地震爆発論(笑)

地震爆発論(笑)の全般的な特徴 

詳細は後で紹介するが、地震爆発論(笑)の全般的な特徴を簡潔にまとめると次の通りとなる。

  • 現実世界の法則を無視した提唱者の空想の世界での考察のみで結論づける
    • 提唱者は、化学や物理の基本法則を全く理解できていない
    • 提唱者は、それ以前の基本的な空間認識能力等にも問題がある
  • 主流学説の内容を正しく理解せず、誤解したままにしている
    • 書籍の文章読解もまともにできていない
    • 必要事項以外を省略した簡略図を見て、省略事項がない前提で解釈する(文系かw)
    • 提唱者の空想の世界でのみ生じる問題を提起して、主流学説を批判する
  • 提唱者の空想の世界でのみ成立する珍説を提唱する
  • 自ら提唱した内容に対して、計算、実験等を一切行わず、証明責任を全く果たさない
  • 素人向けの啓蒙であるにも関わらず、自らの主張をわかりやすくまとめることをしない

まず、地震爆発論(笑)の地震発生のメカニズムを見ると、数々の化学や物理の基本法則に反していることがわかる。 というか、通常の空間認識能力があれば容易にあり得ないと分かる図が描いてある。 よって、提唱者は、現実世界の法則を全く理解できていないものと思慮される。

また、提唱者は、主流学説に基づく書式の内容を正しく理解していない。 例えば、提唱者は、地震波の伝搬を示す概略図を見て、主流学説のために物理法則を捻じ曲げたと言い出す。 しかし、これは、省略されているであろう地球の歪曲や非連続面以外での屈折(カーブ)を考慮すれば、通常の物理法則に沿った波の伝搬・屈折を記載した図にすぎない。 高度な数式を駆使した科学理論の本などでは、理解促進のための付けられているはずの図の意味が全く理解できず、別の手段で理解して初めてその図の意図が理解できるという本末転倒な図も多い。 しかし、提唱者が誤読した書籍の内容はそれらより遥かに易しい。 畑違いとは言え、土木工学という理系の元教授であれば、そのような誤読をすることは、常識的にあり得ない。

そして、提唱者は、主流学説の間違った理解や、現実世界の法則に対する無知・無理解に基づいて主流学説を批判する。 さらに、提唱者は、現実世界の法則に対する無知・無理解に基づいて、現実世界では成立しない珍説を提唱する。 提唱者は、持論が、化学や物理の理論に基づいた計算上で矛盾がないか、あるいは、計算結果と観測事実が一致しているかどうかは一切検証しない。

提唱者は、一度だけ、査読付き科学誌に投稿した。 しかし、それが非掲載になると、正当な理由(証拠のない妄想集にすぎないから)の説明を受けているにも関わらず、証拠固めなど再掲載に向けた努力の一切を放棄した。 そして、石田自身研究所(笑)や地震爆発論学会(笑)なる自称学会のwebサイトにて、素人向けの啓蒙に勤しんでいる。 しかし、地震爆発論(笑)の具体的な内容は、情報が分散されていて、全く整理されていない。 査読付き科学誌に掲載された論文であれば、情報が分散しているのは止むを得ない。 しかし、個人で編集できるwebサイトで発信しているなら、まとめることは容易であろう。 提唱者は、素人向けの啓蒙に勤しみながら、そうした情報をまとめる努力さえ怠っている。

地震爆発論(笑)は科学の必須条件を一切満足せず、疑似科学に見られる次のような特徴を有している。

地震爆発論学会(笑)なる自称学会の初代会長は、名古屋工業大学土木工学科の元教授の石田昭と名乗っている。 J-STAGEの論文等を検索すると、確かに、石田昭という名古屋工業大学の土木工学系の教授は実在していたようだ。 しかし、既に説明した通り、地震爆発論(笑)は、中学校で学ぶ化学や物理の基本法則の多数に反しており、現実世界では絶対に実現不可能なファンタジーである。 というか、どう見てもギャグにしか見えない(笑)。 この場合、どれが正解なのだろうか。

  • 中学生レベルの化学や物理の知識がなくても土木工学系の教授になれる
  • 本物の元教授になりすました全くの別人
  • 元はまともな人だったが、ボケて変なことを言い出した

尚、当ページは無秩序に記述を増やし過ぎたので、内容を簡潔に整理しなおした。 地震爆発論(笑)残骸に整理前の残骸を残しておく。

疑似科学としての評価 

地震爆発論(笑)は社会的有害性の低い疑似科学である。 何故なら、中学レベルの科学知識があれば容易に看破できるファンタジーにすぎないからである。 地震爆発論(笑)を無批判に受け入れるのは情報リテラシーがゼロに近い人だけであろう。

  • CCS地震原因説にも懐疑的
  • CCS地震原因説は信じるが、地震爆発論(笑)が胡散臭いのは分かる
  • 何の疑いもなく地震爆発論(笑)を真に受ける

常識で考えれば、3番目は最も少数派であろう。 ある程度の教養のある人でも真偽の判断がつかない疑似科学は社会的有害性が高いが、地震爆発論(笑)にはそうした性質が全くない。 だから、あまり目くじらを立てる必要はないだろう

と、考えていたが、Web上で情報を発信する人を見ると、CCS地震原因説を流布する人と地震爆発論(笑)を流布する人の多くは被っており、2番目の層が最も少数派に見える。 これは、ノイジー・マイノリティ(陰謀論支持者はギャーギャー騒ぎたがる)によるものかも知れないが、本当に2番目の層が最も少数派であるなら世も末だろう。

とりあえず、鳩山由紀夫氏のCCS地震原因説のようなタイムリーなネタなのでSEO的な意味でツッコミを入れておく。 何故なら、SEOをきちんとやらない疑似科学批判は無意味であるからである。

基本的姿勢の問題 

序文

著者は、地震学を専門として学んできたわけではありません。 十年前までは、自然災害科学という分野で、海象災害の一部(津波の研究など)を研究テーマとしていました。 したがって、難解なものになってしまっている地震学の全貌を把握した上で、本書を書いたわけではないことを、お断りしておかなければなりません。

地震の謎を解く - 地震爆発論学会P.3

「地震学を専門として学んできたわけではありません」で、「地震学の全貌を把握」していないなら、どうして、自分が間違っていると考えないのか。

ただ、地震予知が、遅々として進歩せず、多くの一般大衆から、地震関係者が、ひいては、地震学が、信頼を失っていく現状を見て、もっと自由に所見を述べあって、地震予知の方法を前進させるべきではないだろうか、と思っている次第です。

地震の謎を解く - 地震爆発論学会P.3

「地震予知が、遅々として進歩せず、多くの一般大衆から、地震関係者が、ひいては、地震学が、信頼を失っていく現状」があったとして、ど素人が「自由に所見」を述べる価値が肯定されるわけではない。

地震予知を確立するには、なぜ地震が起きるのか、地震の発生機構を知る必要があります。

地震の謎を解く - 地震爆発論学会P.3

石田氏は、何を根拠にそう言っているのか。 たとえば、量子力学では、なぜそうなるのか誰にも解明できていないが、現象の予知は正確にできる。 科学では、現象を正確に予測できれば事足りるのであり、原理解明は二の次である。 そして、原理が解明されていなくても、現象を正確に予測してきた。 科学は、ニュートンの時代から、ずっとそうである。 逆に、原理が解明されても、予測に必要なデータの取得が困難であれば、地震を予知することはできない。 それなのに、石田氏は、何を根拠に、「なぜ地震が起きるのか、地震の発生機構を知る必要」と主張するのか。

現状で地震予知が難しいのは、どの地点にどれだけ歪が蓄積されていて、今後どれくらいのペースで増えて、どこまで耐えられるかの定量的なデータが得られないからである。 見えない部分の断層、プレート等の動きを調べるセンサーがないのだから、定量的なデータが得られないのは当然であろう。 だから、歴史的文献等を基にして、この地点では何百年おきに大地震が起きてるからそろそろ危ないね、というくらいにしか予想できないのである。 百万歩ほど譲って、地震爆発論(笑)が正しかったとしても、地下の水やマグマの動きを調べるセンサーがないのだから、予想精度を高めることはできない。 事実、地震爆発論(笑)でも、トリックで的中させたかのように偽装した事例以外、地震予知には全く成功していない。 このように、地震予知技術が未熟であることと、地震の発生機構の知見は全く別物である。 石田氏は、両者を混同させることで、あたかも主流学説が正しくないかのように見せかけているだけである。

地震の発生機構は、そんなに複雑なものである筈はありません。

地震の謎を解く - 地震爆発論学会P.3

石田氏は、何を根拠にそう言っているのか。 そもそも、地震爆発論(笑)のような無駄に複雑な珍説を唱えている石田氏が、「地震の発生機構は、そんなに複雑なものである筈はありません」と主張するのは明らかなダブルスタンダードである。

西洋でも初期の地震学者は、地震を地下の爆発と見ていたようですが、日本でも、江戸期の地震学者は、直感的に地震を何らかの爆発であるという、発想をしていたようです。

地震の謎を解く - 地震爆発論学会P.3

石田氏は、「初期の」だの「江戸期の」だの、古い仮説を事更に取り上げて、何が言いたいのだろうか(笑)。 まさか、天動説、四元素説、フロギストン説等が正しいとでも言うつもりだろうか(笑)。 というか、そんなに古い仮説を重視するなら、固体か液体か以前に、マントルなる20世紀以降の概念など否定して、「初期の」地球平面説を唱えるべきだろう(笑)。

真面目に説明すると、新しい仮説が古い仮説に取って代わるのは、新しい仮説が古い仮説より優れている証拠が多々あるからである。 そうした経緯を無視して、古い仮説を掘り返してきて、ろくに根拠も示さずに、古い仮説を重視するのは疑似科学に他ならない。

観測技術の発達、計算技術の発達と共に、却って細かな観測や計算の結果に縛られて、自由な発想が制約を受けているように思えます。

したがって、自由は発想に基づいて、今一度地震学を土台から見直すことも必要であると思います。 そうした観点に立って、固定した見方を一度取り去って、白紙から議論を進めるくらいのつもりで、敢えて専門外の一人として、意見を提示して頂きました。

地震の謎を解く - 地震爆発論学会P.3,4

科学が「観測や計算の結果に縛られ」るのは、それが科学の必須条件だからである。 「観測や計算の結果に縛られ」ないのは、疑似科学である。

「観測」「の結果に縛られ」ないということは、現実を無視するということである。 科学は、現実を無視していては成り立たない。 現実を無視するなら、それは科学ではなく、創作となる。 たとえば、地震予知は、現実に起きる地震を予想しようとするのだから、現実を無視していては成り立たない。 もちろん、空想の中で起きる地震を予測するのであれば、現実を無視しても差し支えはない。 しかし、現実に起きる地震を予測したいなら、「観測」「の結果に縛られ」なければならないのは当然である。

また、科学理論は現実と辻褄の合うように作られるため、従来理論と辻褄を合わせることは、間接的に現実と辻褄を合わせることになる。 とくに、現実と良く一致する定量的な理論に基づいた計算結果と辻褄を合わせることは、現実と辻褄が合っていることの証明になる。 一方で、定性的な理論と辻褄を合わせても、定性的な思考の中に主観的要素が入り込んでしまうため、完全に現実と辻褄が合っているかは証明しにくい。 専門分野の天才科学者でさえ、想像の世界において、現実の化学や物理の法則を全く何の間違いもなく適用するのは極めて困難である。 現実の化学や物理の法則を正しく理解しておらず、かつ、「観測や計算の結果に縛られ」ない石田氏には、想像の世界において、現実の化学や物理の法則を正しく適用することは不可能である。 一般論として、一見すると、定性的には正しいように見えても、定量的な辻褄が合わない場合がある。 逆に、定性的には間違っているように見えても、定量的な辻褄が合うこともある。 その場合、信じるべきは、主観的要素の入る余地のない定量的な検証の方である。 だからこそ、科学では、現実と辻褄を合わせるために「計算の結果に縛られ」ることが必須条件なのである。

ただし、「観測や計算の結果」を鵜呑みにしてはいけない。 当然のことながら、観測方法の誤りや計算の誤り、それらの解釈の誤り、公式の誤り等がないとは限らない。 もちろん、確固たる根拠に基づいてそうした誤りを指摘することは認められる。 そして、正しいと推定できる「観測や計算の結果」には「縛られ」なければならない。 たとえば、ニュートリノが光速を超えるとする論文が発表されたときは、後に、実験の誤りが指摘され、その指摘に沿って修正した実験ではニュートリノは光速を超えなかった。 このように、「観測や計算の結果」に誤りがある可能性は常に考慮する必要がある。 しかし、それは、「観測や計算の結果に縛られ」ないこととは全く違う。

「観測や計算の結果に縛られ」ない疑似科学理論をいくら提唱しても、科学の発展には何の役にも立たない。 疑似科学家の多くは、こうした現実と辻褄を合わせることの重要性に気づいていない。 だからこそ、こうした現実と辻褄を合わせることを否定する疑似科学家は珍しい。 そうした意味で、石田氏は、他の疑似科学家とは別格の超疑似科学家と言えるだろう。

勘違いの点もあろうかと思いますが、自由闊達な地震学サロンでの議論風発の一こまとしてお許しいただきたい。

地震の謎を解く - 地震爆発論学会P.4

石田氏の主張は、「勘違いの点もあろうか」ではなく、「勘違いの点」しかないのである。

特に地球の内部構造に関しましては、著者の直感に基づいて書いたもので、諸賢のお叱りを頂戴するかもしれませんが、地球の内部が固体であるということが、どうしても信じることができないのです。

地震の謎を解く - 地震爆発論学会P.4

石田氏が、「どうしても信じることができない」ことは理論の真偽とは全く関係がない。 「観測や計算の結果」を無視して「著者の直感に基づいて書いたもの」は科学的に何の価値もない。

コンピュータの計算結果は、最初の仮定が間違っていれば、まったくおかしなものになるはずですが、吟味がなされずに、結果を信じているように見えます。

地震の謎を解く - 地震爆発論学会P.4

石田氏の主張するように、「観測」「の結果に縛られ」なければ、「まったくおかしなもの」になった「コンピュータの計算結果」が「吟味がなされずに、結果を信じている」ことは起こりうる。 しかし、科学では、「観測」「の結果に縛られ」るので、「コンピュータの計算結果」と「観測」「の結果」をきちんと照合する。 そして、「コンピュータの計算結果」と「観測」「の結果」が合わない時は、当然、「最初の仮定が間違って」いる可能性を想定した検証を行う。 よって、科学では、「まったくおかしなもの」になった「コンピュータの計算結果」が「吟味がなされずに、結果を信じている」ことは起こり得ない。

ともあれ、地震学が、大きく進歩して、地震予知の方法が確立し、住みよい社会が実現することを願って止みません。

地震の謎を解く - 地震爆発論学会P.4

以上の通り、石田氏の主張は「地震学が、大きく進歩して、地震予知の方法が確立し、住みよい社会が実現する」のに全く何の役にも立たない。

さて、本書はその正しい「物差し」、地震の発生機構の解明に役立てようと挑んだものでありますが、その骨子は十年前の平成元年の春、ゲラー助教授が投稿したのと同じ英国の科学雑誌「ネイチャー」に投稿したものであります。 ただし、「残念ながら、掲載できません」と拒絶されてしまいました。 余りにも定説と違う内容であるので、学術雑誌、学会誌に掲載するのは無理かとも思い、ANS研究会内部資料として、これまでは、関係者に配布してきました。

地震の謎を解く - 地震爆発論学会P.14

現代科学において、「余りにも定説と違う内容である」ために「『残念ながら、掲載できません』と拒絶され」た事例などない。 事実、石田氏が投稿した英国の科学雑誌「ネイチャー」や日本自然災害学会誌「自然災害科学」は論文の掲載を不適当と判断したが、それは「余りにも定説と違う内容である」という理由ではない。

地震は爆発現象であることを論旨とする石田理論を、13年前にイギリスの科学雑誌NATUREに投稿しましたが、掲載を断られました。 その時の断り状です。

your paper is too speculativeということですが、この判定は時代が変えてくれるものと期待します。 「雪玉」も少なくとも今の日本社会では、too speculativeですが、西洋社会ではそうでもないと立花隆氏は述べています。 日本の新聞の扱いがピント外れであると語っています。

April 6,1989

Dr.Akira Ishida

Dept.Civil Engineering,

Nagoya Institute of Tech.,

Nagoya Japan

Dear Dr. Ishida,

Thank you for submitting your manuscript "The cause and prediction of earthquake" which we are regretfully returning with this letter.

残念ながらこの手紙を添えて返送しますが、原稿「The cause and prediction of earthquake」を提出いただきありがとうございます。

It is Nature's policy to return a substantial proportion of manuscripts without sending them to referees, so that they may be sent elsewhere without delay. Decisions of this kind are made by the editorial staff, often on the advice of regular advisers, when it appears that papers are unlikely to succeed in the competition for limited space.

遅滞なく他の場所に送ることができるよう、原稿の大部分を査読者に送らずに返送することがネイチャーの方針です。 この種の決定は、限られた紙面の競争で論文が成功する可能性は低いように思われるときに、常任アドバイザーの助言を受けて、編集スタッフによって行われます。

Among the considerations that arise at this stage are the length of a manuscript, its likely interest to a general readership, the pressure on space in the various fields of Nature's interest and the likelihood that a manuscript would seem of great topical in terest to those working in the same or related areas of science .

この段階での考慮事項は、原稿の長さ、一般的な読者への関心の高まり、Natureの興味の様々な分野における紙面への圧力、そして、原稿が科学の同じまたは関連する分野で作業している人々にとって非常に興味深い話題になる可能性、です。

In the present case, I regret to say that we feel that your paper is too speculative for publication in Nature to be appropriate .

今回のケースでは、残念ながら、Natureでの発表として適切であるにはあなたの論文はspeculative(思弁的、不確か)すぎると私たちは感じています。

I am sorry that we cannot respond more positively.

