感染7段階モデルも疑似科学

はじめに 

K値なる疑似科学に比べれば知名度が低いが、これも紛うことなき疑似科学であろう。

理論と実証 

新型コロナの全体像を把握するためには、全国の暴露者数を推計することが大切なので、 ①全国民1億2644万人、 ②年代別患者数の実数値、 ③抗体陽性率推計値(東京大学の推計と神戸市民病院の推計) を使って、パラメータである暴露率(新型コロナが体内に入る率)をいくつか設定し、動かしながら、実際の重症者や死亡者のデータに当てはまりのよいものを探るシミュレーションを行った。

シミュレーションの結果の概略はこうだ。

まず、国民の少なくとも3割程度がすでに新型コロナの暴露を経験したとみられる。 暴露率はいろいろやってみたが、30~45%が妥当だろう。

新型コロナ、日本で重症化率・死亡率が低いワケ - 東洋経済ONLINE

「パラメータである暴露率(新型コロナが体内に入る率)をいくつか設定し、動かしながら、実際の重症者や死亡者のデータに当てはまりのよいものを探る」というやり方で「全国の暴露者数を推計すること」は不可能である。 何故なら、「パラメータである暴露率(新型コロナが体内に入る率)」をいくらにしようとも、「全国の暴露者数」が累計陽性者数を下回らない限り、いくらでも辻褄を合わせることが可能だからである。 つまり、「全国の暴露者数」から累計陽性者数を引いた人数を「ステージ1かステージ2、すなわち無症状か風邪の症状」として扱えば、いくらでも辻褄を合わせることが可能なのである。 したがって、「国民の少なくとも3割程度がすでに新型コロナの暴露を経験した」とする推計は全く成立しない。 「新型コロナの暴露を経験した」かどうかを何らかの科学的手段で検査しない限り、「全国の暴露者数」の数値を知ることは不可能である。

感染7段階モデルが、細部でどのような仮定を置いているかは定かではない。 しかし、どのような仮定であれ、その仮定と辻褄を合わせた数値からは、その仮定の真偽を判定することはできない。

科学的手続き 

提唱者である高橋泰氏がメディアで盛んに喧伝しているが、どこかの査読のある専門誌に論文を寄稿したとの話は全く聞こえてこない。 査読すら受けていない独自理論を何も知らない素人に喧伝する行為は紛うことなき疑似科学である。

自然収束説の矛盾 

新型コロナ自然収束説の致命的矛盾にて詳細に説明するが、第1波が自然収束によるもので自粛等は全く効果がなかったと仮定すると、「パラメータである暴露率(新型コロナが体内に入る率)」が「30~45%」では、第1波の陽性者数の推移と全く合わない。 ピーク時の累計陽性者数および新規陽性者数と辻褄を合わせるには、次のような非現実的な仮定が必要となる。

  • 陽性者累計6847人を遥かに超える6千万人以上の圧倒的なピーク時「全国の暴露者数」累計
  • 基本再生産数は大差ないのに、真の致死率は約0.00074%という世界的にも圧倒的な低さ

また、現実の陽性者の減少速度が自然収束説のシミュレーションよりも明らかに遅い。 さらに、自然収束説は、緊急事態宣言解除後に感染者数が継続して増加した事実とも一致しない。 自粛等の効果を想定しない限り、現実の実測値とはどうやっても一致しない。


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