IIJmio高速モバイル/Dサービス
概要
LTE対応高速モバイルサービス提供開始のお知らせによるとサービス概要は次のとおり。
ミニマムスタート128プラン | ファミリーシェア1GBプラン | |
---|---|---|
初期費用 | 3,150円 | 3,150円 |
月額料金 | 945円 | 2,940円(1GBのバンドルクーポンを含む) |
SIMカード | 1枚 | 最大3枚まで |
SIMカードタイプ | 標準SIMとmicroSIMから選択可能 | 標準SIMとmicroSIMから選択可能 |
最低利用期間 | 課金開始日の翌月末まで | 課金開始日の翌月末まで |
- LTE対応(3Gでも利用可能)
- クーポンなしの場合は速度が128kbpsに制限される。
- ファミリーシェア1GBプランは月額料金に1GBのクーポンが含まれる。
- 追加クーポンは100MB毎に525円。
- クーポンは使い切るまで自動適用(ユーザーが任意に128kbpsにすることはできない)。
- ファミリーシェア1GBプランのSIMカードタイプは3枚とも任意に選べる(標準×3、標準×2+micro×1、標準×1+micro×2、micro×3のいずれも可)
ファミリーシェア1GBプランを2台または3台でシェアする場合については、全ての端末の通信量が等しい前提で1台当りの料金を計算した。
b-mobileイオン限定SIMと違い、050 plusが使える点は大きなメリットだろう。
050plusの動作の確認は3Gで行いました
@iijmio/2012年2月23日 - Twitter
ということである。
アプリ/サービス等 検証結果 050plus 以下の条件で発信・着信ともに動作しました。
- 128Kbps通信状態
- スマートフォン上の050plusと固定電話間での通話
- パターン1
- スマートフォンにmio高速モバイル/DのSIMカードを取り付け
- パターン2
- モバイルルータ(NI-760S)にmio高速モバイル/DのSIMカードを取り付け
- スマートフォンはWi-Fiでモバイルルータへ接続
クーポンなしでもwebやメールなどのテキスト主体の使い方なら、少し我慢する程度で十分に実用になる速度である。
速度が必要な人で、かつ、自宅にブロードバンド回線を引いている人にはファミリーシェア1GBプランがお勧めだ。
とくに2〜3台の端末を持つ人にとっては、よほどのヘビーユーザでもない限りお得に使える。
2年縛り等、長期契約期間による縛りはございません
高速モバイル/D概要
という点も使いやすい。
ただし、自宅にブロードバンド回線がないなら、全く使い物にならないだろう。 そういう人は素直にUQ WiMAXを選ぶべきである。
シミュレーション
MVNO様向け卸携帯電話サービス概要のご説明資料P.19によれば、「GTP接続する場合」の「10Mb/sのもの」で7,458,418円である。 一方で、通信需要が全時間帯で平均化され、かつ、需要増大による速度低下が起きないように必要帯域を確保するものと仮定して、収入を計算する。
プラン等 | 10Mbps当り限界契約数 | 10Mbps当り収入 |
---|---|---|
128プラン(3日で366MB) | 885 | 84万円 |
128プラン(1日で10MB) | 10000 | 945万円 |
バンドルクーポン(1月で1GB) | 3,240 | 953万円 |
1ヶ月につき追加クーポン+1 | 32,400 | 1700万円 |
以上から、IIJ側の収支は次のようになると思われる。
- 128プランは、ユーザーの通信量平均を規制制限(3日で366MB)の10分の1以下と想定しないと赤字
- バンドルクーポンは、1GB一杯まで使われるとトントン
- 追加クーポンは余裕で黒字
速度シミュレーションのため、次のような仮定を立てる。
- 全ての時間の通信需要は一定(時間による偏りはない)
- 全時間を適当な単位時間に分割し、各ユーザの単位時間毎の通信需要はMAXか零のいずれか
- 通信時間=通信データ量÷最大通信速度
- 通信速度の低下によって通信時間が長くなることは考慮しない
4つ目の仮定は、帯域が足りていないときに問題となるが、それは後述する。 これらの仮定において、次のような設備設計で速度シミュレーションをしてみる。
- ミニマムスタート128プランにて1契約1日122MBちょうどの帯域確保(10Mbpsを885人でシェア)で1契約1日122MB
- ミニマムスタート128プランにて単体採算ライン(10Mbpsを10000人でシェア)で1契約1日10MB
- ミニマムスタート128プランにて単体採算ライン(10Mbpsを10000人でシェア)で1契約1日122MB
- ファミリーシェア1GBプランにて1契約1月1GBちょうどの帯域確保(75Mbpsを24300人でシェア)で1契約1月1GB使用
実は、速度低下の程度は、総通信量と帯域によってのみ決まり、最大速度の影響は受けない。 ミニマムスタート128プランのように速度制限を設けても、採算ラインは変わらないし、速度低下の程度も変わらない。 つまり、速度制限による総通信需要抑制効果はあるが、速度制限自体による直接的なコスト削減効果も速度低下防止効果もない。
ミニマムスタート128プランでは、総通信量を満足できる帯域があれば(①②)、99%以上の確率で100kbps以上の速度が確保可能である。 単体で採算を取るためには前ユーザの平均通信量は月300MBくらいまでである必要があり(②)、全ユーザーが制限一杯まで使うと大幅な採算割れとなる(①)。 単体採算ラインで全ユーザーが制限一杯まで使う場合は、50%程度の確率で速度が10kbps強に落ちる(③)。 さらに、仮定において「通信速度の低下によって通信時間が長くなることは考慮しない」とした点が、③では大きな問題となる。 というのも、通信速度の低下が恒常的に起こる場合は、通信時間が長くなることによって単位時間内に需要に応えきれなかった“繰り越し需要”が発生するからである。 持ち越された繰り越し需要は次の単位時間の通信速度を低下させる要因になる。 通信速度の低下が恒常的に起こっているなら、繰り越し需要がなくても次の単位時間の速度低下が発生しており、繰り越し需要がさらに輪を掛けて速度を低下させる。 このシミュレーションではそうした相乗効果を計算していない。 よって、実際上は、このグラフ以上に速度が低下する。
一方で、総通信量を満足できる帯域があれば、繰り越し需要分を通信需要が重ならない時間帯に処理することが可能である。 何故なら、累積確率50%のところで通信速度MAXとなっているから、約半分の時間は余力があるからだ。 よって、その場合は、繰り越し需要を考慮しなくても実際の通信とは大差ない結果となる。 ただし、このシミュレーションでは、時間による通信需要の偏りの影響は考慮してない。 時間による通信需要の偏りを想定すると、このグラフよりは通信速度が低下すると予想される。
シミュレーション結果を見ると、少々厳し目である。 これは、DoCoMoのMVNO料金が高過ぎるからである。 Xi(クロッシィ)は最大7GBで6千円弱だから、1GBあたりで860円くらいである。 一方で、MVNO業者はユーザに1GB提供するために、DoCoMoに約2300円払わなければならない。 つまり、DoCoMoはMVNO業者に対してユーザ価格の約3倍の料金を取っているのである。 MVNOのせいで競争に晒されてDoCoMoに厳しくなっているように見えて、実は、MVNO商品が売れれば売れるほどDoCoMoが儲かる仕組みである。
- このページの参照元
050 plus モバイルデータ通信 b-mobileイオン限定SIM SoftBank 4G BIGLOBE 3G カメレオンSIM hi-ho LTE typeD Xi(クロッシィ) ヨドバシカメラ基本0円SIM
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