もっと肯定的に対応できないのが残念です。

Yours sincerely,

敬具

Dr. Laura Garwin,

Physical Sciences Editor

新・地震学セミナー(221-230) - 石田地震科学研究所

石田氏が公表している通り、英国の科学雑誌「ネイチャー」が掲載拒否した理由は「too speculative (思弁的、不確か)」であって、「余りにも定説と違う内容である」からではない。 何ら根拠を示さない空想論のみだから「too speculative (思弁的、不確か)」と評価されるのは当然である。 根拠を示さない空想論である限り「この判定は時代が変えてくれる」わけがない。

石田理論の骨子は13年前に大学を退官するときに、学会発表を工夫しましたが、論文手直しをする時間がなくて、断念したものです。 当時論文査読者から頂いた講評を紹介しますが、学会という世界は、自由・闊達に憧れる私には、やはり合わない世界だと思います。


石田昭様

1989年8月20日

日本自然災害学会 編集委員長・奥田節夫

先般は「自然災害科学」にご投稿いただき有難うございました。

貴原稿「地震の原因と地震予知一私設地震学」(6月5日受付け)につきましては、編集幹事会におきまして慎重に検討しました結果、まことに残念ながら論文、解説、または論説として掲載することは不適当であるという結論に達しました。 それはつぎのような理由によるものです。

貴原稿の内容がどこまでが他論文の紹介であり、どこからが貴兄の発想であるかが分り難く、論文,解説,論説の区別がつきにくいこと、またとくに地震関係の専門分野のかたの査読意見として、内容がかなり古い学説やその延長上のものが多かったり、漸新な発想ではあるが全く実証の裏ずけのないことが挙げられ、独創的な研究論文として採用することは不適当であると判断しました。

しかし、論文,解説,論説のような堅い目的の原稿ではなく、もっと柔らかい随想風のものとして、狭い専門の立場から全く離れて、地震予知のありかたなどについて、自由なご発想を述べられる形の投稿に変えて戴ければ,受理できる可能性はあります。 ただしこの場合にも、思い切って解説的な部分や、すでに他の人が提唱しているようなことは全部抜いてしまって、まさに貴兄の独創的発想を中心において、面白くかつ分りやすく表現して戴く必要があると思います。

なお編集幹事会としましては、貴兄から今回のわれわれの判断に対するご異議(なるべく具体的な理由をあげて)をお聞かせいただければ、その内容に応じて改めて編集委員会において慎重に検討させて戴く所存です。 以上長年にわたって編集委員としてご苦労いただいた貴兄に対し、まことに失礼な結果となりまして心苦しいきわみですが、何卒われわれの方針にご理解を賜りますようお願い申し上げます。

最後になりましたが、まだまだ残暑の続く折から、ご自愛のほどお祈り致します。

新・地震学セミナー(41-50) - 石田地震科学研究所

この講評を読む限り、既に他人が発表している内容と全く実証の裏付けのない新説をゴチャ混ぜに書いているだけだから掲載できないと断られたのである。 まとめると、「自然災害科学」では「論文、解説、または論説」に次の全てを満足することを求めていることがわかる。

  • 自説と他論文の紹介を明確に区別する(何を新たに提唱しているのかを明確にする)
  • 「かなり古い学説」は出典の紹介程度とし、長々と記述しない(記述の大半が発表済み論文と同じ内容では価値が認められない)
  • オリジナルの新説は、(「観測や計算の結果」による)実証の裏付けを元に記述する

これは、至極真っ当な説明であろう。 しかも、「地震の原因と地震予知-私説地震学」は読んでいて頭の痛くなるような疑似科学理論の塊であるにも関わらず、編集委員長は「ご異議(なるべく具体的な理由をあげて)をお聞かせいただければ」「慎重に検討させて戴く」と真摯な態度で回答しているのだ。 石田氏が真面目に「地震学が、大きく進歩して、地震予知の方法が確立し、住みよい社会が実現する」ことに貢献するつもりがあるなら、この査読の内容を踏まえて論文を書き直せば良いだけである。 尚、「もっと柔らかい随想風のもの」「自由なご発想を述べられる形の投稿」が「受理できる可能性はあります」としているが、それには次のような内容を抜くことを条件としているので、これは論文としてではなくコメントとしての扱いだろう。

  • 「解説的な部分」
  • 「すでに他の人が提唱しているようなこと」

通常の科学には、「実証の裏づけ」が必要であることは理解できるのですが、地球の内部を見てくることはできませんから、地震の発生原因に関して「実証しなさい」と言っても不可能です。 実験室で地球内部と同じ条件をつくることはできませんから、実験的に実証せよと言っても不可能でしょう。 通説となっている地震学説だって、「仮説」に基づけば、こうなるはず、と云うレベルで「実証された」と解釈しているだけです。

新・地震学セミナー(1891-1910) - 石田地震科学研究所

確かに、「自然災害科学」の講評では実証の裏付けがないことが問題とされているが、その手段が「実験的」手法でなければならないとは一言も書かれていない。 主流学説は、「『仮説』に基づけば、こうなるはず、と云うレベルで『実証された』と解釈しているだけ」ではなく、シミュレーションの結果が実測と一致することによって、100%完全とは言えないながらも実証の裏付けがある。 このように、「地球の内部を見てくることはできません」「実験室で地球内部と同じ条件をつくることはできません」としても、実証の方法は他にもあるのであり、「『実証しなさい』と言っても不可能」は何の言い訳にもなっていない。

査読者が内容を理解できない(査読者側の理解が追いついていない場合もあるが、大抵は、トンデモな独自理論についていけないだけである)ことによって掲載されないことはあり得るが(通常は掲載拒否の前に他の専門家に意見を乞う)、「余りにも定説と違う内容である」ことは拒絶の理由にならない。 というか、「余りにも定説と違う」画期的な新発見を求めるからこそ、論文を募集しているのである。 ただし、画期的な新発見は「観測や計算の結果に縛られ」る科学の必須条件に従ってはじめて生まれるものであって、「観測や計算の結果に縛られ」ない「自由は発想に基づい」た疑似科学理論からは珍妙な奇説しか生まれない。 例えば、相対性理論量子力学は、ちゃんと「学術雑誌、学会誌に掲載」された。 それらは、「余りにも定説と違う」が、「観測や計算の結果に縛られ」る科学の必須条件に従っていたからこそ、画期的な新発見と認められたのである。

以上のとおり、石田氏が「英国の科学雑誌『ネイチャー』に投稿したもの」が「『残念ながら、掲載できません』と拒絶され」たのは、「余りにも定説と違う内容」であるからではなく、「観測や計算の結果に縛られ」る科学の必須条件に従わない「自由は発想に基づい」た疑似科学理論だからである。 石田氏は、持論が正しいと主張したいなら、「観測や計算の結果に縛られ」ない疑似科学理論を展開するのではなく、さっさと辻褄の合う「計算の結果」を示せば良い。 例えば、「マントルが液体」の場合に観測され得る地震データを計算し、それが主流学説と同等かそれ以下の誤差で実測値と一致するなら、「マントルが液体」である可能性を充分に示したと言える。 それならば、英国の科学雑誌「ネイチャー」も喜んで掲載してくれる。 なぜなら、ネイチャーの方から頭を下げて掲載させてくれと頼み込んで来てもおかしくない画期的な大発見なのだから。 掲載拒否されるのは、そうした根拠を何一つ提示することなく、石田氏の空想だけをツラツラと書き連ねているからである。 石田氏は、現実の化学や物理の法則と違う法則が適用される自身の空想の世界において辻褄が合わないという理由だけで主流学説を否定するが、その原因が自身の化学や物理の法則に対する無知・無理解である可能性を考慮していない。 また、石田氏は、現実の化学や物理の法則と違う法則が適用される自身の空想の世界でこんなことが起こりそうだという創作だけを根拠に仮説を提唱する。 しかし、そのような空想に基づいた主流学説批判や仮説説明は、画期的な大発見とは全く異なる、ど素人が勘違いで生み出した奇怪な珍説にすぎない。 本気で地震学に貢献したいなら、奇怪な珍説は脇に置いて、根拠のある画期的な大発見を示すべきだろう。 ちゃんと根拠を示せば、画期的な大発見になるのであれば、奇怪な珍説は全くの無用の長物である。 閉鎖的なのは、奇怪な珍説に目を向けない地震学界の方ではなく、以下のような項目について頑なに証明を拒む石田氏の方なのだ。

  • マントル熔融論を初期モデルにしたシミュレーション計算を行わずに、計算すれば辻褄が合うはずだと主張している
  • 地殻にかかる潮汐力の合計と耐力を計算せずに「卵の殻のように薄い地殻」が「しっかりと踏ん張って、動かないようの包んでくれている」と主張している
  • 地球誕生からの時間での温度推移を計算せずに「地殻の下部、地球内部はマグマオーシャンのまま」と主張している
  • 全く計算せずに水素と酸素の化合後の体積が減ると主張している
    • 疑似科学仲間(石田氏曰く「専門家」)に方程式を教えてもらっていないので計算していないと石田氏は明言している
    • 理想気体の状態方程式で計算すると体積が減少するときのマグマの温度は6427(kelvin)を遥かに超える
  • 距離が離れると水圧がどれだけ減衰するかを計算せずに「廃液などを圧入することによって、既存の地下水を高温度の領域に押しや」ると主張している

尚、小型 PC を利用した地震解析システムの構築 - 防災科学技術研究所ライブラリによれば、Celeron 1GHz/512MBという時代遅れのパソコンでも実用的に動く地震波トモグラフィーや波形インバージョンのソースコードが入手可能なようである。 ソースコードから実行プログラムを得るにはコンパイルの知識は必要だが、知識のある人なら一般の個人でも充分対応できる。 本当に名古屋工業大学土木工学科の元教授であるなら、自身にコンパイルの知識がなくとも、知人を頼れば容易に実現できることだろう。 昔の教え子などに少し手伝ってもらえば良いだけである。 だから、石田氏には、他人に証明責任を転嫁する正当な理由はどこにもない。

警告・苫小牧のCCSは危険性がある - YouTubeでの、これら計算を行なっているかどうかの質問に対して、石田氏は驚くべき対応を行った。

なお、YOUTUBEに上げた「警告・苫小牧のCCSは危険性がある」での読者による議論には災害防止の役にも立たない「生産性の低い議論」が見受けられますので、コメント記入欄を閉鎖しました。 今後はご自分のサイトで自論を展開していただければと思います。

新・地震学セミナー - 石田地震科学研究所

なんと、「生産性の低い議論」と言い訳して、コメント欄を閉鎖し、質問を闇に葬り去ったのである。 石田氏がこれらの計算を行なっているかどうかは、石田氏の主張の科学的根拠の有無を確認するものであるから、「生産性の低い議論」なわけがない。 この質問が結果的に「生産性の低い議論」になるとすれば、それは石田氏がこれらの計算を全く行なっていない場合に限られる。 すなわち、「生産性の低い議論」をしているのは石田氏ただ1人である。 以上、石田氏の基本的姿勢には次のような致命的な問題がある。

  • 自意識過剰で傲慢
    • 「地震学を専門として学んできたわけではありません」のに自身の勘違いを顧みない
    • 自ら提唱した珍説を証明することを一切拒否し、他人に証明責任を転嫁する
    • 何も根拠を示さない珍説が認められないのは地震学界が閉鎖的だからと考える
  • 根っからの疑似科学思想
    • 「観測や計算の結果に縛られ」る科学の必須条件を批判する
    • 「観測や計算の結果に縛られ」「自由は発想に基づ」いた疑似科学的手法を推奨する
    • 理論値と実測値の定量的比較は断固拒否する
    • 現実の法則とは全く違う法則が適用されている自身の空想を重視する
      • 専門分野の天才科学者でさえ、想像の世界において、現実の化学や物理の法則を全く何の間違いもなく適用するのは極めて困難
      • 石田氏は、中学レベルの化学や物理の法則すら理解していないので、想像の世界において、悉く、現実とは違う法則を適用する

石田氏の主張は、無知・無理解に基づく納得論法と根拠を示さない「かもしれない」論法でしかなく、そうした疑似科学的手法が受け入れられないことに対して「○○学界は閉鎖的」論法を展開しているにすぎない。 このような姿勢で居続ける限り、地震学に貢献することは夢のまた夢であろう。 というか、土木工学系の元教授を自称しながら、中学生でも知っている方程式を疑似科学仲間(石田氏曰く「専門家」)に教えてもらっていないから計算していないと言い切ることを、何も恥ずかしいと思わないのだろうか。 石田氏の言動が名古屋工業大学の名前に泥を塗っていることは言うまでもない。

島崎邦彦委員長代理は「悪魔の証明」を求めている。

本日の産経新聞に原発の安全審査に関する関電と原子力規制委員会島崎委員長代理との間の“戦い“が報道されました。 島崎委員長代理が求めるものは『悪魔の証明』であることを後世に伝えなければいけません。

セミナー倉庫1931-1950 - 地震爆発論学会

「悪魔の証明」だと他人を批判するなら、まず、自身の「悪魔の証明」を改めるべきだろう。

主流学説に対する無理解 

インバージョン・トモグラフィーに対する誤解 

地球の内部の2900kmまでをマントルと呼んでいますが、定説ではマントルは固体であるとし、玉ねぎのような構造、つまり、層状に固体の物理量が変化していると仮定しています。 この仮定はトモグラフィーと呼ばれるコンピューター計算を行うのには都合のいいものですが、正しいかどうかは吟味されていません。 つまりインバージョン法という数値計算を行うための仮定ですが、マントルが熔融していれば成立しない仮定です。


マントル固体論はコンピューター計算のために取り入れられた暫定的な仮定にすぎないのです。

地震爆発論とは - 地震爆発論学会 地震爆発論学会解説 - 石田地震科学研究所

石田氏は日本語すら理解していないのではないか(笑)。 石田氏は、「コンピューター計算を行うのには都合のいい」のに「正しいかどうかは吟味されていません」と支離滅裂なことを主張する。 計算結果と実測値が一致していなければ、「コンピューター計算を行うのには都合のいい」ことにはならない。 つまり、「コンピューター計算を行うのには都合のいい」からには、計算結果と実測値が一致していなければならない。 そして、計算結果と実測値が一致しているなら、それは理論を裏付ける重大な証拠の一つとなる。 よって、「正しいかどうかは吟味」されていることになる。 だから、「コンピューター計算を行うのには都合のいい」のに「正しいかどうかは吟味されていません」ということはあり得ない。

石田氏は基本的な歴史も理解していないのではないか(笑)。 石田氏は「マントル固体論はコンピューター計算のために取り入れられた暫定的な仮定」と主張する。 しかし、歴史的には、「マントル固体論」はコンピューターより先に生まれている。 1909年にアンドリア・モホロビチッチがP波の速さが変わるモホロビチッチ不連続面を見出した。 このモホロビチッチ不連続面より下側のマントルでは地殻よりP波が速いため、マントルは地殻よりも剛性率が高いことが予想された。 一方で、アナログ・コンピュータは1920年代、デジタル・コンピュータは1940年代に生まれている。 表面波トモグラフィーによる3次元地球内部構造の研究(地学雑誌 104(7) 1019-1031 1995) - J-STAGEによれば、「pure- path method」という手法でコンピュータ計算が行われたのは1960年代からであり、波形インバージョンは1984年からである。 また、地球の地震学的構造(地学雑誌 114 (3) 323-337 2005) - J-STAGEによれば、地震波トモグラフィーが行われるようになったのは1980年代からである。 よって、「マントル固体論」が「インバージョン法という数値計算」または「トモグラフィーと呼ばれるコンピューター計算」「を行うための仮定」は歴史的事実に照らしてあり得ない。 以上踏まえると、「マントル固体論はコンピューター計算のために取り入れられた暫定的な仮定」は歴史的事実に適合しない。 科学やコンピュータの歴史の普通の知識があれば、「マントル固体論はコンピューター計算のために取り入れられた暫定的な仮定」であるはずがないことは容易に理解できることである。 もしも、「マントル固体論」が「正しいかどうかは吟味されていません」ことにするために故意に歴史的事実を捏造しているなら、そうした知識のある人を騙せないことを理解したうえで、そうした知識のない人の無知を悪用して騙していることになり、かなり悪質である。

どうやら、石田氏は、インバージョンやトモグラフィーを「マントルは固体」「玉ねぎのような構造、つまり、層状に固体の物理量が変化していると仮定」して、その仮定に辻褄を合わせるように計算するものだと思っているようだ(笑)。

然し、これにも多くの疑問点があります。 続いて「地震の科学」から、抜粋しながら学んでみます。

27図のような地震波の経路を計算するには、当然のことですが、各深さでの速度分布が分からないと計算が出来ません。

新・地震学セミナーからの学び57 なぜマントルが固体であるという誤解が生じたのか - 石田地震科学研究所


ある一つのことを仮定しなければならない。 それは縦波や横波が地球の表面からの深さだけの関数であるということである。 (中略)

ともかく走時曲線から地球内部の各深さにおける縦波と横波の速度分布を求めることが問題になる。 実は、これはかなり難しい問題で、数学的にいえば積分方程式という方程式を解かねばならない。 この問題が難しくなる一つの原因は、ある震央距離のところに現れる縦波や横波が地球内部のどれだけの深さまでもぐったかが、前もって分からないということである。 第27図には、各震央距離のところに現れる縦波が地球内部のどれだけの深さまでもぐったかが描かれている。 しかしこの図は、実はこれから述べる地球内部の各深さにおける縦波の速度分布が分かってから描いた図である。 縦波の速度分布を求める前にこのような図が描かれるわけではない。 問題が難しくなるもう一つの原因は、ある特定の深さのところを伝わるその瞬間の速度を求めなければならないということである。

NHKブックス「地震の科学」(1973)p.74


ここでも疑問点を記してみます。

③ 経路と速度は前もっては分からない:地震波がどれだけの深さまでもぐったかを前もって分からない・・・つまりどこを通っているのかはっきりしないのに、経路の仮定やら、マントルは固体であるという仮定、速度分布は深さの関数になるという仮定などを前提にして、観測値と一致するように地球内部の物理量を決める・・・・、これがインヴァージョン法の原理です。 しかし、マントルが液体であれば伝播経路は全く変わりますし、深さの関数ではないかもしれません。 前もっては分からない経路と速度を仮定した上で、伝播時間のトータルを実測値に合わせているだけなのです。 仮定の上に仮定を重ねて、コンピューターで強引に計算するやり方で本当に正しいことが分かるのでしょうか。 27図のような経路を通っていないとすれば、現在の難解な地震学は全く破綻してしまいます。

