新型コロナ・ワクチンは必要か?

安全性と有効性 

新型コロナワクチンについては以下が参考となる。

まとめると以下の通り。

  • 効果が非常に高い
  • 重篤な副作用は極めて少ない
  • 副作用のリスクが高い人は以下の通り
    • 衰弱した高齢者
    • アレルギー持ちの人
    • 過去にアナフィラキシーを起こしたことがあった人

副作用のリスクが高い人は医師と相談すべき。 それ以外の人は接種した方が良さそうである

任意か強制か 

安全性や有効性が十分に検証されるまでは、実験段階の治療にあたるから、当然、世界医師会(WMA)のヘルシンキ宣言 - 日本医師会に従わなければならない。 この場合、接種は自発的でなければならないし、インフォームド・コンセントも適切になされなければならない。

一方で、安全性や有効性が十分に検証されたならば、強制接種とすべきである。 有効性が高いワクチンは、集団で接種することで実効再生産数を下げて流行を阻止することが期待される。 しかし、接種率が高まらないとそうした効果は期待できない。 だから、国民全体の利益を高めるために強制接種とすべきである。 ただし、集団接種の必要性と安全性は丁寧に説明すべきある。 また、副作用のリスクの高い人は対象から除外すべきであろう。

責任体制 

以下、十分な検証もないままに緊急使用許可を出す場合について解説する。

海外メーカーは新型コロナのワクチンを巡り、パンデミック(世界的大流行)という緊急性を踏まえて開発を急いでいることを背景に「訴訟が起きても責任は負いきれない」と主張。 ワクチン供給の契約で、訴訟が起きた場合は国が損失補償するよう求めている。

コロナワクチン健康被害、国が賠償肩代わり 政府、法整備検討 海外製薬要請 - 毎日新聞

この記事に対して「海外メーカーは無責任だ」と主張する人がいるが、それは全くの見当違いである。 「訴訟が起きても責任は負いきれない」とする理由が何かを考えるべきである。 それは「緊急性を踏まえて開発を急いでいる」という言葉にもヒントがある。

新型コロナのワクチン開発は海外メーカーが先行。 日本政府は英製薬大手のアストラゼネカをはじめ、複数の海外メーカーとワクチン確保の交渉に入っているが、日本人を対象にした安全性や有効性のデータが十分集まる前に、海外の治験を踏まえて特例承認される可能性が高い。

コロナワクチン健康被害、国が賠償肩代わり 政府、法整備検討 海外製薬要請 - 毎日新聞

「訴訟が起きても責任は負いきれない」のは「安全性や有効性のデータが十分集まる前」だからだ。

新型コロナウイルスのワクチンを製造する欧米の製薬会社9社は8日、安全を最優先するとの共同声明を発表した。 効果が確認されるまでは当局に承認を求めないことも申し合わせた。 米国では臨床試験(治験)終了を待たずに緊急的な接種を認めることが検討されており、業界側から政治的な動きをけん制した。

トップによる共同声明を出したのは、英アストラゼネカ、米ファイザー、仏サノフィなど。 (1)安全と接種する人の健康を最優先する (2)科学と倫理の高い基準を維持して臨床試験(治験)や製造をする (3)最終的な治験を終えて安全と効果が確認された場合にのみ当局に承認を求める (4)グローバルな供給体制を整える ――ことを確認した。

新型コロナの世界的な感染拡大を受けて、欧米の製薬大手はワクチンの開発を急いだ。 治療法や予防法が限られ、ワクチンが数少ない対策だったためだ。 通常ワクチン開発には5~10年かかる中で、1年以内を目指す異例のスピードで開発や治験が進んでいる。

だが、効果や安全性が確立されていないにもかかわらず、世界でワクチンに対する期待が先行している。 トランプ米政権は11月の大統領選も視野に、迅速なワクチン開発を後押しする。 米食品医薬品局(FDA)は治験終了前に条件付きで投与を認める「緊急使用認可」を検討しており、政権から圧力があったことが指摘されている。

ワクチン開発競争は世界で進む。ロシアは世界に先駆け、8月に自国産のワクチンを承認。 中国と同様、早期に開発・製造して新興国に提供することで影響力を強めようとしている。 フィリピンで10月から始まる同ワクチンの治験はロシアが資金を拠出する 。治験終了前に政府が承認したことには批判の声もある。

今回の欧米製薬会社の共同声明は、こうした世界の動きに業界側からくぎを刺す意味合いがある。 ワクチンは予防や重症化を防ぐ効果が期待されるが万能ではなく、過度な期待で安全性が後回しになれば、むしろ悪影響を及ぼしかねない。

声明に参加した他の6社は、英グラクソ・スミスクライン(GSK)、独ビオンテック、米ジョンソン・エンド・ジョンソン、米メルク、米モデルナ、米ノババックス。

欧米製薬9社「ワクチンの安全最優先」 政治をけん制 - 日本経済新聞

製薬会社はそうした動きに明確に反対している。 製薬会社の意に反して政府判断で未完成品を実践投入させるのに、その責任を製薬会社に丸投げする方がおかしい。 政府判断なら、その責任は政府が負うべきだろう。

政府は、2009年に新型インフルエンザの流行を受けて輸入ワクチンを調達した際、海外メーカーの損失補償を可能とする特別措置法を整備。 11年の予防接種法改正でも同様の規定を設けたが、この規定は16年に失効している。

今回も同種の法整備を行う方針だが、対象は国内メーカーの製造分も含める案が有力だ。 国内外で開発が先行するワクチンがいずれも「核酸ワクチン」と呼ばれる新しい技術で、これまで薬事承認されたことがないためだが、肩代わりは緊急性を重視した例外的措置との考えから、数年限りの時限措置とする方向で調整する。

コロナワクチン健康被害、国が賠償肩代わり 政府、法整備検討 海外製薬要請 - 毎日新聞

「数年限りの時限措置」なので、「安全性や有効性のデータが十分集ま」った段階では製薬会社が責任を負うことになる。

アストラゼネカ社への批判は的外れ 

イレッサ事件の概要 - イレッサ“薬害”訴訟を支援する会(仮)のとおり、アストラゼネカ社はイレッサ事件において言いがかり裁判を受けている。 最高裁では、製品に問題はなく、使い方の問題と判示されたが、ア社の損害はゼロではない。 企業イメージが傷つき、弁護費用等も負担している。 そうした経験があるからこそ、訴訟に対して敏感になるのも当然だろう。


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    科学

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