新型コロナ治療薬が承認されない理由

はじめに 

以下も参考に。

いきなりまとめ 

新型コロナの治療薬が承認されないのは、効果を実証していないからである。 効果を実証しなければ承認されなくて当たり前である。

以上!

報道の嘘 

一部メディアでは、次のようなデータで治療薬候補の効果が実証されたかのように報道されている。

  • タレントの体験談
  • 症例報告
  • 無作為(ランダム)割付ではない比較データ

しかし、これらは、いずれも、効果の実証とはならない。 この中では、3つ目が最も有力のデータだが、それでも、効果の実証にはならない。 というのも、何らかのバイアス(偏り)がある疑いが残るからである。 例えば、症状の軽い人を治療薬候補を投与する群に振り分け、かつ、症状の重い人を偽薬を投与する群に振り分けると、毒を飲ませても有効という結果が出ることもある。 最も留意しなければならないことは、実際には患者に不利益しかもたらさないものが、バイアス(偏り)によって利益があるかのように見えることもあることである。 バイアス(偏り)を防ぎ、効果のあるものだけを選別するには、無作為(ランダム)割付を行う必要がある。 それを行うのが治験である。

尚、Unconventional Cancer Treatments/OTA-H-405(いわゆるOTAレポート)では、「劇的な効果を示す治療法を除き(except for those treatments whose effects are dramatic)」厳密な証明が必要だとされている。 例えば、投与した途端に熱も症状も一気に治るのであれば、厳密な証明手段に頼らずとも効果が実証できよう。 しかし、現実の治療薬候補にそこまで劇的な効果が期待できるものはない。 だから、厳密な手段でなければ、効果を実証できないのである。

治験 

治験を実施するかどうかは製薬会社が決め、その費用は製薬会社が負担する。 というのも、医薬品で利益を得るのは製薬会社だからである。 製薬会社に任せるべきではない、国がやるべきだと言う人も言う。 しかし、製品の開発は官が最も苦手とする分野であり、医薬品の開発を国有化すればまともな開発はできないだろう。

治験には、費用だけでなく時間もかかる。 実際に投与を行う期間だけでは足りない。 というのも、必要な被験者が一気に集まるわけではないからだ。 効果が弱い医薬品ほど、多くの被験者を必要とする。 しかし、多くの被験者を集めようとすれば、それだけ時間がかかる。

治療薬 

デキサメタゾン 

厚生労働省は抗炎症薬「デキサメタゾン」を新型コロナウイルス感染症の治療薬として認定した。 すでに広く使われている医薬品で、英国でコロナの重症患者の死亡率を下げる研究結果が出ていた。 5月に特例で承認した「レムデシビル」に続き、国内で2例目の正式なコロナ治療薬となる。

デキサメタゾンは様々な疾患に利用されるステロイド薬で、国内では肺疾患や感染症などで効果が認められている。 すでに保険適用され日医工などが後発薬を製造しており、低価格で手に入りやすい。

厚労省は17日付でデキサメタゾンをコロナ診療の手引きに掲載した。 審査や承認は不要ですぐに使うことができ、コロナ患者に使う場合の治療費は公費で補助する。

英オックスフォード大学が6月に発表した研究では、デキサメタゾンの投与により人工呼吸器が必要な患者の死亡率が約40%から約29%に低下した。 酸素吸入が必要な患者の死亡率も下がった。 酸素の投与が不要な軽症患者への効果は認められなかった。

抗炎症薬デキサメタゾン、国内2例目のコロナ治療薬に - 日本経済新聞

「英オックスフォード大学が6月に発表した研究」のデータを見ていないので詳細は不明だが、記事の通りなら新型コロナの患者数の削減には役に立たないものの致死率低下が期待される。


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