以上のように仮定を重ねた上で、強引にコンピューターで計算させたのが、図28のような深さの関数として知られている地震波の速度分布です。

新・地震学セミナーからの学び57 なぜマントルが固体であるという誤解が生じたのか - 石田地震科学研究所

NHKブックスの「地震の科学」は1973年に発行されたものであり、1980年代から使われた出した「インヴァージョン法の原理」の解説をしているわけがない。 コンピュータによる解析が使われだしたのも1960年代からであり、この本が発行されたときに一般向け書籍で解説するほど普及した手法ではない可能性が高い。

この本が書かれた当時に「速度分布は深さの関数になるという仮定」(球対称モデル)で計算したのは、複雑な計算ができなかったせいである。 インバージョンやトモグラフィーが利用できるようになった後は、初期モデルでのみ球対称モデルを採用するだけで、計算結果が球対称モデルとなっていないことは、石田氏が挙げた「マントルトモグラフィー」の事例からも明らかである。 また、同書籍には「ある震央距離のところに現れる縦波や横波が地球内部のどれだけの深さまでもぐったか」は「これから述べる地球内部の各深さにおける縦波の速度分布が分かってから描いた」、「縦波の速度分布を求める前にこのような図が描かれるわけではない」として、「地球内部の各深さにおける縦波の速度分布」から経路を計算したことが明記されており、「経路の仮定」を置いていないことは明らかである。

そもそも、「経路の仮定やら、マントルは固体であるという仮定、速度分布は深さの関数になるという仮定などを前提」にしているのに、「観測値と一致するように地球内部の物理量を決める」では支離滅裂である。 経路(速度分布によって決まる)、速度分布、固体か液体かという「地球内部の物理量」は、前提通りの値を採用しているのか、それとも、「観測値と一致するように」計算しているのか、一体、どちらなのか。

このように、石田氏は、書籍に書いてある内容を全く理解しないまま、書籍に書いてあることと違う内容を作り出してしまっている。

それでは、東海大学出版の「新版地学教育講座」第5巻「地球内部の構造と運動」からインバージョン法の概略を紹介します。

新・地震学セミナー(431-440) - 石田地震科学研究所


4.地球内部のトモグラフィ JBモデルやGRモデルからiasp91モデルにいたる過程は、球殻構造モデルの枠内で信頼度の高い速度分布を求める研究である。 一方これと並行して、1970年代の中頃から、地球内部の構造が球殻構造モデルからどれだけずれているかを明らかにする研究が始まった。 それは、低速度層の問題が示すように、地球内部の構造に地域性があることが明らかになったからである。 この研究は、医療の分野でおこなわれているCTスキャンのように、地球内部を断面に分けて画像化するもの(トモグラフィ)であり、インバージョン法という独特の方法が用いられる。 以下この節では、まずトモグラフィのもとになるインバージョン法について簡単に説明し、次いで最近の代表的な成果を紹介する。

(1)インバージヨン法 インバージョン法というのは、ある構造モデル(初期モデルという)を出発点として、それを観測データに合うように修正するための一連の系統だった手続きのことである。 具体的な手順は,広く用いられる走時データによるブロック・インバージョン法を例にとると、次のようになる。

  1. 多数の地震の、多数の観測点における地震波の走時データを集める。 これを観測走時という。
  2. 地球内部を多数のブロックに分け、各ブロックの地震波速度を適当な構造モデルにもとづいて仮定する。 これが初期モデルである。
  3. 初期モデルにおいて、地震波が各震源から各観測点まで伝わるのに、どのブロックを通ったかを調べ、走時を計算する。 これを理論走時という。
  4. 理論走時と観測走時との差がもっとも小さくなるように、地震波が通ったブロックの速度を修正する。 こうして、地球内部の各ブロックの地震波速度が、初期モデルに比べてどれだけ修正されるかがわかるので、それを画像化したものがトモグラフィ像である。

(中略)以上の説明では、走時データを用いたブロック・インバージョンを例にとったが、走時のかわりに地震波の波形が用いられたり、地球内部をブロックに分けるかわりに、特殊な関数を用いて速度分布を表現する方法が用いられたりする。 いずれの場合でも重要なのは、何を初期モデルとするかという問題である。 まず、計算の結果、モデルが大幅に修正されるような場合は、初期モデルが不適当と考えられるので、適当なモデルととりかえる必要がある。 一方、わずかな修正ですむ場合でも、仮定した初期モデルが現実の構造に近いとは限らず、モデルが違えば異なるトモグラフィ像がえられる可能性がある。

(中略)従来の研究では、JBモデル、ヘリンのモデル、PREMの中の等方的モデルなどを初期モデルとするものが多い。

東海大学出版「新版地学教育講座」第5巻「地球内部の構造と運動」p.19


[解説]JB(Jeffreys-Bullen)、GR(gutenberg-Richter)、Herrin、PREMなどの初期モデルはすべて、地球内部を固体であると仮定しています。 マントルが熔融物質であれば、初期モデルを取り替えなければなりません。 現在の地震学の成果と言われている地球内部の知見は、全て根底から覆ってしまうのです。 地球内部が本当に固体であるかどうか誰も見た人はありません。 つまりマントルは固体であるという初期モデルが正しいかどうか、検証されていないはずです。 むしろ熔融していると考えたほうが合理的な事象(地球の固有震動など)があるということです。 プリュームテクトニクスに関しても、解析手続きがおかしいことを、ニューオフィス11に述べてあります。

新・地震学セミナー(431-440) - 石田地震科学研究所

新・地震学セミナー402 - 石田地震科学研究所 によれば「パトロス」は石田氏のHNである。

東海大学出版の「新版地学教育講座」が主流学説の解説なら、当然、「マントルが熔融物質」であることを想定して書かれていないことは言うまでもない。 よって、「異なるトモグラフィ像」とは、主流学説内での差異のことであり、主流学説と「マントルが熔融物質」の間の差異に言及しているわけではない。 流石に、主流学説と「マントルが熔融物質」の間の差異があれば、辻褄の合う計算結果が得られることは、天文学的な確率の偶然でもなければ、まずあり得ない。

石田氏は、この解説内容を全く理解していないようである。 どうやら、石田氏は、「観測データに合うように修正するための一連の系統だった手続き」を、初期モデルと観測データを聖域として扱い、両者の辻褄が合うように細工をすることだと思っているらしい。 しかし、インバージョン法における初期モデルは、「観測データに合うように修正するための一連の系統だった手続き」では「修正する」前の元データを用意しないと計算が始められないから、とりあえず、出発点として用意するだけのものにすぎない。 書籍に書いてあるとおり「計算の結果、モデルが大幅に修正されるような場合」もあるのであり、初期モデルを前提とした辻褄合わせは一切行われない。 そもそも、初期モデルと違うモデルを計算するのではないとしたら、石田氏は、一体、何を計算によって求めると思っているのだろうか。

この書籍に書いてあることは、連立方程式の解法などに使われる反復法を知っていれば、容易に理解できよう。 一次の連立方程式は、行列式を用いれば、正確に解を求めることができる。 しかし、行列式を用いる解法では、未知数が多くなると、計算量も極端に多くなる。 そこで、未知数が多くなっても計算量があまり増えない解法として、反復法が使われる。 反復法では、適当な初期解を仮の解として置いて、連立方程式に仮の解を当てはめて計算した結果から仮の解を修正することを繰り返す。 そして、予測される誤差が許容範囲内に収まった時点で計算を打ち切り、その時の仮の解を計算結果として採用する。 反復法では、その原理上、計算結果には真の値との誤差が生じる。 だから、反復法は、ある程度精度を犠牲にしてでも、高速に計算したい場合に用いる。 これと同様の手法を地球構造の計算に用いたのが、インバージョン法なのである。

だから、初期モデルは、とりあえずテキトーに用意しておいた、程度の意味しかないものである。 通常、真の解は安定解となる場合が多いが、真の解ではない安定解も存在し得る。 ただし、真の解ではない安定解は、真の解で計算した場合と比べて、「地震波の走時データ」や「地震波の波形」に差が生じる。 だから、求めた解が真の解でないことによる誤差以外の誤差がなければ、求めた解で計算した結果と実測値を比較すれば、それが真の解であるかどうかが判定できる。 しかし、実際のインバージョンでは、ブロックの大きさが極限ゼロでないことによる誤差や測定誤差があるため、求めた解で計算した結果と実測値にわずかな差がある場合、それが、求めた解が真の解でないことによる誤差なのか、他の要因による誤差なのか区別がつかない。 だから、「モデルが違えば異なるトモグラフィ像がえられる可能性」を考慮しなければならない。 しかし、求めた解で計算した結果と実測値の差が、ブロックの大きさが極限ゼロでないことによる誤差や測定誤差を大幅に超える場合は、それが求めた解が真の解でないことによる誤差であると容易に判定できる。 常識的に考えて、主流学説と「マントルが熔融物質」くらいの大きな差があれば、求めた解で計算した結果と実測値の差はとんでもなく大きな値となり、計算結果が正しくないことは容易に判定できる。 よって、「マントルは固体であるという」仮定の範囲の解に限れば、「初期モデルが正しいかどうか、検証されていない」という主張は成立する。 しかし、初期モデルに「マントルは固体である」モデルを採用したことの妥当性については、矛盾のない計算結果が得られることでしっかりと検証されたと言える。

マントルトモグラフィー


しかも、この計算はマントルが固体であると言う条件、つまり地震波がその場を伝播するという仮定のもとになされているのです。

その結果として、「ホットスポットを形成するプリュームという流体運動の存在が確認された」というのでは、計算の仮定が崩れたことを報告しているようなものです。 マントルは部分的に熔解しているだけだから・・・とおっしゃるのかもしれませんが、たとえそうだとしても、プリュームの存在といわれるところだけでも、計算から除外しなければなりませんし、またそこから先方へは地震波は伝播していないはずですから、地震波の到達時間という観測値に合わせようにも、合わせられないことになります。 つまり計算不能になるはずです。 マントルトモグラフィーで流体運動を確認するということ自体がナンセンスなことなのです。

何故このようなおかしなことに気がつかないのでしょうか。

新・地震学セミナーからの学び 11 マントルトモグラフィーに隠れた重大問題 - 石田地震科学研究所

石田氏は、「プリュームの存在といわれるところだけでも、計算から除外しなければなりません」「計算不能になる」と主張する(笑)。 しかし、その根拠は何も示していない。

尚、先ほどの石田氏の説明では「速度分布は深さの関数になるという仮定」(球対称モデル)に基づいていることとなっていた。 しかし、図を見ると、計算結果が球対称モデルではないことは明らかであろう。

私は固体説を否定しています。 地震学の前提である地球内部論やマントルトモグラフィーの前提であるインバージョン法は固体論でないと成立しませんが、それを否定しています。

新・地震学セミナー(321-330) - 石田地震科学研究所


新理論では溶融マグマであるとしています。 地球の内部構造を推定するために使用されているコンピューター解析の手法、インバージョン法は適用できないとしています。

新地震論とは - 石田地震科学研究所

石田氏は「マントルトモグラフィーの前提であるインバージョン法は固体論でないと成立しません」と主張する(笑)。 まさか、石田氏は、現代物理学では液体中の波を計算できないと勘違いしているのではないか。

科学史で「暫定仮定」が何度も覆ってきた事実を把握していない 

その「暫定仮定」が大勢を占める研究者たちによって降ろせなくなってしまったのでしょう。

地震爆発論とは - 地震爆発論学会 地震爆発論学会解説 - 石田地震科学研究所

石田氏は「その『暫定仮定』が大勢を占める研究者たちによって降ろせなくなってしまった」と主張する(笑)。 しかし、科学の歴史において「大勢を占める研究者たち」が支持する「暫定仮定」が覆ったことは何度もあるが、「暫定仮定」が「降ろせなくなってしまった」ことは一度もない。 相対性理論においても、量子力学においても、「大勢を占める研究者たち」が支持する「暫定仮定」は覆されてきた。 化学の世界では、四元素説もフロギストン仮説も退けられてきた。 地学の世界では、天動説も退けられてきた。 生物学の世界では、自然発生説も環境変異遺伝説も退けられてきた。 「大勢を占める研究者たち」にとっては、正しいと考えられるからこそ「暫定仮定」を支持するのであって、正しくないと考えられる「暫定仮定」を支持する理由はない。 だから、「『暫定仮定』が大勢を占める研究者たちによって降ろせなくなってしまった」なんてあり得ないのである。

石田氏の主張は次の「T大学の教授からの返書」を誤読したものと思われる。

参考までに、N大学、T大学の教授からの返書を紹介しておきます。

新・地震学セミナー(41-50) - 石田地震科学研究所


さて、送っていただいた地震についてのあなたのご見解、大変面白く(と言うのは失礼かも知れません)、大変興味深く読ませていただきました。 ただし、私には、これが学術的にどの程度の価値があるものか、率直に申し上げて評価する力がありませんし、また私自身、にわかに信ずる気持ちにもなっていません。 しかし私は面白いな、と思ったし、私の回りには地震の専門家も含め、いろんな人がおりますので、折にふれて話をしてみようと思っています。お元気でご活躍ください。・・・

N大学松尾教授の返書 (1994.3.11)


申し訳ありませんが、お申し込みの件にはそいかねます。 「地震工学」を専門にするものとして、地震がなぜ起こるのかには興味を持ち、「地震学」の研究者の論文にもなるべく目を通すようにはしていますが、私には、プレートテクトニクスの方が地震現象の多くを説明しているように思われます。

先生の論文は二度ほど読みかえさせていただきましたが、「地中のどんな水が」「どんな速さで流れこむのか」「そのときどんな時間内に膨張・収縮がおこるのか」「どれだけの水が地震エネルギーとして必要なのか」など、私にはまったく判断しかねる問題があります。

地震の発生にかかわるすべての現象がプレートテクトニクスで説明できているとは思いませんし、地震前後のいろいろな現象の中にはまだ本当かどうかも分からず、当然どうして起こるかもわからないことは多いようですが、先生のお考えの方が従来のものより合理的とも思えません。

小地震・微小地震の発生から明らかにされている南関東地域の地下のプレートのようすなどを見る限り、私にはプレートテクトニクスのWorking Hypothesis としての妥当性は確かと思われます。 (中略) お申し出にそえず申し訳ありません。

T大学片山教授の返書 (1989/4/2)


以上が両教授からの返書です。

新・地震学セミナー(41-50) - 石田地震科学研究所

「T大学片山教授」は地震爆発論(笑)について「地中のどんな水が」「どんな速さで流れこむのか」「そのときどんな時間内に膨張・収縮がおこるのか」「どれだけの水が地震エネルギーとして必要なのか」などが全く説明されていないことを指摘している。 「私にはまったく判断しかねる問題があります」との言い回しだが、地震学の専門家であれば充分な説明があれば「まったく判断しかねる」などということはあり得ない。 つまり、「T大学片山教授」は、礼儀として「まったく判断しかねる」との言い回しをしているだけで、その実、科学理論に基づいた説明が全くないと言っているのである。 その上で、「小地震・微小地震の発生から明らかにされている南関東地域の地下のプレートのようすなど」を根拠として「私には、プレートテクトニクスの方が地震現象の多くを説明しているように思われます」「先生のお考えの方が従来のものより合理的とも思えません」「私にはプレートテクトニクスのWorking Hypothesisとしての妥当性は確かと思われます」と回答しているのだ。

ところが、石田氏は地震学の専門家ですら「まったく判断しかねる」ほど持論が難解であり、それを「T大学片山教授」が読み解く努力を放棄して、固定観念に囚われたままプレートテクトニクスを盲信していると解釈したのだろう。 提示された根拠に目を向ければ「思われます」が根拠に基づく推論であることは明らかだか、石田氏は個人的信仰と誤読したのだと思われる。

さらに、石田氏は「Working Hypothesis」(作業仮説)の意味も盛大に誤読したようだ。 「T大学片山教授」は、「地震の発生にかかわるすべての現象がプレートテクトニクスで説明できているとは思いませんし、地震前後のいろいろな現象の中にはまだ本当かどうかも分からず、当然どうして起こるかもわからないことは多い」ことを理由に100%正しいとの証明には至ってない程度の意味で作業仮説と言っているにすぎない。 また、根拠を示して「Working Hypothesisとしての妥当性は確か」とも言っていることから、これまでに検証された結果からはそれほど大きな間違いも認められないという趣旨が読み取れる。 しかし、石田氏は、これを全く検証されていない仮説の意味に誤読したのである。

ダニング=クルーガー効果と言うのだが、疑似科学者やトンデモ論者によく見られる傾向として、彼らは、自身を過大評価する。 だから、過大評価と辻褄を合わせようがない部分からは目を逸らし、その他の部分は過大評価と辻褄が合うように解釈する。 彼らは、客観的でいるように努めることができないのである。

誤差を正しく評価できない 

この関係が下に示すように定説によって計算したもの(左図)と、実際に観測されたもの(右図)とが大変よく一致しています。 これをもって、定説の正しいこと、すなわち地震波はマントル内を伝播していることは証明されたことであると考えられているふしがありますが、実測データに合致するように決めているわけですから、基本的には両者が一致するのは当然だと思います。 しかし複雑に反射・屈折した波までが計算どおりに観測されると言うのは驚きであります。

石田理論では地殻内部を伝播すると考えていますので、その経路を伝播するとすれば走時曲線がどのようになり、観測値と合うのか合わないのか、今後数値計算に挑戦して検討してみたいと思っています。 つまり二層構造の地殻内部を伝播すると想定すると走時表がどのようになるのかを今後調べてみたいと思っています。

新・地震学セミナーからの学び 53 地震波の伝播経路(走時曲線の考察) - 石田地震科学研究所

「複雑に反射・屈折した波までが計算どおりに観測される」ことは「実測データに合致するように決め」た地球内部の速度分布が実際の速度分布と極めて良く一致していることを示している。 そして、その速度分布が主流学説とも一致すらなら(というか、主流学説では「実測データに合致するように決め」た速度分布を採用しているのだから、当然、一致する)、それは、少なくとも、地震波の速度分布及びそこから導出される地震波の経路等においては、「定説の正しいこと」の動かぬ証拠である。 尚、「走時表がどのようになるのか」「今後数値計算に挑戦して検討」するまでもなく、「二層構造の地殻内部を伝播すると想定」すると実測値と全く合わないことは、後で詳しく説明する。

