論を導くのに都合が良いからであって、客観的に妥当かどうかの検証をしたからではない。 実際のところ、彼らが重視していることは、「経済とのバランス」ではなく、自粛等をなるべく避けるという結論である。 それがどういう結果を招くか、しっかりと注視していく必要があろう。

もちろん、新たな知見や第1波の経験から、少ない経済ダメージで効果の高い対策を検討することは可能だろう。 例えば、店舗などで、ビニールシートやフェイスガードを用いた対策は一気に普及した。 こうした店舗を営業しながら、かつ、効果が見込める対策を行うことで、少ない経済ダメージと高い接触削減を両立することは可能であろう。 しかし、効果を考えず、あるいは、効果の評価を歪めたうえで、実質的に経済ダメージのみに着目して安易に対策を緩めることは極めて危険である。

注意すべきことは、真っ当な科学的根拠もない(K値間違った「8割おじさん」批判のようなトンデモ論は多数ある)のに第1波の対策がやり過ぎだったとの論調が幅を利かせていることである。 そのため、第2波では、緊急事態宣言や自粛要請が出されても、それを軽視する人が増えて対策が進まない可能性がある。 とくに、行政機関がやり過ぎ論に縛られて対策が後手に回った場合、後手の対策も思うように進まなくなれば、第1波よりも感染が拡大する恐れがある。

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