[社会問題]
囚人のジレンマ
囚人のジレンマと呼ばれる非ゼロ和ゲーム[1]のゲーム理論がある。これは、ナッシュ均衡[2]の観点で見ると、相手がどちらを選ぶかに関わらず、常に裏切を選んだ方が得に見える。一方で、パレート最適[3]の観点で見ると、双方の利益の合計は、協調を選ぶほど高くなる傾向にある。では、協調と裏切、どちらが得なのか。結論を言えば、一回きりではない繰り返し型の囚人のジレンマに限って言えば、パレート最適の観点での分析が有効になる。また、囚人のジレンマは1対1のゲーム理論だが、多数の人間が登場するケースにも応用できる。以上、繰り返し型の囚人のジレンマの傾向をまとめると次のようになる。
- お互いに協調を選ぶことが無難でお得
- しかし、分かっていても協調は難しい
- 相手に協調を選択させて自分だけは裏切を選ぶと高得点になるという裏技が存在する
- しかし、邪なことを考えていると、相手も同じ裏技を使おうと考える
- 結果として、双方とも裏切を選んで損をする
この囚人のジレンマは、現実世界の実に多くの物事に当てはまる。例えば、経済は、GDPが国民全体の利益を左右する非ゼロ和ゲームである。そして、例えば、楽して甘い汁を吸うことはナッシュ均衡を追求した行動であり、これはGDPを下げるというパレート最適に反する結果をもたらしかねない。その点で経済にも囚人のジレンマの要素がある。
実例
(作成中)
最終更新時間:2005年09月16日 23時40分14秒
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