ここでは、現時点で私が走時表に関して疑問に思っている点だけを述べてみたいと思います。 疑問の根拠は参考に示した記事に基づいた内容も含んでいます。

①PcP、PcS、ScSなど核で反射した波が20~70度では明瞭に記録されていますが、震央から20度近くの範囲では記録されていません。 何故このようなことが起こるのでしょうか。 本当に核が存在するのならば、0~20度にも記録されるはずであると思います。

新・地震学セミナーからの学び 53 地震波の伝播経路(走時曲線の考察) - 石田地震科学研究所

石田氏は地震波の強度を全く考慮に入れていないようだ。 次のいずれかであれば開始点を検出可能であるが、そうでない場合は必ず検出できるとは限らない。

  • 他の波と被っていない
  • 他の波より到達が早い
  • 他の波より強い

グラフの上の方や左端が殆ど検出されていないのは、これらの条件が悪いからである。 PcP<PcS<ScS≪Sなのだから、S波の方が早く届く「震央から20度近くの範囲」ではS波に埋もれてしまうから「PcP、PcS、ScSなど核で反射した波」を検出困難なことは当然であろう。 石田氏は何を根拠に「0~20度にも記録されるはず」と主張しているのか。

②PPという波は180度でも明瞭に観測されていますが、180度を超えても到達していると思います。 と言うことは170度近辺には逆回りしてきた波が図中に左上がりの線として記録されるはずです。 何故それが記録されないのでしょうか。

新・地震学セミナーからの学び 53 地震波の伝播経路(走時曲線の考察) - 石田地震科学研究所

「180度を超えても到達している」「逆回りしてきた波」は、当然、近い側を通って来た波より、経路が長い分だけ弱い。 元々、P波は弱い波であり、地面で反射したPP波はさらに弱まり、かつ、「170度近辺」では距離による減衰が大きい。 だから、近い側のPP波より到着の遅い「180度を超えても到達している」「逆回りしてきた波」を検出困難なことは当然であろう。 石田氏は何を根拠に「図中に左上がりの線として記録されるはず」と主張しているのか。

JBモデルの限界 現在では、地球内部の構造が、地震波の速度や密度の異なる、地殻・マントル・外核・内核などの層に分かれていることは、よく知られているが、この構造モデルは、19世紀末に、ヨーロッパで始められた研究を出発点とし40年近くの歳月を費やして確立されたものである。 この間の研究成果を集大成したものが、有名なジェフリスとブレンの走時表(Jeffreys and Bullen、1940 ;以下これをJB走時表と呼ぶ)であり、これに対応する構造モデルは、ジェフリとブレンのモデル(JBモデル)と呼ばれている。

JB走時表には、P波とS波の走時、すなわち、地震が起こってから、P波とS波が観測点に到着するまでの時間が、震源の深さと震央距離の関数として示されている。 この走時表は、世界の標準走時表として受け入れられ、ごく最近まで震源の決定や地球内部構造の研究に用いられてきた。

しかし、早くも1960年前後から、地震観測所の数が増え、また、観測手段の改良によってデータの精度が向上するとともに、JB走時表の限界が認識されるようになった。

そのきっかけの一つは、地下核実験の探査の問題である。 地下核爆発は、震源の位置と発生時刻があらかじめ分かっている地震とみなせるが、その震源をJB走時表を用いて決定すると、実際の位置とずれることがわかったのである。

これとは別に、遠くで起こった地震からのP波も、JB走時表の値より2秒ないし4秒も速く観測所に届くことか明らかになってきた。

そこで、まずP波の走時をより良く説明できるよう、モデルの改訂が行われ、ヘリン(Herrin、1968)によって、新しいモデルとそれに基づくP波の走時表が発表された。 このモデルは、その後のP波を用いた研究に、しばしば用いられてき。 S波の走時表も、ランドール(Randall、1971)によって改訂されたが、一般に、観測記録からS波の走時を精度よく求めるのが難しいため、P波走時表に比べると不確定な要素が多い。

一方、個々の地域で観測される比較的近い地震からのP波とS波の走時も、JB走時表と合わず、しかも、その食い違い方が地域によって異なることが、明らかになってきた。 そこで、これらの地震の震源を精度よく決めるために、地域ごとに、JBモデルの修正が行われた。

「新しい地球観を探る」著:藤田至則,角田 史雄,西村敬一,小室 裕明,加藤 碵一(1993)


③参考にあるように、核実験による地震波を世界各地のデータから追跡計算すると、爆発点が一致しないということですが、これだけ正確に理論値と実測地が合致するというのに、核実験による震源地がバラバラになると言うのはなぜなのでしょうか。 また、遠くの地震でも、近くの地震でも到達時間に誤差が出るのは、不思議な気がします。

深発地震の走時は常に計算値より早く到達するという誤差が発生することが知られていますが、成層構造の認定に誤りがあるのではないかと思います。

新・地震学セミナーからの学び 53 地震波の伝播経路(走時曲線の考察) - 石田地震科学研究所

石田氏は誤差のあるデータを見る時に、その誤差値を全く考慮に入れてないようだ(笑)。 「遠くの地震」の「到達時間に誤差」は「参考」では「2秒ないし4秒」とされている。 「核実験による震源地がバラバラになる」は具体的な値の言及がないが、いずれの誤差も「地震観測所の数が増え、また、観測手段の改良によってデータの精度が向上するとともに」「認識されるようになった」「JB走時表の限界」なのだから、同程度の誤差であると推測できる。 一方で、石田氏は「これだけ正確に理論値と実測地が合致」と主張するが、引用された表では秒単位の誤差は読み取れない。 しかも、「理論値と実測地」を重ねずに別々に表示しており、かつ、スキャンした画像が歪んでいるため、両者の差を読み取ることができない。 もっと綺麗な図を使って「理論値と実測地」を重ねると次のような図になる。

走時表の理論と実測

理科年表平成23年版【地198】(770)走時曲線

この図の理論値はH.Jeffreys & K.E.Bullen による標準走時曲線なので、「参考」の通り「遠くで起こった地震からのP波」の実測値は「2秒ないし4秒も速く観測所に届く」はずである。 しかし、このグラフからその差を読み取るのは困難である。 よって、少なくとも、この図における「理論値と実測地」には、石田氏の指摘するような矛盾は存在しない。 工学系でも誤差は非常に重要であり、その値を無視することはあり得ない。 やはり、この石田昭を名乗る人物は、石田元教授とは別人の真っ赤な偽者ではないか。 尚、「深発地震の走時は常に計算値より早く到達するという誤差」とやらは、石田氏によれば最大2秒程度の差であり、これは、マントル内部の不均質で充分に説明のつくものである。

④走時表に表された複雑に屈折・反射する波をどのように認定するのかは、作業をしたことが無いので分かりません。 下にカムチャッカ半島での地震の一例を示していますが、この記録から各波の到達時刻を認定するのは困難を感じます。 参考にも「観測記録からS波の走時を精度よく求めるのが難しい」とありますが、認定の誤差は問題にはならないのでしょうか。

新・地震学セミナーからの学び 53 地震波の伝播経路(走時曲線の考察) - 石田地震科学研究所

「認定の誤差は問題に」なるから、「参考にも『観測記録からS波の走時を精度よく求めるのが難しい』と」記載されているのである。 石田氏は一体何を言っているのだろうか。 尚、「観測記録からS波の走時を精度よく求めるのが難しい」とは、「2秒ないし4秒」の誤差が修正された「P波走時表に比べ」た話として「不確定な要素が多い」としているのであって、せいぜい、数秒程度の誤差にすぎない。

ウイヘルト地震計周期の比較的長い周期の波を上手く捕らえる。 震源距離の遠い波で地 球内部を反射,屈折してきた波でどこに到着した波の波形があるのかまったくわからない。 その手助けになるのが走時表、これは震源までの距離がわかると、その波の到着時刻が記され。 その時間を発震時刻に加えた時刻を記録上で見ると、記録のコントラストが悪く今 まで見逃していた記録のゆれの中から地震波の到着波形が見つかります。

36年 9 ヶ月間を思い出す(文部科学技官 中川渥) - 京都大学防災研究所


⑤地震波形から読み取りをされていた中川技官の話(註)から推定すると、実測値というのは、多分に理論値に合致するものだけを「恣意的に」認定した結果であるという可能性を感じます。 複雑な波形の中から、「恣意的」に選定したデータに基づいて、理論が証明された・・・というのは本当の証明ではないと思います。

新・地震学セミナーからの学び 53 地震波の伝播経路(走時曲線の考察) - 石田地震科学研究所

もしも、「複雑な波形の中から、『恣意的』に選定したデータに基づいて」いるなら、「震央から20度近くの範囲」で「PcP、PcS、ScSなど核で反射した波」や「180度を超えても到達している」「逆回りしてきた波」が実測値として記載されているはずである。 しかし、石田氏が指摘している通り、それらは実測値として記載されていない。 そのことは、走時表で「その(判定の)手助け」をしてもまだ「記録のコントラスト」が不十分なものを実測値として採用していない明確な証拠である。 走時表は、あくまで「その(判定の)手助け」として使っているだけであって、走時表から自動的に時間を認定しているわけではない。 そもそも、以下のとおりであるから、「理論が証明された」とするために「『恣意的』に選定したデータ」は全く必要のないものである。

  • 外核までのP波の速度分布は、「その(判定の)手助け」を全く必要としないP波の走時表だけで証明できる
  • 外核までのS波の速度分布は、S波の走時表だけで証明できる
    • 近場では、S波のコントラストが明瞭であるため、「その(判定の)手助け」を全く必要としない
    • 遠くであっても、S波のコントラストが比較的明瞭であるため、「その(判定の)手助け」をあまり必要としない
  • 外核の深さ、外核が液体であることは、以上のほか、P波とS波のシャドーゾーンだけで証明できる

その他 

定説地震論への疑問


⑤なぜ地震発生確率の低い場所に大きな地震が発生するのか?   ・・・・・定説地震論に間違いがあるのではないか。

地震爆発論学会解説 - 石田地震科学研究所


政府地震調査委員会が発表しているj地震確率表の事です。

地震爆発論(笑)ー批判版ー - 石田地震科学研究所

石田氏は、真の確率値と予測値を区別できていない。 予測が不正確なのは、SF作品のような地球の内部を正確にスキャンする装置がないからであって、「定説地震論に間違いがある」かどうかとは全く関係がない。

化学や物理の法則に対する無理解 

可塑性に対する無理解 

定説地震論への疑問

①なぜ4000ガル(岩手・宮城内陸地震で記録された)もの加速度が記録されるのか?

②鋼鉄でもない岩盤に”生きた歪”が本当に何万年も蓄積されるのか?

③岩盤の歪は”死んだ歪”つまり永久歪になるので、980ガルを超えるような反発力など発揮できないのではないか?

地震爆発論学会解説 - 石田地震科学研究所

  • ①②③の疑問の根拠が不明である
    • 「鋼鉄でもない」ことが、何故、「”生きた歪”が本当に何万年も蓄積されるのか」という疑問になるのか不明である
      • 例えば、「鋼鉄でもない」プラスチックの下敷き等を曲げてみれば、割れない限り「生きた歪」を蓄積できることは容易に確認できる
      • むしろ、鋼鉄等の金属は可塑性により短時間ですら「生きた歪」を蓄積しにくい
    • 「岩盤の歪は”死んだ歪”つまり永久歪になる」とは何を根拠に言っているのか不明である

岩盤にはプラスティックの下敷きのような性質はありません。 10×(ー4乗)という小さな歪で破壊してしまいます。 花崗岩の石切り場では楔を一列に打ち込んで“石割り”をおこなっています。

地震爆発論(笑)ー批判版ー - 石田地震科学研究所

どこから突っ込んで良いのか分からない(笑)。

まず、プラスチックの下敷きを例に挙げたのは、石田氏が「鋼鉄でもない岩盤に”生きた歪”が本当に何万年も蓄積されるのか?」という疑問を投げかけたからである。 だから、「鋼鉄でもない」ものであっても「生きた歪」を蓄積できる事例を挙げて、「鋼鉄でもない」ことは「生きた歪」を蓄積できないと考える理由にならないと指摘したのである。 だから、「岩盤にはプラスティックの下敷きのような性質はありません」という返しでは、「鋼鉄でもない岩盤に”生きた歪”が本当に何万年も蓄積されるのか?」という疑問の妥当性をなんら示せていない。

「10×(ー4乗)という小さな歪」とやらは、単位が全く示されていないので、何を言っているのか意味不明である。 歪率のことを言っているのなら見当違いも甚だしい。 何故なら、ここで論点とすべきことは、実際の岩盤の大きさにおける破壊されない最大の歪率でどれだけの力が掛かっているか、および、それがどれだけのエネルギーになるかであり、歪率の大小ではないからである。 掛かっている力が地震の規模を説明できる大きさであれば、歪率の大小は全く関係がない。 プラスチックの下敷きは岩盤より遥かに柔らかいから、小さな力で大きく歪むのである。 逆に、岩盤は硬いから、大きな力を掛けないと全く歪まない。 つまり、ここでの論点は、歪率の大小ではなく、力やエネルギーの大小である。 「反発力」やエネルギーの観点で「生きた歪」を論じている所に、歪率の大小という見当違いの論点を持ち込んでも意味がない。

尚、「楔を一列に打ち込んで“石割り”をおこなっています」は、他の方法では破壊に大きな力が必要であっても「楔を一列に打ち込」む方法なら簡単に割れることを示しているにすぎず、「生きた歪」を蓄積するような力で容易に割れることを示していない。 岩石は、特定の方向に割れやすい劈開などの性質があり、力の加え方次第で割れやすさが全く変わる。 ようするに、これは、地震を引き起こす「生きた歪」を蓄積できる岩盤であっても、力の加え方次第では簡単に割ることができると示しているだけである。 そんなことは工学系の教授であれば、当然、知っていることだろう。

さらに、プラスチックの下敷きでも、むき出しの単体では軽い力で簡単に割れてしまうが、万力等で挟み込めば強い力にも耐えられる。 同様に、プレートはむき出しの単体で存在することはなく、地殻とアセノスフェアに挟まれているのだから、仮に、岩盤単体の性質のみを考慮して「小さな歪で破壊してしまいます」としても、それは「生きた歪」を蓄積できない根拠にはならない。

石田氏は完全に無視したが、金属の可塑性を考慮すれば鋼鉄の方が「生きた歪」を蓄積しにくいのであり、「鋼鉄でもない」は全くの逆であると指摘した。 これに対しては、石田氏は何も言い返せないようである。

熱力学第二法則(エントロピー増大則)破綻 

地震現象は地下において起きる水素の爆発(爆鳴気爆発:Detonation)であると考えるまったく新しい地震発振理論です。

その水素はどうして発生するのか、地下水がマグマの高熱に接して起きる熱解離という作用で発生するのです。 地下水だけでなく、マグマには大量の水が存在しています。 その水の化学反応で地震が発生するのです。

もう少し詳しくいいますと、水が解離する度合い(解離させる能力といってもいいでしょう。)は次の図に示すように温度と圧力で変化します。

「水が解離する度合い」(笑)

通常、地下ではこの解離度に応じて安定した状態、静穏な状態でおさまっています。 しかし、マグマが上昇したり、地殻に亀裂が入って圧力が変化すると、静穏が破られます。 すると状況は一変し、その場の熱と圧力によって決まる水の解離度に応じて、結合(爆発)したり、解離したりの反応が騒々しく起こります。

地震爆発論とは - 地震爆発論学会 地震爆発論学会解説 - 石田地震科学研究所


解離反応では①式から判るように熱が吸収されますので、周囲の温度はいったん降下し、爆鳴気と言われる解離ガスであってもすぐには爆発しません。

もう一つの地震学(石田理論):解説版- 石田地震科学研究所

石田氏は、化学を全く理解していないのではないだろうか(笑)。 「地下水がマグマの高熱に接して起きる熱解離という作用」で爆鳴気が発生するとする主張は、熱力学第一法則(エネルギー保存則)には反しないが、熱力学第二法則(エントロピー増大則)に反する。 単に熱を加えただけでは2H2Oを安定した2H2+O2に変換できないことを以下に説明する。

2H2+O2におけるの水素原子や炭素原子の持つ位置エネルギーは、2H2Oにおける水素原子や炭素原子の持つ位置エネルギーよりも大きい。

水の位置エネルギー

そのため、水素と酸素を燃焼させると、その差分が反応熱として発生する。 常温常圧では水素と酸素を混ぜても燃焼反応は起きないが、これは遷移状態(活性錯体)に変化させるために必要な活性化エネルギーを2H2+O2に与えられないからである。 ここで熱を加えると、必要な活性化エネルギーを2H2+O2に与えられることになる。 遷移状態(活性錯体)から、2H2Oに変化すれば、反応熱が他の2H2+O2に活性化エネルギーを与え、持続的に2H2+O2→2H2Oの反応が進行する。 一方で、この逆反応は容易に起こせない。 その理由として、まず、2H2+O2が必要とする活性化エネルギーよりも2H2Oが必要とする活性化エネルギーの方が大きいことが挙げられる。 そして、2H2Oが2H2+O2になるときに熱が吸収される結果、活性化エネルギーが不足するために2H2O→2H2+O2の反応は持続することができない。

ここで、超高温超高圧状態で、必要とする活性化エネルギーを遥かに超えるエネルギーが2H2Oに与えられる場合を考える。 この場合、2H2+O2、遷移状態(活性錯体)、2H2Oのそれぞれの間の変化が頻繁に起こり得る。 その結果、時間の経過とともに、2H2+O2、遷移状態(活性錯体)、2H2Oの比率は一定値に落ち着く定常状態に移行すると予想される。 定常状態では、発生する熱と吸収される熱の合計値が等しい。 この定常状態から徐々に温度を下げていくとどうなるか。 2H2Oが必要とする活性化エネルギーは与えられないが、2H2+O2が必要とする活性化エネルギーは与えられる温度域に達すると、2H2O→2H2+O2の反応が生じなくなるが、2H2+O2→2H2Oの反応は生じる。 この場合、2H2+O2→2H2Oの反応により発生する反応熱により、2H2+O2→2H2Oの反応がなくなるまで、すなわち、全ての爆鳴気が水に変化するまでは、温度低下が遅くなる。 爆鳴気であれば、2H2+O2→2H2Oへの反応は一瞬で終わるので、爆鳴気を残したままこの温度域を通過することはできない。 その結果、2H2+O2が必要とする活性化エネルギーを与えられることもできない温度域に達した時、全ての爆鳴気は水に変化している。

以上の通り、化学の基本法則に照らせば、「地下水がマグマの高熱に接して起きる熱解離という作用」で爆鳴気を発生させることは不可能である。 エネルギーを吸収させて水分子を水素分子と酸素分子に分離すること(2H2O→2H2+O2)と「水が解離する度合い」の図は関係がない。

「水素の爆発」で「体積が減少」する温度ではマグマが揮発する 

誤解①:爆発ならば「押し引き分布」が説明できない

定説論を学んだ方からは、爆発ならば初期移動の方向が全て震源から遠ざかる方向に向かうので、いわゆる「押し引き分布」が生じないはずだ・・・だから爆発説は違っているという指摘を受けます。 しかしこれはダイナマイトの爆発のようなものが固定観念としてあるためであって、水素の爆発ではそのようなことにはなりません。 下の図にあるようにボイラーが破壊されるときの平衡破綻型爆発ようなExplosionと水素と酸素の結合で体積が減少するImplosionがほぼ同時に起きることが、地震現象特有のメカニズムであります。

「平衡破綻型爆発と爆縮」(笑)

誤解②:爆発ならば粗密波(縦波)しか発生しないはず

同じことですが、爆発ならば粗密波(縦波)しか発生しないはずだ。 実際にはせん断波(横波)が発生しているので、爆発理論はおかしいと主張する方があります。 ダイナマイトの爆発ならば頷ける理屈ですが、水素爆発(Detonation)というのは水素と酸素の化学反応のことであり、体積が減少することが大きな特徴です。 ボイラー爆発のような平衡破綻型の爆発(Explosion)と体積が減少する爆縮(Implosion)が同時に生じていることが複雑なところなのです。

地震爆発論とは - 地震爆発論学会 地震爆発論学会解説 - 石田地震科学研究所


そんな中で、地震時の「押し」と「引き」を説明するには、平衡破綻型爆発(マグマの移動を契機として破綻が崩れて爆発することで「押し」が生まれる)というボイラーの破壊に似た現象と、酸素と水素が結合して体積が減少する(少なくとも、3モルから2モルに縮小するので「引き」現象を生じるはず)というアイディアが生まれたのですが、その正否について当時の専門家からも「よく分からない」と言われました。

新・地震学セミナー(3031-3050) - 石田地震科学研究所

「爆縮(Implosion)」とは、爆発の圧力で物質を圧縮する技術のことであって、爆発によって自然に「体積が減少する」現象ではない。

石田氏は「酸素と水素が結合して体積が減少する」理由として「少なくとも、3モルから2モルに縮小するので「引き」現象を生じるはず」と主張する(笑)。 そもそも、「3モルから2モルに縮小する」って、モルは粒子数に比例した物質量の単位であって、体積の単位ではない(笑)。 恐らく、石田氏は、標準状態(0℃かつ1気圧)のモル体積が気体の種類に関係なくほぼ一定という話をWikipediaか何かで読んだのだろう。 だから、モル数が3分の2になれば、体積も3分の2になると考えたのではないか。 確かに、他のパラメータが一切変化せずにモル数だけが変化するなら、体積が減少することは理想気体の状態方程式(pV=nRT)から導ける帰結である。 しかし、モル体積は理想気体の状態方程式から導かれたものであり、理想気体の状態方程式では気体の体積はモル数と温度と圧力で変化することになっている。 つまり、モル数が3分の2になれば、体積も3分の2になると考えることができるのは、温度も気圧も変わらない場合に限られる。 「水素と酸素の結合」においては、中学生でも知っているとおり、反応熱が発生するから、当然、温度変化も考慮する必要がある。

では、理想気体の状態方程式から、「水素と酸素の結合で体積が減少する」場合の化合前の爆鳴気の温度を求めてみよう。 ここで、水素と酸素が化合する前の変数の添え字をS、反応熱を考慮した場合の化合後の変数の添え字をEとする。 もしも、 pEVE=pSVS であれば、化合後の体積は膨張も減少もしない。 そして、化合後の体積が減少するためには、 pEVE<pSVS でなければならない。 以下、 pS=pE の場合を想定する。 水の反応式から nE=(2/3)×nS である。 また水の反応熱と定圧モル比熱から、 TE= TSrH/CP° となる。 よって、 pEVE=nE×R×TE=(2/3)×nS×R×(TSrH/CP°) となる。 これを pEVE<pS VS に代入すると、 TS>2×ΔrH/CP° が得られる。 水分子1個あたりの反応熱 ΔrH は約241kJ/molであり、水の定圧モル比熱 CP° は約75J/(mol・kelvin)であるから、 TS>6427(kelvin) となる。 つまり、化合前の爆鳴気の温度が6427(kelvin)以上でないと、「水素と酸素の結合で体積が減少する」ことはあり得ない。

ここで、考えて見てもらいたいが、温度が6427(kelvin)以上の爆鳴気が化合せずに安定して存在できるのか。 常識で考えれば、温度が6427(kelvin)もあれば、自然発火してしまうので、化合せずに安定して存在できるわけがない。 だから、化合前の爆鳴気の温度が6427(kelvin)以上であるわけがない。

百歩譲って、温度が6427(kelvin)以上の爆鳴気が化合せずに安定して存在できるとしよう。 そして、そこから、爆鳴気に点火するために、さらに、温度を上げる必要があるとしよう。 その場合、熱エネルギーの第二法則(エントロピー増大則)から、爆鳴気に熱を与えるマグマの温度は爆鳴気よりも高くなければならない。 マグマの主成分である二酸化硅素の沸点は2503(kelvin)であり、金属の代表格の鉄の沸点は3134(kelvin)である。 だから、もしも、マグマの温度が6427(kelvin)を遥かに超えるとすれば、「熔融している」どころか、完全に揮発していることになる。 石田氏はマントル気体説でも唱えるつもりであろうか(笑)。

もちろん、理想気体の状態方程式は理想気体に適用される方程式であるから、現実の気体に当てはめると誤差が生じる。 しかし、ここまで極端な値は誤差で説明のつくものではないだろう。 本来は、新理論を提唱する者が、こうした計算を行って、基本的な化学理論や物理理論と矛盾しないことを証明するものである。 本当に起こりうるかどうかの定量的な検証を全くせず、空想の中でこんなことが起きそうだと書き連ねただけでは、専門誌に論文を寄稿しても、査読者はまともに相手すらしない。 石田氏は、新理論を提唱したいなら、そうした計算を真面目に行うべきであろう。

②酸素と水素の反応は、結合する場合は発熱反応ですし、解離する場合は吸熱反応ですから、熱による影響はもちろんあります。 しかし、超臨界状態の化学については蒸気爆発の専門家も「よくわからない」ということですし、教えていただけませんでした。 よって、その反応を方程式に従って計算はしておりません。

新・地震学セミナー - 石田地震科学研究所

石田氏は、地震爆発論(笑)の提唱者じゃないの(笑)? 「国内の2つの科学雑誌およびに英国の科学雑誌NETURE」に論文を寄稿したんじゃないの? だったら、あんた、教える側でしょ。 それなのに、「教えていただけませんでした」って(笑)。

主流学説は納得できないから間違ってるとから、自分の空想の中ではこんな現象がおきるとか、とくに、「熱による影響」を無視してモル数が減るから気体の体積が減少するとか、数式も物理シミュレーションも実験も何もない、ただの石田氏の空想をツラツラと書き連ねた物を読まされる「国内の2つの科学雑誌およびに英国の科学雑誌NETURE」の査読者たちに同情する。 この手の何の科学的価値もない「論文」が科学雑誌には山のように寄稿されており、そのふるい分けだけで相当な手間がかかっている。 書いた本人は大真面目に画期的な新説をまとめたつもりだろうが、科学者たちから見れば勘違いした素人の珍説に過ぎない。

というか、「教えていただけませんでした」ので「計算はしておりません」のに、何故、石田氏は「水素と酸素の結合で体積が減少する」とわかったのだろうか(笑)。

ちなみに、石田氏の言う、「専門家」とは、山本寛氏のような「巨大地震は水素核融合で起きる!」というトンデモ本を出しているだけの疑似科学仲間にすぎない。 山本寛氏は「巨大地震は水素核融合で起きる!」というトンデモ本を出しているが、地震の専門家でも核の専門家でもない。 工学部航空科卒でヤマハ発動機(株)に勤めていたという経歴はあるが、地震や核の研究開発には全く携わっていない。 エンジンについては専門家と言えるのかもしれないが、一般的な化学等の専門家でもない。 「当時の専門家」に意見を求めるなら、どうして、本物の専門家の意見を求めないのか。 本物の専門家に尋ねれば、「酸素と水素が結合して体積が減少する(少なくとも、3モルから2モルに縮小するので『引き』現象を生じるはず)というアイディア」が根本的に間違っていることをちゃんと教えてもらえたはずである。 単なる疑似科学仲間にすぎない自称専門家に聞くから「よく分からない」という答えが返って来るのである。

「体積が減少」する温度であっても減少は極僅か 

誤解①:爆発ならば「押し引き分布」が説明できない

定説論を学んだ方からは、爆発ならば初期移動の方向が全て震源から遠ざかる方向に向かうので、いわゆる「押し引き分布」が生じないはずだ・・・だから爆発説は違っているという指摘を受けます。 しかしこれはダイナマイトの爆発のようなものが固定観念としてあるためであって、水素の爆発ではそのようなことにはなりません。 下の図にあるようにボイラーが破壊されるときの平衡破綻型爆発ようなExplosionと水素と酸素の結合で体積が減少するImplosionがほぼ同時に起きることが、地震現象特有のメカニズムであります。

「平衡破綻型爆発と爆縮」(笑)

誤解②:爆発ならば粗密波(縦波)しか発生しないはず

同じことですが、爆発ならば粗密波(縦波)しか発生しないはずだ。 実際にはせん断波(横波)が発生しているので、爆発理論はおかしいと主張する方があります。 ダイナマイトの爆発ならば頷ける理屈ですが、水素爆発(Detonation)というのは水素と酸素の化学反応のことであり、体積が減少することが大きな特徴です。 ボイラー爆発のような平衡破綻型の爆発(Explosion)と体積が減少する爆縮(Implosion)が同時に生じていることが複雑なところなのです。

地震爆発論とは - 地震爆発論学会 地震爆発論学会解説 - 石田地震科学研究所

百万歩譲って、「体積が減少」すると仮定しよう。 その場合、理想気体の状態方程式から、反応熱が生じる化学反応で体積は反応前後のモル比よりも小さくなることはない。 だから、「水素と酸素の結合」後の体積は、最も小さくなる場合でも、3分の2が限度である。 仮に、体積が3分の2になるとして、体積変化前後の形が相似形であれば、一次元上の大きさは約87.36%となる。 この前提で石田氏の絵を描きなおすと次のようになる。

体積3分の2

この図を見れば一目瞭然であるように、体積がモル数に比例するなら石田氏が「爆縮」と呼ぶような体積の激減はあり得ない。 この程度の「体積が減少」で「マグマ溜り」が「破壊され」ることには無理があろう。 「水素と酸素の結合で体積が減少する」としても、それは、先に説明した通り、最大でも3分の2を限度とする気圧低下を伴うだけである。 よって、「容器」=「マグマ溜り」の中に「平衡破綻型の爆発」を引き起こすほどの高い圧力が溜まっているなら、「水素と酸素の結合で体積が減少する」ことによる気圧低下の方が遥かに小さい。 内部の超高圧で「破壊され」なかった「容器」=「マグマ溜り」が、その程度の気圧低下で「破壊され」るわけがない。 「破壊され」る寸前の最後の一押しということであれば可能性がないとは言えないが、内部の超高圧で「破壊され」るまでに至らず、かつ、不足分が僅かな気圧低下で補えるのでは、偶然ができすぎている。 それならば、「水素と酸素の結合で体積が減少する」ことによって「マグマ溜り」が「破壊され」るよりも圧倒的に高い頻度で、「水素と酸素の結合で体積が減少する」ことと関係なく「マグマ溜り」が「破壊され」ていなければおかしい。 であれば、地震の大部分は「水素と酸素の結合で体積が減少する」ことがない「平衡破綻型の爆発」だけになり、地震爆発論(笑)理論が破綻する。

「マグマ溜り」と爆鳴気の空間的位置関係の矛盾 

誤解①:爆発ならば「押し引き分布」が説明できない

定説論を学んだ方からは、爆発ならば初期移動の方向が全て震源から遠ざかる方向に向かうので、いわゆる「押し引き分布」が生じないはずだ・・・だから爆発説は違っているという指摘を受けます。 しかしこれはダイナマイトの爆発のようなものが固定観念としてあるためであって、水素の爆発ではそのようなことにはなりません。 下の図にあるようにボイラーが破壊されるときの平衡破綻型爆発ようなExplosionと水素と酸素の結合で体積が減少するImplosionがほぼ同時に起きることが、地震現象特有のメカニズムであります。

「平衡破綻型爆発と爆縮」(笑)

誤解②:爆発ならば粗密波(縦波)しか発生しないはず

同じことですが、爆発ならば粗密波(縦波)しか発生しないはずだ。 実際にはせん断波(横波)が発生しているので、爆発理論はおかしいと主張する方があります。 ダイナマイトの爆発ならば頷ける理屈ですが、水素爆発(Detonation)というのは水素と酸素の化学反応のことであり、体積が減少することが大きな特徴です。 ボイラー爆発のような平衡破綻型の爆発(Explosion)と体積が減少する爆縮(Implosion)が同時に生じていることが複雑なところなのです。

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図には唐突に「容器」なるものが出現する(笑)。

容器とはマグマ溜りを意味していますが、そう考えた経緯を説明します。

地震爆発論(笑)ー批判版ー - 石田地震科学研究所

どうやら、石田氏は、密閉された「マグマ溜り」に高圧の何か(マグマ?)が溜まっていて、「爆縮」によってその密閉状態が「破壊され」て「平衡破綻型の爆発」が発生すると言いたいようだ(笑)。

まず、それならば説明が全く足りていない。 「容器」が何を意味していて、その中で何がどうなっているのか、全く説明されていないのである。 説明文にない、石田氏の空想の中だけにしかないものを、読んだ人間に理解しろというのは無理がある。

石田氏が描いた図を元にすれば、「蓄積」した「解離ガス」と「容器」=「マグマ溜り」の位置関係は次のようになる。

マグマ溜り(笑)

では、この爆鳴気の存在する場所は、開けた空間なのか、それとも、岩石等が詰まっているのか。

前者であるなら、中空に「容器」=「マグマ溜り」が浮いていることになる(笑)。 この中空の「マグマの流路」と「マグマ溜り」は、どのようにして形成されるのか。 爆鳴気の存在する空間が先にあった場合、下からせり上がってきたマグマが、タワー型の「マグマの流路」と「マグマ溜り」を形成することになる。 「マグマの流路」と「マグマ溜り」が先にあった場合、「マグマの流路」と「マグマ溜り」の外壁が残したまま、その周囲だけが削られたことになる。 いずれであっても、神の所業としか考えられない奇跡である。 そもそも、「マグマ溜り」に「ボイラーが破壊されるときの平衡破綻型爆発ようなExplosion」が生じるほど圧力が蓄積されているなら、「マグマ溜り」の薄い壁など、「水素と酸素の結合で体積が減少するImplosion」が起きる前に容易に破壊されてしまうだろう。

後者、すなわち、爆鳴気の存在する場所に岩石等が詰まっているなら、そこに爆鳴気が存在できるわけがない。

以上の通り、石田氏の描いた図のような、「蓄積」した「解離ガス」と「容器」=「マグマ溜り」の位置関係はありえない。

せん断波(横波)の発生を全く説明できていない 

誤解①:爆発ならば「押し引き分布」が説明できない

定説論を学んだ方からは、爆発ならば初期移動の方向が全て震源から遠ざかる方向に向かうので、いわゆる「押し引き分布」が生じないはずだ・・・だから爆発説は違っているという指摘を受けます。 しかしこれはダイナマイトの爆発のようなものが固定観念としてあるためであって、水素の爆発ではそのようなことにはなりません。 下の図にあるようにボイラーが破壊されるときの平衡破綻型爆発ようなExplosionと水素と酸素の結合で体積が減少するImplosionがほぼ同時に起きることが、地震現象特有のメカニズムであります。

「平衡破綻型爆発と爆縮」(笑)

誤解②:爆発ならば粗密波(縦波)しか発生しないはず

同じことですが、爆発ならば粗密波(縦波)しか発生しないはずだ。 実際にはせん断波(横波)が発生しているので、爆発理論はおかしいと主張する方があります。 ダイナマイトの爆発ならば頷ける理屈ですが、水素爆発(Detonation)というのは水素と酸素の化学反応のことであり、体積が減少することが大きな特徴です。 ボイラー爆発のような平衡破綻型の爆発(Explosion)と体積が減少する爆縮(Implosion)が同時に生じていることが複雑なところなのです。 これが地震の教科書にある震源でダブルカップルという二つの偶力が生じる原因、そして「押し」と「引き」という二つの動きが発生する原因、またその境界に断層という「傷あと」ができる原因なのです。

地震爆発論とは - 地震爆発論学会 地震爆発論学会解説 - 石田地震科学研究所


容器とはマグマ溜りを意味していますが、そう考えた経緯を説明します。

地震爆発論(笑)ー批判版ー - 石田地震科学研究所

百万歩ほど譲って、「ボイラーが破壊されるときの平衡破綻型爆発ようなExplosionと水素と酸素の結合で体積が減少するImplosionがほぼ同時に起きる」としても、石田氏の主張するような「押し領域」と「引き領域」に分かれるわけがない(笑)。 「マグマの流路」に溜まった「解離ガス」の「水素と酸素の結合で体積が減少する」なら、当然、「引き」は「マグマの流路」の方向に誘導される。 そして、「押し」も「容器」=「マグマ溜り」が破壊され得る「マグマの流路」の方向にしか発生しないはずである。 それなら、「押し」も「引き」も「マグマの流路」の方向に発生するはずである。 同じ方向に「押し」と「引き」が発生するなら、「ダブルカップルという二つの偶力が生じる」ことはないし、ダイナマイトの爆発と同様に「せん断波(横波)が発生」しないはずである。 よって、「ボイラー爆発のような平衡破綻型の爆発(Explosion)と体積が減少する爆縮(Implosion)が同時に生じて」も「粗密波(縦波)しか発生しない」はずであり、地震爆発論(笑)は「せん断波(横波)が発生」する自然地震とは現象が一致しない。

さらに、百万歩ほど譲って、「蓄積」した「解離ガス」が「容器」=「マグマ溜り」を取り囲んでいたとしよう(笑)。

マグマ溜り(笑)

おそらく、石田氏は、「容器」=「マグマ溜り」の周囲からは、「水素と酸素の結合で体積が減少するImplosion」によって強く押されるので、「ボイラーが破壊されるときの平衡破綻型爆発ようなExplosion」は「マグマの流路」方向にしか圧力の逃げ場がないと考えたのではないか。 しかし、「体積が減少する」のであれば、圧力は低下するのであり、「水素と酸素の結合で体積が減少するImplosion」では、強く押されるどころか、逆に、引かれるのである。 よって、「ボイラーが破壊されるときの平衡破綻型爆発ようなExplosion」は水平方向も含めた全方向に作用する。 ここで、「マグマの流路」の方向に爆鳴気がないと仮定すれば、「マグマの流路」以外の方向は「ボイラーが破壊されるときの平衡破綻型爆発ようなExplosionと水素と酸素の結合で体積が減少するImplosion」されて威力が弱くなる。 このように、いくつもの化学や物理の法則に反してようやく、「押し領域」と押しも引きもない領域を説明可能になるが、「引き領域」の説明はできない。

以上の通り、中学生程度の科学知識があれば「ボイラー爆発のような平衡破綻型の爆発(Explosion)と体積が減少する爆縮(Implosion)が同時に生じて」も「地震の教科書にある震源でダブルカップルという二つの偶力が生じる原因、そして『押し』と『引き』という二つの動きが発生する原因、またその境界に断層という『傷あと』ができる原因」が説明できないことは容易に理解できる。

熱力学第一法則(エネルギー保存則)破綻 

地震現象は地下において起きる水素の爆発(爆鳴気爆発:Detonation)であると考えるまったく新しい地震発振理論です。

その水素はどうして発生するのか、地下水がマグマの高熱に接して起きる熱解離という作用で発生するのです。 地下水だけでなく、マグマには大量の水が存在しています。 その水の化学反応で地震が発生するのです。

もう少し詳しくいいますと、水が解離する度合い(解離させる能力といってもいいでしょう。)は次の図に示すように温度と圧力で変化します。

「水が解離する度合い」(笑)

通常、地下ではこの解離度に応じて安定した状態、静穏な状態でおさまっています。 しかし、マグマが上昇したり、地殻に亀裂が入って圧力が変化すると、静穏が破られます。 すると状況は一変し、その場の熱と圧力によって決まる水の解離度に応じて、結合(爆発)したり、解離したりの反応が騒々しく起こります。

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誤解①:爆発ならば「押し引き分布」が説明できない

定説論を学んだ方からは、爆発ならば初期移動の方向が全て震源から遠ざかる方向に向かうので、いわゆる「押し引き分布」が生じないはずだ・・・だから爆発説は違っているという指摘を受けます。 しかしこれはダイナマイトの爆発のようなものが固定観念としてあるためであって、水素の爆発ではそのようなことにはなりません。 下の図にあるようにボイラーが破壊されるときの平衡破綻型爆発ようなExplosionと水素と酸素の結合で体積が減少するImplosionがほぼ同時に起きることが、地震現象特有のメカニズムであります。

「平衡破綻型爆発と爆縮」(笑)

誤解②:爆発ならば粗密波(縦波)しか発生しないはず

同じことですが、爆発ならば粗密波(縦波)しか発生しないはずだ。 実際にはせん断波(横波)が発生しているので、爆発理論はおかしいと主張する方があります。 ダイナマイトの爆発ならば頷ける理屈ですが、水素爆発(Detonation)というのは水素と酸素の化学反応のことであり、体積が減少することが大きな特徴です。 ボイラー爆発のような平衡破綻型の爆発(Explosion)と体積が減少する爆縮(Implosion)が同時に生じていることが複雑なところなのです。

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石田氏は、エネルギー保存則も理解していないのではないだろうか(笑)。 水素と酸素が化合して発生するエネルギーは、水を水素と酸素に分離するときに必要なエネルギーと等しい。 よって、「マグマの高熱に接して起きる熱解離という作用」で発生した「水素の爆発」が核爆発かそれ以上のエネルギーを生み出すなら、「マグマの高熱に接して起きる熱解離という作用」で核爆発かそれ以上のエネルギーをマグマから水に与えなければならない。 であれば、「水素と酸素の結合」されるまでの間、その膨大なエネルギーは一体どこに消えるのか。

そのエネルギーが消えてなくならないなら、その時に、水が水蒸気になる膨張圧力は、核爆発かそれ以上のエネルギーを持つことになる。 その時点で水蒸気爆発が発生しないなら、核爆発かそれ以上のエネルギーを持つ膨張圧力を受けても破壊されないよう、水蒸気溜まりが耐えたことになる。 であれば、それよりもエネルギーの小さい「水素と酸素の結合」で石田氏の言う「容器」が容易に破壊されるのはおかしい。 百万歩ほど譲って、水が水蒸気になるときの膨張圧力で「容器」が破壊されず、「ボイラーが破壊されるときの平衡破綻型爆発ようなExplosionと水素と酸素の結合で体積が減少するImplosionがほぼ同時に起きる」ことがあるとしよう。 その場合も、毎回毎回、そうなるのは偶然にしてはできすぎている。 少なくとも、何回かに1回は水蒸気爆発による地震が起きなければおかしい。 そして、その水蒸気爆発による地震は、先ほど説明した通り、「地下において起きる水素の爆発」よりも大きなエネルギーを持っているので、当然、規模もより大きいはずである。 つまり、「地下において起きる水素の爆発」でM9の地震が発生するなら、水蒸気爆発による地震はそれ以上の規模になるはずである。 さらに、水蒸気爆発による地震であれば、当然、「せん断波(横波)が発生」しないはずである。 「せん断波(横波)が発生」しないM4以上の地震が発生すれば、地下核実験の疑惑で世界中が騒然となるはずである。 しかし、過去に、日本で地下核実験が疑われる地震が起きたと騒動になったことは一度もない。 以上の通り、地震爆発論(笑)が正しいなら、地震大国である日本において、「せん断波(横波)が発生」しないM4以上の地震が起きないことが説明できない。

さらに、水が「マグマの高熱に接」することがない場合、膨大なエネルギーは一体どこに消えるのか。 「マグマの高熱に接して起きる熱解離という作用」が起きなければ、核爆発かそれ以上のエネルギーがマグマに留まったままとなるはずである。 いや、高温部から低温部の方向にしか熱が流れないことを考えれば、「熱解離という作用」が終わってもマグマが著しく冷え込むことは考えられないから、マグマの持っていたエネルギーは水に与えられるエネルギーよりも遥かに大きいはずである。 つまり、マグマは、核爆発を遥かに超える凄まじいエネルギーを持っていることになる。 石田氏の理論によれば、「マグマの高熱に接して起きる熱解離という作用」が発生するためには、「マグマが上昇した」先に水があるか、「地殻に亀裂が入って圧力が変化」してマグマに水が流れ込むか、「廃液などを圧入することによって、既存の地下水を高温度の領域に押しや」る等の事象が必要となる。 しかし、マグマの近辺に必ずしも地下水があるとは限らないし、人間が必ず「廃液などを圧入」するとは限らない。 仮に、「マグマの高熱に接して起きる熱解離という作用」が発生したとしても、まだ、マグマはとてつもないエネルギーを蓄えたままのはずである。 そのような巨大なエネルギーは、一体、どこに消えてしまうのか。

それほど膨大な熱エネルギーが蓄えられていると仮定しよう。 熱エネルギーは放置すれば、ドンドン外部に放出されるし、ドンドン別のエネルギーに変わってしまう。 人工的な手段でそれを遅くすることは可能でも、熱力学の第二法則(エントロピー増大則)により、完全に防ぐことはできない。 そして、そのエネルギーが膨大であればあるほど、放出や変換は激しくなる。 具体的には、高熱のマグマは個体の岩石よりも軽いため、地面を押し上げる。 核爆発を超える熱エネルギーがあるのなら、マグマが地面を押し上げる力が相当に強いので、容易に地面を突き破るだろう。 石田氏は「マグマが上昇したり、〜すると」などと仮定として主張するが、核爆発を超える熱エネルギーがあるのならマグマが上昇しないわけがない。 その結果、巨大な噴火が発生するし、火山性の地震も発生する。 当然、その規模も大地震並になるはずである。 つまり、「マグマの高熱に接して起きる熱解離という作用」が起きるのを待つまでもなく、核爆発を遥かに超えるエネルギーがあるだけで大地震が起きなければおかしい。

石田氏は、「地震現象は地下において起きる水素の爆発(爆鳴気爆発:Detonation)である」と主張するには大量の水素の発生原因が必要なことには気づいたようだ。 しかし、それを「マグマの高熱」にしたせいで、「マグマの高熱に接して起きる熱解離という作用」以外での余剰エネルギーの行き先が全く説明できなくなっている。 もちろん、「地下において起きる水素の爆発(爆鳴気爆発:Detonation)」を数ある地震発生メカニズムのうちの一つに過ぎないと位置付ければ、エネルギーの行き先は説明可能になる。 しかし、それでは「地震現象は地下において起きる水素の爆発(爆鳴気爆発:Detonation)であると考える」理論が根底から崩れてしまう。 「地震現象は地下において起きる水素の爆発(爆鳴気爆発:Detonation)である」ならば、水素発生の直前に核爆発並のエネルギーが発生し、かつ、そのエネルギーの大部分が水素生成等で消費されなければ、エネルギー保存則を破ってしまう。 だが、「マグマの高熱に接して起きる熱解離という作用」では、水素発生の直前に都合良く核爆発並のエネルギーが発生することを説明できないし、水素生成後もとてつもないエネルギーがマグマに残ってしまう。 以上の通り、「地震現象は地下において起きる水素の爆発(爆鳴気爆発:Detonation)である」と仮定するとエネルギー保存則が破綻する。 石田氏は、永久機関でも提唱するつもりだろうか(笑)。

力に関する基本法則を理解していない 

さて、マントルが液体であるとすると、どんなことが起きるのかというと、地球には太陽とか月、その他の惑星からの引力が働いていますから、その> トータルの力として、潮汐を起こす力、起潮力というものが働きます。 この起潮力によって、海水は球体である地球上で、ラグビーボールのような形状で膨らもうとします。 そういう力が働いている中を、地球は一日に一回自転しますので、ラグビーボールの長手方向に当たるときに、満潮、九〇度ずれた位置のときに、干潮となるのです。 ですから、両極近くは一日一回の干潮になりますが、それ以外の場所では、大抵一日二回の干潮が生ずるのです。 この起潮力はプレートの下の流動体にも同じく働いていますから、本当にプレートがマントルに乗って移動しているのなら、地球自体も、一日に二回、ゴムまりのように動いてしまうはずです。

しかし、実際はそうではありません。 卵の殻のように薄い地殻ですが、内部の流動体が、ラグビーボールのように変形しようとするのを、しっかりと踏ん張って、動かないようの包んでくれているのです。 だから地殻の上の流動体である海水だけが、ラグビーボールのように変形して、一日二回の干潮、満潮という現象を起こしているのです。 これから推定しても、マグマを十二枚のプレートで包んでいて、そのプレートが移動し、他のプレートの下に潜り込んでいくなどということはあり得ないと思うのです。

地震の謎を解く - 地震爆発論学会P.26,28

石田氏は、「卵の殻のように薄い地殻」が「しっかりと踏ん張って、動かないようの包んでくれている」と主張する(笑)。 確かに、「卵の殻のように薄い地殻」が、自分自身にかかる潮汐力(起潮力)のみ抵抗すれば良いので、「しっかりと踏ん張」ることは十分に可能であろう。 当然、自分自身に掛かる潮汐力(起潮力)のみ抵抗すれば良いケースでは、地球内部が固体か真空である必要がある。 しかし、「マントルが液体である」なら、内部の流動体が受ける潮汐力(起潮力)も「卵の殻のように薄い地殻」にかかってくる。 地球規模の潮汐力(起潮力)が「卵の殻のように薄い地殻」にかかるなら、相当強い力が「卵の殻のように薄い地殻」にかかることになる。 定性的な予想でも強大な力がかかることが予想されるので、当然、「しっかりと踏ん張って、動かないようの包んでくれている」という結論を導くには、「卵の殻のように薄い地殻」にかかる力と「しっかりと踏ん張」れる限界を計算で比較する必要がある。 しかし、石田氏は、何ら計算式を示さず、かかる力のスケールが全く違う流氷の例え話をもって、、「しっかりと踏ん張って、動かないようの包んでくれている」という結論を導いている。

必要性の乏しい珍妙な仮説を提示し、その仮説で辻褄の合わない事実がある場合に、さらに珍妙な仮説を持ち出すのは疑似科学の特徴である。 そして、疑似科学では、その珍妙な仮説の辻褄があっていないことも珍しくない。 この場合、石田氏は、「マントルが液体である」という必要性の乏しい珍妙な仮説を提示し、それが潮汐力(起潮力)と矛盾するので、「卵の殻のように薄い地殻」が「しっかりと踏ん張って、動かないようの包んでくれている」というさらに珍妙な仮説を持ち出した。 しかし、石田氏は「卵の殻のように薄い地殻」にかかる強大な力を全く計算しておらず、追加の珍妙な仮説の辻褄すら合わせていない。

波の基本法則を理解していない 

しかし、それは前述のビデオにあるように、粘弾性体としてのマグマが爆発的な振動(高周期成分波)の一部を伝播させているだけで、殆どのエネルギーは二層構造の地殻内部を屈折と反射を繰り返しながら、伝播しているのです。

「屈折」(笑)

地震爆発論とは - 地震爆発論学会 地震爆発論学会解説 - 石田地震科学研究所

石田氏は屈折率を理解していないのではないか(笑)。 石田氏はマントルを「粘弾性体」であると主張している。 また、石田氏は地殻は固体であると認めて、その下層を「速度が速い第二層」としている。 それならば、地殻の下層の方がマントルよりも速く波が伝わるはずである。 であれば、図の水色の層からピンクの層への屈折方向は明らかに逆である。 図の方向への屈折であれば、入射角が一定以上になれば全反射となるので、「マントルへ進入するのはほんの一部のエネルギーである」という主張が成り立つ。 しかし、屈折方向が逆であれば「マントルへ進入するのはほんの一部のエネルギーである」という主張は成り立たない。

「化学的立場から見ると400km以深のマントル物質は熔融している」(笑) 

マントルを化学的立場から見ると、これまでにもセミナー([1110][1146]など)や ニューオフィス37で紹介してきたように400km以深のマントル物質は熔融している可能性があります。 しかしマントルを物理学的に見た地震学の立場では、マントルは固体であるということが走時表の研究から証明されていることになります。

新・地震学セミナー(1171-1190) - 石田地震科学研究所


このように1600℃以下の温度で解けてしまう橄欖岩が地球の深部まで固体のままで存在するとは思えません。 ニューオフィス34の疑問点でも述べましたがマントルの下部では4000℃と言う高温になっています。 地球内部の温度分布は地震波速度の分析からインバージョン法と言う手法で解析したものであり、本当に4000℃になっているのかどうかは分かりませんが、マントル全体が固体であって、部分的に熔解していると言うのは不自然だと思います。

新・地震学セミナーからの学び 37 マントルとマグマの実像 - 石田地震科学研究所

石田氏は、融点が圧力で変わることを理解していないようだ(笑)。 石田氏は「マントルの下部では4000℃と言う高温になって」いるから、「化学的立場から見ると400km以深のマントル物質は熔融している」と主張する。 しかし、高温化でのマントルの融点は高いので、「マントルの下部では4000℃と言う高温になって」いることをもって「化学的立場から見ると400km以深のマントル物質は熔融している」とは結論付けられない。 マントル下部の融点は諸説あるが、一例として最も融けにくいマントル鉱物の超高圧下での融点決定に成功しました - 愛媛大学によると5600℃だとされる。 これなら、4000℃でも固体である。

「地球内部の温度分布は地震波速度の分析からインバージョン法と言う手法で解析したもの」は全くの意味不明である(笑)。 「インバージョン法と言う手法で解析したもの」が「地震波速度の分析」なのであって、「震波速度の分析」結果を「インバージョン法と言う手法で解析」するわけではない。 「地震波速度」から物資の剛性率が求められる。 計算された剛性率が固体でなければあり得ない値なので、マントルは固体だと推定されているのである。 そして、構成物資の質量が分かれば地球内部の圧力が計算できる。 圧力と剛性率が分かれば、そこから温度が推定できる。 それにより、「マントルの下部では4000℃と言う高温になって」いると推定されているのである。 ただし、これらパラメータは全て正確に分かっているわけではないので、推定値の精度はあまり良くない。 しかし、固体であるという前提から化学的に温度を推定しているのだから、当然、「化学的立場から見ると400km以深のマントル物質は熔融している」なんてことはあり得ないのである。

地震爆発論学会ではマントルは熔融しているという立場を取ります。 原始の地球はマグマオーシャンといわれる熔融マグマの海であったはずです。 地球表面のマグマが冷却され、固まって地球の表皮つまり地殻が完成し、海もできて動植物や人間が生息できるようになってきたというのが地球の歴史でしょう。 そうだとすれば地殻の下部、地球内部はマグマオーシャンのままのはずです。

地震爆発論とは - 地震爆発論学会 地震爆発論学会解説 - 石田地震科学研究所

石田氏は億年単位の時間経過が全く想像できないのではないか(笑)。 石田氏は「地球表面のマグマが冷却され、〜てきたというのが地球の歴史」だとすれば「マントルは熔融している」「地殻の下部、地球内部はマグマオーシャンのまま」と主張する。 しかし、どのような論理でそう結論づけられるのか全く意味不明である。 そのような歴史が示すことは、充分な時間が経過して芯まで冷え固まったか、未だ芯まで冷え固まっていないかのいずれかの可能性を示唆するが、どちらが正しいのかは判断しようがない。 むしろ、億年単位の時間が経過しているのに表面の極一部しか冷え固まっていない方が不自然であろう。

石田氏はアルキメデスの原理を理解していないのではないか(笑)。 もしも、地球の表面から極めて近いマントルが、冷え固まることなく「マグマオーシャンのまま」であれば、冷え固まった地殻よりも軽い「マグマオーシャン」が頻繁に浮いてくるはずである。 地球の大きさにおける地殻は非常に薄く、それに比べて巨大な「マグマオーシャン」が浮き上がろうとする力には到底抵抗できるはずがない。 それではそこら中が活火山だらけになり、地表は人類が住むには適さない環境になる。 逆に、地球の中心部のみが熔融しているなら、固形部の厚みにより簡単には地表に出てこれないし、途中まで上昇してきても地表に到達する前に冷え固まると考えられる。 そして、地殻活動の摩擦が激しい場合だけ溶けたマグマができると考えれば今の地球環境にピタリと適合する。

距離による圧力減衰の無視 

例えば、昨年スペインのロルカが起きた地震は、地下水の汲み上げによって地下水位が250メートルも低下したことが原因とされていますが、25気圧もの圧力低下によって、上図からわかるように解離度が高まり、水素ガスが蓄積され、爆発したことが理解できます。 また、デンバーでの廃液注入やCCS(CO2の地下貯留)プロジェクト、およびシェールガスの採掘に際して地震が起きていますが、廃液などを圧入することによって、既存の地下水を高温度の領域に押しやり、解離度を高めてしまったことが原因で地震を人為的に起こしてしまった可能性があることも理解できます。

地震爆発論学会解説 - 石田地震科学研究所


これが地震現象の正体です。 したがって解離している層が安定するまで、地震は繰り返し起こります。 これが大地震の後では解離層が大きく乱されるために、なかなか安定しない原因です。 また大地震ほど余震が止まらない原因です。 小さな地震ではすぐに解離層が安定するので、余震の数も少ないわけです。

地震爆発論とは - 地震爆発論学会 地震爆発論学会解説 - 石田地震科学研究所

石田氏は、圧力の基本法則等も理解していないのではないだろうか(笑)。 「地震現象は地下において起きる水素の爆発(爆鳴気爆発:Detonation)である」とする理論においては、言うまでもなく、「マグマの高熱に接して起きる熱解離という作用」による水素の発生地点が、「水素の爆発(爆鳴気爆発:Detonation)」地点であり、震源である。 つまり、石田氏は、水圧の減衰を一切考慮せず、CCSの圧入の20〜30kmの地点で「既存の地下水を高温度の領域に押しやり」核爆発級の「水素の爆発(爆鳴気爆発:Detonation)」が発生したと主張しているのだ(笑)。

雄勝、長岡 、苫小牧のCCS実験では、圧入地点から水平距離で約20〜約30kmの地点で地震が発生したとされる。 石田氏は、2011年の東北地方太平洋沖地震も いわき沖でのCCSによる人為的地震 セミナー倉庫1751-1770 - 石田地震科学研究所 だと主張する。 しかし、勿来・磐城沖地点では 当時計画していた調査井掘削による地質調査は事前の準備段階で中止とした 第1回 平成23年度CO2固定化・有効利用分野評価検討会資料6.A 二酸化炭素削減技術実証試験(プロジェクト)(中間評価) - 経済産業省P.13,14 ために圧入は一滴も行われていない。 そのことを指摘すると、石田氏は 東北大震災で5箇所(川辺先生の報告)から強制震動が発生したのは、天然ガス採掘で21Mpaから5Mpaまで減圧したことと無関係ではない 新・地震学セミナー - 石田地震科学研究所 と言い出した。 しかし、本当に「天然ガス採掘で21Mpaから5Mpaまで減圧したこと」が原因であるなら、これは「天然ガス採掘」であってCCS実験ではないのだから、「いわき沖でのCCSによる人為的地震」は完全な言い掛かりであろう。

圧入井に水を圧入すると、地下水脈を通じて水圧が周囲に伝搬される。 しかし、一般に、地下水脈等には一定程度の空間的な広がりがあり、かつ、完全に密閉されていることはないため、距離が遠ざかるにつれて伝搬される水圧が低下する。 そのため、約20〜約30kmの地点で、核爆発級の「水素の爆発(爆鳴気爆発:Detonation)」を発生させるために必要な程度で「既存の地下水を高温度の領域に押しや」ることは不可能である。 尚、地下河川であれば、理論的にはもっと遠くまで水圧を伝達することが可能である。 しかし、そのためには、次の全ての条件を満足する必要がある。

  • 地下河川が圧入井から震源まで届いている
  • 一本道の主洞のみで支洞がない
  • 圧入井がこの地下河川を貫いていて、ちょうど圧入深が地下河川の深さと一致する
  • 震源近くで地下河川に穴が空いている

天然地下河川は鍾乳洞や溶岩洞のような特殊なものに限られ、距離も非常に短い。 日本最長の鍾乳洞の安家洞(日本最長洞窟でもある)は総延長で23.7kmであり、主洞は2.3kmしかない。 溶岩洞はもっと短く、世界最長の萬丈窟でも総延長で13.4km、主洞は8.9kmしかない。 石田氏は、3つのCCS実験のいずれにおいても、偶然にも、未発見の日本最大の支洞なき主洞のみの天然地下河川があり、それが偶然にも、圧入地点と震源を繋いでいたと主張するのだろうか(笑)。 それとも、人工地下河川により意図的に地震を引き起こした陰謀論でも主張するつもりだろうか(笑)。

尚、余震の震源は本震の震源から数km〜数10km離れているのだが、それぞれの震源地まで支洞で繋がっていると仮定すると、洞の数だけ水圧が低下するので、本震の震源地にも、余震の震源地にも、必要な程度で「既存の地下水を高温度の領域に押しや」ることができなくなる。 石田氏は、「解離している層が安定するまで」発生し続ける水素の爆鳴気が、「マグマの高熱に接して」も化学反応を起こすことなく、数km〜数10kmもあちこちに移動しまくるとでも言うのだろうか(笑)。 それとも、人工地下河川が、その都度、意図的に付け替えられた(もしくは、その都度、意図的に弁の開閉により行き先が変えられた)陰謀論でも主張するつもりだろうか(笑)。

また、「マグマの高熱に接して」いる場所で水素が発生するなら、当然、発生した直後に「水素の爆発(爆鳴気爆発:Detonation」が発生するはずである。 そのような高温で爆鳴気が化学反応も起こさずに安定して存在し続けることは不可能である。 であれば、「既存の地下水を高温度の領域に押しや」ったことが原因で「解離度が高まり、水素ガスが蓄積され、爆発」するなら、当然、水圧発生直後に地震が発生なければおかしい。 しかし、CCS実験の圧入地点の約20〜約30kmで発生した地震には、次のような大きな時間のズレが生じている。

  • 雄勝では、圧入開始から約5年、圧入終了から9ヶ月後に地震が発生
  • 長岡では、圧入開始から1年3ヶ月後に地震が発生
  • 苫小牧では、圧入開始から2年5ヶ月、圧入中止から5日後に地震が発生
  • いわき沖の天然ガス生産操業開始から27年、終了から5年後に地震が発生

石田氏は、年単位の時間のズレをどう説明するつもりだろうか。

問題となるのは、圧力の増減によって解離の度合いが変化すること、つまり安定していた状態が乱されることだと思います。 (地下空間に安易な人為的改変を加えることが見直されるべきです。)

新・地震学セミナー - 石田地震科学研究所

石田氏は、「廃液などを圧入することによって、既存の地下水を高温度の領域に押しやり、解離度を高めてしまったことが原因」説の矛盾を指摘されると、「圧力の増減」により「安定していた状態が乱されること」ことだと都合よく理論を修正してくる。 しかし、それでは、次のような点は全く説明できない。

  • 圧入等開始から地震発生まで何年も経っているが、圧入等開始は「安定していた状態が乱される」に該当しないのか?
  • 雄勝では圧入終了から9ヶ月後、長岡では圧入中に地震が発生しているが、これらの何処に「安定していた状態が乱される」要因があるのか?

デンバーの場合は解離ガスが減ったことで地震が減少しましたが、勿来沖の場合は長年の間に蓄積されていた解離ガスが、牡鹿半島沖の最初の自然地震の衝撃により、励起(着火)されたのではないでしょうか。

新・地震学セミナー - 石田地震科学研究所

石田氏は、「長年の間に蓄積されていた解離ガス」は、「地下水がマグマの高熱に接して起きる熱解離という作用で発生する」と主張する。 しかし、それならば、大量の「高熱」の「マグマ」は、一体、何処に行ったのか? 大量の「高熱」の「マグマ」に曝されながら、偶然にも「励起(着火)」せずに「長年の間に蓄積されていた」「解離ガス」溜まりが4箇所(「5箇所」のうちの1つが「自然地震の衝撃」なら残りは4つ)もあり、その4箇所とも偶然にも「最初の自然地震の衝撃により、励起(着火)」したとするのは、あまりにも話が出来すぎていないか。

酸水素ガス(ブラウンガス)の爆発過程はまだ完全には解明されていないと思います。 現代地震学が知らないメカニズム(未知科学)はまだまだあるはずです。

新・地震学セミナー - 石田地震科学研究所

石田氏は、説明に行き詰まると、「まだ完全には解明されていない」「現代地震学が知らないメカニズム(未知科学)」と言い訳して逃げる。 主流学説が間違いで自ら提示した珍説が正しいと主張しておいて、都合が悪くなった途端に「未知科学」を言い訳にするなら、幽霊実在論等のオカルトと何ら変わらない。

情報の歪曲等 

「2006年までに東海地震は必ず起きるという説」の捏造 

定説地震論への疑問


④2006年までに東海地震は必ず起きるという説はどうなったのか?

地震爆発論学会解説 - 石田地震科学研究所


現在地震学会会長である山岡耕春教授らは(助教授時代ですが)2002年中ごろが東海地震発生の要注意時期として発表した。 日本経済新聞2001年10月1日報道参照

地震爆発論(笑)ー批判版ー - 石田地震科学研究所

引用されている日本経済新聞の記事には、「名古屋大学の山岡耕春助教授らは、国土地理院が七月に緊急発表した地殻変動異常のデータを分析、二〇〇二年中ごろが東海地震発生の要注意時期との結果をまとめた」「防災科学技術研究所の松村正三副部門長は想定震源域で起きている中小・微小地震の解析をもとに、東海地震は二〇〇五年までに発生する可能性が高いと発表した」と書いてある。 「静岡県付近を震源とする東海地震が早ければ来年、遅くとも二〇〇五年までに起きるという見方が専門家の間で有力になってきた」は誰が言ったか分からない内容であり、「松村副部門長の解析によると、解放されるエネルギーが無限大になる時期、つまり東海大地震が起きるのは最も遅いケースで二〇〇五年だという」は伝聞形式で松村副部門長が正確に何と言ったかは記載されていない。 以上の通り、少なくとも、真っ当な地震学者が「2006年までに東海地震は必ず起きるという説」を唱えたとする証拠にはなっていない。

科学研究のつまみ食い 

日本の大学でも「CCSやシェールガス採掘は深刻な地震活動を誘発する可能性がある」という発表が北大からなされていますが、過去の実例から推定しているだけで、地震の発生メカニズムまで考慮したものではありません。

新・地震学セミナー(2891-2910) - 石田地震科学研究所


汚染水注入6事例(200〜501286m3)、地熱回収5事例(塩水、4838〜28771m3)について、注入体積と誘発地震の最大マグニチュードとの関係を求めた。

CCSやシェールガス採掘は深刻な地震活動を誘発する可能性がある(資源・素材学会春季大会講演集2014) - 北海道大学


地震発生の正しいメカニズム(爆発説)から考えると、液体の注入によって今回の苫小牧地震のように、大きな爆発を起こしてしまうことを理解しなければいけません。

新・地震学セミナー(2891-2910) - 石田地震科学研究所

石田氏の引用した論文では、石田氏は引用を避けたようだが、汚染水注入6事例、地熱回収3事例、地震調査1事例から注入体積と誘発地震の最大マグニチュードの式とグラフが記載してある。 それによれば、M5の地震を誘発するには約一千万立米もの注入が必要である。

注入水量と誘発地震規模

CCSやシェールガス採掘は深刻な地震活動を誘発する可能性がある(資源・素材学会春季大会講演集2014) - 北海道大学

CCS地震原因説で引用した資料によれば、北海道胆振東部地震までに苫小牧のCCS実験において圧入されたのは20万t強である。 それを、この論文に当てはめるとM5クラスの地震すら引き起こせないのである。 石田氏は、地震爆発論(笑)が真面目な科学的人工地震研究とはデータが完全に食い違っていることに一切言及しない。

もしも、「地震発生の正しいメカニズム(爆発説)」とやらが、「今回の苫小牧地震のように、大きな爆発を起こしてしまう」ことと整合するのであれば、それは「CCSやシェールガス採掘は深刻な地震活動を誘発する可能性がある」等で採用された科学的人工地震研究における観測データとは全く相容れない。 「地震発生の正しいメカニズム(爆発説)」とやらでは、科学的人工地震研究において観測されたデータを全く説明できないのである。

このように、石田氏は、あたかも地震爆発論(笑)を裏付ける証拠のように科学論文を紹介しておきながら、地震爆発論(笑)との重大な差異については一切触れず、しまいには、メカニズムが間違っていると言い出すのである。

水位上昇からの「時間差が4〜5ヵ月」を「水位を下げて地震が起きる」にすり替え 

経済産業省担当者の「CCSを停止したときの減圧によって誘発地震が起きることはない」という認識に疑問を持っておられるようで、ダムの誘発地震では減圧(貯水深の低下)によっても地震が起きることがあるという報告を見つけられたという事です。


さて、飯田先生の論文ですが、ダムによる誘発地震の例をたくさん挙げて調べておられます。 そのなかから、水位を上げて地震が起きるケース、水位を下げて地震が起きるケースを紹介します。

「飯田先生の論文」

新・地震学セミナー - 石田地震科学研究所

石田氏が赤線を引いた部分に「水位と地震活動とが強い相関をもち,その時間差が4〜5ヵ月ある」と明記されているとおり、「飯田先生の論文」では、水位上昇と地震発生の時間差相関を指摘しており、「水位をさげてもなお活動がやまなかった」とは書かれているが、水位低下が地震を引き起こしたとは一言も書かれていない。 もちろん、「飯田先生は水位上昇との時間差と分析されておられるが、私は水位低下が地震を引き起こした思う」のような主張であれば捏造ではない。 しかし、そのような説明が何もなく、単に「水位を下げて地震が起きるケースを紹介します」として「飯田先生の論文」を紹介するなら、あたかも「飯田先生の論文」が「水位を下げて地震が起きる」ことを指摘しているかのように思わせる捏造である。

また、石田氏は、「飯田先生の論文」の中の都合の悪い部分については完全に無視している。

  • Grancarevoダムでは地震の81%が半径5km以内
  • Nourekダムでは5km以内の微小地震数が通常の10倍lこ増加
  • Piastraダムでは震央は5kmくらいの小範囲に分布
  • Ramgangaダムでは20km以内(水位との関係は明瞭でない)

「飯田先生の論文」では、「微小地震の群発的傾向を示すものが多い」一方で、「前震,本震,余震という一般地震にみられる系体と類似」するケースがあることも指摘している。 後者は、圧入による誘発地震と明らかに傾向が違い、同じメカニズムで説明することは困難であろう。

「わずかではあるが縦波が認められる」を「影のゾーンは存在しない」にすり替え 

日本での地震学に関する権威者でもあった竹内均・元ニュートン編集長の書籍「地震の科学」(NHKブックス)から彼の研究を学んでみよう。

新・地震学セミナーからの学び57 なぜマントルが固体であるという誤解が生じたのか - 石田地震科学研究所


縦波(P波)に対する影の領域の存在その他から、一九一三年に核の存在を最初に確立したのが、当時ドイツにいたグーテンベルクである。 彼の考えが第27図に示してある。第27図のF点は震源を示し、それを取り巻く同心円状の点線が縦波のフロント(波面)を示している。 たとえば5としるした波面は、地震がおこってから五分後の波のフロントを示している。 この図を見ると、地震がおこってから約二〇分後に、地球を通りぬけた縦波が地球の裏側まで到達していることがわかる。 波面に垂直に実線で描いたのが波線あるいは射線である。 第27図に示した波線FAは核の表面をすれすれにかすめて通っている。 これより少し深くもぐった波線は、核の表面で屈折してB点へ現われている。 このようにしてAとBの間に縦波の影の領域ができることが理解される。


先にも述べたように、(影の領域には)縦波が認められない。 しかしよく目を凝らしてみると、わずかではあるが縦波が認められる。 最初の間は、この小さい振幅の縦波は回折波であると考えられていた。 (中略) これはとても回折波で説明されるようなものではない。

この困難を解決するために、デンマークの女流地震学者レーマンが、一九三六年に核の中に核があるという考えを提案した。 この核の中の核は内核とよばれている。 影の部分へまわりこむ縦波は、この内核によって屈折した波だというのがレーマンの考えである。 現在では彼女の考えが広く認められている。 さらに最近では、内核は固体であると考えられている。 もしそうだとすると、地球は固体(地殻およびマントル)と固体(内核)の間にサンドイッチされた流体(核)からできていることになる。

NHKブックス「地震の科学」(1973)p.72,74


さて、疑問点を列記してみます。


② 影のゾーンは存在しない:影のゾーンを説明するために外核の存在を仮定していますが、この部分にも微弱ながらP波が到達していることが、わかっています。 したがって影のゾーンは存在せず、外核を仮定する必要は無いはずです。

それなのに、この部分(A-B)に到達する波を説明するために、さらに内核の存在まで仮定する(レーマンの仮説)のはおかしいと思います。 影のゾーンという表現は、現在では使用されていません。

新・地震学セミナーからの学び57 なぜマントルが固体であるという誤解が生じたのか - 石田地震科学研究所

石田氏は、書籍の原文に書いてある「よく目を凝らしてみると、わずかではあるが縦波が認められる」を「影のゾーンは存在しない」にすり替えている。 書籍には「わずかではある」「小さい振幅」と書いてあることから、「影の領域」における縦波が「影の領域」以外よりも明確に小さいことが記載されている。 つまり、これは、全影だと思っていたら半影だったという話にすぎず、石田氏が主張するような「影のゾーンは存在しない」という話でないことは明らかである。 石田氏の提唱する創作論では、「小さい振幅の縦波」が観測される「影の領域」の存在を説明できないから、「影のゾーンは存在しない」ことにせざるを得ないのだろう。

条件の異なる比較 

では、実際に地震波の形状を見てみるとどうなるでしょうか。地震は700km程度の地球深部でも発生し、深発地震と呼ばれているのですが、浅い場所での地震(地殻内部の地震)と比較すると、地震の波形がまったく違うのです。 マントルが固体であればこれほどまでに大きな違いはないはずである、というほどの違いがあるのです。 明らかにマントル固体論を否定する結果なのです。

地震爆発論とは - 地震爆発論学会 地震爆発論学会解説 - 石田地震科学研究所


その証拠となるのが、浅い地震(①や②)と深い地震(③)とでは次の図に示すように地震動の様子がまったく違うことです。 深い地震(③)の場合には、震動被害を生むような激しいS波による震動はありません。 なぜなら、マントルが熔融していて、固体内部での爆発で発生するようなS波が発生しないからです。 マントルが固体ならば、このような違いはあり得ません。

深発地震

地震爆発論学会解説 - 石田地震科学研究所


マントルのような粘弾性体は長期的には液体と同じ挙動をします。 弾性体として振舞うのは爆発のような瞬間的動きに対してだけです。

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石田氏は、深発地震には「震動被害を生むような激しいS波による震動はありません」と主張する。 石田氏は、その根拠として挙げた右側のグラフに「深発地震にはこの部分が無い」と記載している。 しかし、左側のグラフは1800秒までしかなく、右側の「この部分」に相当する約2200秒以降のデータがない。 確かに、このデータからは「深発地震(のデータ)にはこの部分(のデータ)が(欠損の意味で)無い」とは言える。 しかし、S波を示す「この部分」のデータが欠損しているので、「深発地震(の実際の揺れ)にはこの部分(に相当する揺れ)が無い」かどうかまでは言及できない。 よって、これは、深発地震には「震動被害を生むような激しいS波による震動はありません」とする根拠にはならない。 尚、グラフの縦軸にはDistance (degrees)と記載されているが、これは地球の中心からの角度の意味だろうか。 それならば、初期微動時間と辻褄が合う。 しかし、何故か、シャドーゾーンに地震波が届いている点は謎である。 左右のグラフの縦軸の目盛を一致させていないのもいただけない。

2015年5月30日に深さ680kmで発生した小笠原諸島西方沖地震では、列島全域グラリ 「深発地震」のメカニズム - 日本経済新聞によれば、震度5強が観測されており、「震動被害を生むような激しい」震動が発生している。 同地震において、K-NET姉崎(CHB014)観測点で次のような波形が観測されている。

小笠原諸島西方沖の深発地震波形

2010年11月30日 小笠原諸島西方沖の地震による強震動 - 国立研究開発法人防災科学技術研究所

これを見れば、深さ680kmの深発地震においてP波の約80秒後に激しい波が観測されていることが明らかだろう。 高周波数地震動により制約された2015年5月30日に 小笠原諸島西方沖で発生した深発地震(Mw 7.9)の発生位置 - 東京大学地震研究所のシミュレーションでも、P波とS波が想定されている。

仮に、石田氏の主張するように「マントルのような粘弾性体」が「爆発のような瞬間的動きに対して」「弾性体として振舞う」としよう。 そして、S波もP波と同じく「爆発のような瞬間的動き」から発生する震動であることは言うまでもない。 よって、「マントルのような粘弾性体」が「爆発のような瞬間的動きに対して」「弾性体として振舞う」ことでP波が発生するなら、当然、S波も発生しないとおかしい。 それでは、「固体内部での爆発で発生するようなS波が発生しない」という理屈と合わない。

尚、石田氏は「地震は700km程度の地球深部でも発生し、深発地震と呼ばれている」と主張する。 それならば、「700km程度の地球深部でも発生し」と言いながら、その「700km程度」の例を挙げないのは何故か? 平成19年10月 地震・火山月報(防災編) - 気象庁P.40によれば、石田氏が挙げたフィジー諸島の深発地震の震源の深さは523kmであり「700km程度」には178kmも及ばない。

特殊な事例を一般化 

これが地震の教科書にある震源でダブルカップルという二つの偶力が生じる原因、そして「押し」と「引き」という二つの動きが発生する原因、またその境界に断層という「傷あと」ができる原因なのです。 そもそも、広大な断層面で滑りが起きるのなら、滑りの開始点(震源)でだけ二つの偶力が生まれるという理屈が存在しません。 地震は水素ガスの爆発(Detonation)によって生じるもので、断層面は爆発の傷あとです。

したがって、大爆発(大地震)でなければ、傷あと(断層)は発生しないのです。断層が動くことが地震である、断層が動くことで地震動が発振されるというのは間違いです。 原因と結果つまり因果関係を無視しています。

誤解③:活断層の存在は危険である

断層が大爆発の傷だと分かれば、活断層調査が無意味であることが理解できると思います。 大地震の後で断層が発見されて、調査が不十分であったからだと専門家が議論していますが、それは違います。大地震の前には存在しなかったのです。 存在しない「傷あと」はいくら調査したって見つからないのは当然です。 そんなことも解らないのが現在の「地震学」というものです。

「ふざけるな地震学者!」という怒りの声が日増しに大きくなってきているのを感じます。 地震学者さんの猛省を期待します。

地震爆発論とは - 地震爆発論学会 地震爆発論学会解説 - 石田地震科学研究所

石田氏は「断層が大爆発の傷」で「大地震の前には存在しなかった」「存在しない『傷あと』はいくら調査したって見つからない」と主張する(笑)。 しかし、大地震の多くで「大地震の前には存在」していることが確認されている。 確かに、2000年の鳥取県西部地震のような未知の活断層で発生した地震については、「大地震の前には存在しなかった」の真偽を確認することはできない。 しかし、巨大地震の多くは既知の活断層で発生している。

つまり、実際には、活断層が「大地震の前には存在」していることが多いのである。 石田氏は「大地震の後で断層が発見されて、調査が不十分であった」という稀な事例を強調し、それが一般的事例であるかのような印象操作を行っているだけである。 この石田氏に対して「ふざけるな」と怒ってみても、「猛省を期待」できないことは言うまでもない。

疑似科学仲間 

専門家の一人の山本寛氏は「地震学のウソ」(2009年工学社刊)の「あとがき」に次のように書いておられます。

新・地震学セミナー(3031-3050) - 石田地震科学研究所

どうして、この手の人たちは疑似科学仲間を「専門家」と呼ぶのだろうか(笑)。 山本寛氏は「巨大地震は水素核融合で起きる!」というトンデモ本を出しているが、地震の専門家でも核の専門家でもない。 工学部航空科卒でヤマハ発動機(株)に勤めていたという経歴はあるが、地震や核の研究開発には全く携わっていない。 エンジンについては専門家と言えるのかもしれないが、一般的な化学等の専門家でもない。 「当時の専門家」に意見を求めるなら、どうして、本物の専門家の意見を求めないのか。 本物の専門家に尋ねれば、ちゃんと相手にしてもらえるなら、「酸素と水素が結合して体積が減少する(少なくとも、3モルから2モルに縮小するので『引き』現象を生じるはず)というアイディア」が根本的に間違っていることをちゃんと教えてもらえたはずである。 単なる疑似科学仲間にすぎない自称専門家に聞くから「よく分からない」という答えが返って来るのである。

この点に関し、山本寛氏らの爆発現象の専門知識がある方に以前から教示をお願いしているのですが、今のところ応援者がいません。


水の性質や蒸気爆発に関して、何人かの専門家(昭和薬科代神崎先生、横浜国大高島先生など)にお会いしたりメールを送ったりして情報を集めましたが、どなたからも明確な見解は得られませんでした。

そんななかで、ヤマハの技術者だった山本寛氏は「金属との化合による水素の核融合説」を打ち出されました。 しかし、これは一応爆発論ではありますが、プレート論を肯定した上での立論ですので石田理論とは異質なものです。

地震爆発論(笑)ー批判版ー - 石田地震科学研究所

山本寛氏って、専門家でもなんでもない、ただの疑似科学仲間じゃないか(笑)。 昭和“薬科”大学って、どう考えても専門外だろ(笑)。 横浜国大高島先生って、何学部の高島何だよ(笑)。

石田理論としては、この爆発が解離ガス(以下のT氏情報にあるブラウンガスのこと)の爆発であろうと推定したわけです。

地震爆発論(笑)ー批判版ー - 石田地震科学研究所

T氏とか、これ以上、疑似科学仲間を増やすな(笑)。

反証 

地震爆破論(笑)には何の証明もない以上、それに対して反証を行う必要性は全くない。 しかし、容易に反証できるものは敢えて反証しておいても問題はなかろう。

「殆どのエネルギーは二層構造の地殻内部を屈折と反射を繰り返しながら、伝播している」理論 

石田氏は次のように主張する。

これが容易に反証できることを次に示す。

シャドーゾーン 

「殆どのエネルギーは二層構造の地殻内部を屈折と反射を繰り返しながら、伝播している」理論では、103°以上の領域でP波やS波が極端に小さくなることや、143°以上でまたP波の大きさが復活することをまったく説明できない。 石田氏は「よく目を凝らしてみると、わずかではあるが縦波が認められる」を「影のゾーンは存在しない」にすり替えているが、そのような詭弁では「影のゾーン」で地震波が極端に弱くなることを否定できない。

実際はどうなのか、というのが一連の新地震理論であります。 モホロビッチ不連続面の下に地震波を伝播させる、橄欖岩から構成された固く、緻密な地殻第二層が存在するのです。 103度まではそこを通過して伝播していきます。 途中で、玄武岩からなる第一層へも少しずつ浮上して、台地を揺るがせていきますから、103度付近で、減衰してしまうのです。 143度から180度の間へは、地球内部を通過して伝播していく地震波が到達しているのです。 こうした理由で、「地震波の影」ができるのです。

新・地震学セミナーからの学び 13 マントル固体論は間違っている - 石田地震科学研究所

距離による減衰によって「103度付近で」ほぼゼロになるとすれば、境界が曖昧になり「103度」という数値が測定できるわけがない。 地殻は球対称ではなく、山があったり海があったり地域毎に形が不均衡であるので、地殻による減衰量も地域によって変わるはずである。 しかも、地震毎にマグニチュードも違うため、自然減衰では、ほぼゼロになる点が「103度付近」であることが説明できない。 そもそも、自然減衰でゼロになっているだけならシャドーゾーンなどとは呼ばれない。 「103度付近」を境に、それまであった地震波が急激になくなる(小さくなる)からシャドーゾーンと呼ばれるのである。 しかし、「103度付近」で、それまでにない急激な減衰が発生する科学的に妥当な原因を石田氏は何も示していない。 また、「143度から180度の間」以外に「地球内部を通過して伝播していく地震波が到達」しない科学的に妥当な原因についても石田氏は何も示していない。 よって、「103度付近で、減衰してしまう」「143度から180度の間へは、地球内部を通過して伝播していく地震波が到達している」では、原因不明だが不思議なことが都合良く起こると言っているだけの非科学的なファンタジーである。

石田理論では、中心核を設定する必要はありません。 【溶融マントル内を直進する地震波(海震の項で説明したように、直進波だけがエネルギーを所有することができる)と、地殻内を潜水泳法のような形で減衰するまで進行する地震波の到達限界との間に「影の領域」ができると考えています。】 当然橄欖岩という伝播速度の速い領域を通ってくる潜水泳者のほうが早く到達します。

(石田)

上記の黒字部分の解釈を撤回します。

ライブラリー(039) - 石田地震科学研究所

「直進波だけがエネルギーを所有することができる」という説は撤回されたようなので、「143度から180度の間へは、地球内部を通過して伝播していく地震波が到達している」ことの説明が全くできていない。 まあ、「直進波だけがエネルギーを所有することができる」などのファンタジー法則は撤回して当然だろう。

マントルが熔融しているしていると主張しながら「伝播速度の速い領域」と主張するのであれば、剛性率の低い方が「伝播速度の速い」と主張することになり、これは既存の物理の法則と全く逆になる。 そのような新法則を提示するなら、自ら実験等で証拠を示すべきだろう。

左の図は地殻の厚さが100kmと仮定し、地殻最下端部のP波の伝播速度を8km/s、マントル最上部でのP波の伝播速度を3km/sとして計算した屈折関係図です。 震源はごく浅い場所と仮定します。 右の図は地震波の記録中に示す①~③の意味を示す図です。

P波が最大の入射角90度で進入すると、中心角度λは10.2度、屈折角度θrは19.5度となります。 90-19.5=70.5度の角度には、地震波は進入できません。 したがってグーテンベルグが仮定したような伝播経路をとることはありません。

地球内部へ侵入した波は地球内部で伝播速度が増大するものと思いますが、現状では明確には分かりません。 しかし、やがて「固液複合系の力学物性」というような研究が進めば明らかになってくるものと期待しています。

模式的には黒矢印で示すような範囲内をP波は進行していると思います。 それ以外のP波及びS波は赤矢印で示すような伝播経路とるものと考えられます。 なお、地球内部から地殻に達した点A’ではPKSに類似するようなS波が生まれる可能性がありますし、B点では別のP波が地球内部に進入する可能性があります。 もちろん、地殻内部でも(少なくとも二層以上で)伝播速度の違いによる屈折現象がおきています。

新・地震学セミナー(1311-1330) - 石田地震科学研究所

石田氏は、ようやく、剛性率が低い方が波が遅くなることに気づいたようだ(笑)。 そして、「143度」側の境界を説明する理屈を思いついたようだ。 しかし、その理屈にも次のような欠陥がある。

  • 地震の深度が100m以下の場合は、深度によって境界が20.4°変化する
    • 石田氏の主張する「二層以上」の地殻では角度変化量がもっと大きくなる
  • 地震の深度が100m以上の場合は、シャドーゾーンが消滅する

マントル内部を地震波が直進すると仮定すると、深度0mの地震はこの条件で、マントル内部を通った地震波はλ×2+(90-θr)×2=161.4°の場所に到達する。 「143度」の場所に到達するためには、マントル内部で図の方向に大きくカーブする必要がある。 マグマオーシャンの表面だけが冷え固まったとする地震爆発論(笑)の考え方ではカーブの向きが逆のはずであるが、そこは大目に見よう。

ここで、地殻の最下部の深度100mで起きた地震を考える。 その場合、λ=0°となるので、10.2×2=20.4°だけ到達角度が小さくなる。 平均を「143度」となるようにしても、143±10.2°、すなわち、132.8〜153.2°となる。 これでは、通常、約140°と言うことはあっても、約143°とは言わない。 つまり、深度による角度変動量が多すぎるのである。 さらに、「二層以上」の地殻で近場の走時曲線を説明できるようにすれば、、深度0mのλはもっと大きくなるため、深度による角度変動量はもっと大きくなる。

震源の震度が100m以上になると、マントル内部を通った地震波の到達できない領域がなくなる。 それでは、シャドーゾーンが完全に消滅する。 よって、地震爆発論(笑)ではこの補助理論を採用してもシャドーゾーンを説明することはできない。

これは、典型的な疑似科学理論における辻褄合わせの失敗である。 これは、科学の条件を満たした理論の辻褄合わせとは全く違う。 科学理論において、一見、突拍子も無いように見える理論は、現実との辻褄合わせに不可欠なものである。 だからこそ、それだけで全ての現象が説明できないとしても、どこかに辻褄の合う答えが存在するのである。 ''科学理論では、実在する法則を人間が探しているだけなのだから、答えが見つかることは必然である。 しかし、疑似科学理論における突拍子も無い理論は、現実と辻褄を合わせていない創作理論に過ぎない。 猿がタイプライターをデタラメに叩いてシェークスピアの作品が偶然できるわけがない。 それと同じように、創作に創作を重ねて偶然に現実に合う理論ができるわけがない。 現実にない理論を人間が作り出そうとするのは無駄なことである。

尚、どうでも良いが、通常、角度にはθやφ等を使うのが普通である。 波の理論ではλは波長に使うことが多いので、角度の変数には使わない。 土木工学では角度にλを使うのが普通なのか。

走時曲線 

「殆どのエネルギーは二層構造の地殻内部を屈折と反射を繰り返しながら、伝播している」理論では、地球の大きさに比べて非常に薄い膜の中を波が伝搬することになる。 どれくらい薄いかは下の図を見るとよくわかるだろう。

地殻(笑)

石田氏はリソスフェアまでが地殻だと誤解しているようなので、地殻の最大厚60kmではなく、敢えて、リソスフェア(地殻+マントル最上層)の最大厚100kmで図を描いている。 この薄い膜内の波の伝搬は光ファイバーと似ている。 この場合、走時曲線は、ごく近場を除いて、距離に比例した時間となるはずである。 しかし、実測値では、遠くなるほど、距離比例よりも早く地震波が到達する。

走時表の理論と実測

理科年表平成23年版【地198】(770)走時曲線

このような走時曲線は、主流学説のように地震波がマントルを通り抜けて近道すれば説明できるが、「殆どのエネルギーは二層構造の地殻内部を屈折と反射を繰り返しながら、伝播している」理論では全く説明できない。

距離減衰率 

「殆どのエネルギーは二層構造の地殻内部を屈折と反射を繰り返しながら、伝播している」理論では、主流学説と比べて、近場で震度が大きくなる一方で、距離による減衰が大きくなる。 とくに、地表での反射は、建造物の破壊等によりエネルギーを消費する分だけ、地震波の振幅を小さくする。 また、遠方では、主流学説より遠回りをするため、減衰が激しくなる。 観測結果と主流学説の矛盾は指摘されておらず、主流学説より距離減衰率が大きいのでは観測結果と合わない可能性が高い。


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