STAP細胞論文捏造事件

なぜ、今更STAP細胞論文捏造事件なのか? 

STAP細胞論文捏造事件は、何年も前に過ぎ去った過去の遺物であろう。 それなのに、何故、今更文章を執筆するのか。 それは、STAP細胞を擁護するアホな人たちが後を絶たないと聞いたからでもある。 また、擁護者たちが2017年2月10日の放送倫理・番組向上機構の放送と人権等権利に関する委員会(放送人権委員会)勧告を曲解して悪用していることもある。 社会に対する害悪を為すことであれば、その問題点を指摘することは重要であろう。 尚、STAP WARS EPISODE4 新たなる細胞には吹いた!

故意の捏造が確定した日 

擁護者たちは絶対に認めないだろうが、STAP細胞論文は疑う余地のない明確な捏造である。 その最大の根拠は、筆頭著者が、STAP細胞作成にはコツがあると認めながら、「次の研究にも大きく関わる」などという意味不明な口実で、そのコツの公表を拒否したからである。

あると主張された科学的証拠(サンプル、写真、コツ等) 

再現実験の成功は、「細かなコツをすべてクリアできれば」可能という。 コツの具体的な内容については「次の研究にも大きく関わる」と明言を避けた。 小保方さん以外で過去、追試に成功した人もいるとも話したが、具体的な個人名は明かさなかった。

「STAP細胞作製、200回以上成功」「実験ノートは2冊ではない」「研究続けたい」 会見で小保方氏が語ったこと (2/2) - ITmedia NEWS


そのためには、先ほど申しましたように、論文では検証論を示したもので、最適条件を示すものではない。 さらに私自身はたくさんのコツや、ある程度のレシピのようなものが存在しているんですけど、新たな研究論文として、発表できたらと考えています

「STAP細胞はあります!」記者の質問に力強く即答 - 産経ニュース


--世界中の科学者が追試に成功していない事実がある中で、詳細な手順を発信しなかったのはなぜ。法的な手段をとる前に実験データを詳細に公表して、証明してもらうのが科学者として願うことではないのか。

小保方氏 手順を発表する前に、ネイチャーへの訂正原稿の用意や、外出もままならず、今日まで間に合わなかっただけで、(これから)詳細な手順を発表するようにしていければと思っています。

--世界中で実験が成功しなくては、誰かの役には立たない。今、手順を説明できないか

小保方氏 それは次の研究にも大きく関わるので。メカニズムの解明などと合わせて発表していければ…。

追試に成功した科学者がいた?「やってもらった」 重大発言も個人名出さず - 産経ニュース

公表が求められていることは、すでに論文として発表済みのSTAP細胞の作成のコツであって、「次の研究」のコツではない。 STAP細胞のコツを知られることによって簡単に真似されるのだとすれば、その「次の研究」とやらは誰でも簡単に思いついて、かつ、簡単に実施できるような研究ということになる。 そのような取るに足らない研究を守ることは、筆頭著者にとってそれほど大事なことなのか。 それに対して、もしも、真実であるとすれば、STAP細胞論文は世紀の大発見である。 両者のどちらが大事かと聞かれれば、誰もがSTAP細胞論文と答えるだろう。 だから、「次の研究にも大きく関わる」は口実として全く成立していない。 小さな肉を奪おうとして大きな肉まで失うなら、イソップ寓話の「欲張りな犬」よりも遥かに滑稽であろう。 また、「STAP細胞論文が捏造認定されたら次の研究もないだろ」「『次の研究にも大きく関わる』からと公表を拒否するなら『今日まで間に合わなかった』とは何ことを言っているのか」等のツッコミもあろう。

−−調査委によると実験ノートは2冊だけという説明だが、詳細なノートはほかにもあるのか

小保方氏 最終報告の中では3年間で2冊となっているが、実際にはもっと存在します。 調査委に提出したのが2冊でした。

−−調査委にノートは内容も断片的と指摘された。反論があれば。

小保方氏 記述方法は、私はトレースできたが、第3者がトレースするには不十分という点では反省している。 提出したのが2冊という点は、(調査委から)その場で提出を申しつけられたので、その場にあるのが2冊だけでした。

−−まだ提出できるノートがあるということか

小保方氏 そうです。

STAP細胞作製「これまで私は200回以上成功している」「実験ノートはもっとある」 - 産経ニュース


−−「実験ノートはもっとある」と答えていたが、何冊あるのか、写真は何枚もっているのか

小保方氏 写真ですか。わかりませんが、1千枚…。 大量に、間違いなく何百枚とあります。 ノートはハーバードやこちらにもあり、少なくとも4冊…。 どうですかね…。4、5冊はあると思います。

割烹着報道「予想外で、恐ろしかったです、正直」 - 産経ニュース - 産経ニュース>


--再現実験やノートの公開をする気はあるのか

小保方氏 公開実験については、わたしの判断では何1つ決められることではないので答えられないです。 実験ノートについても秘密実験もたくさんあるので、すべての方に公開するつもりはありません。

--それさえできれば疑義が晴れるのでは

小保方氏 何に関しての疑義でしょうか。

「STAP細胞はあります!」 記者の質問に力強く即答 - 産経ニュース - 産経ニュース


--不服申し立ての最も決定的な証拠は、光ったマウスの胎盤の標本だと思う。実際に標本はあるのか、あるならばどこにあるのか

小保方氏 標本はありますし、きちんと保存しています。

時折、強気に「実験とノートには自信がある」


--ノートを4、5冊と言っていたが、追加のノートはなぜ出さなかったのか。

小保方氏 調査委員の人が資料を確認したときには、全てのノートを用意していなかった。 残りのノートは別のところに保管しています。 どこにどんな記載があるのか聞かれたことはなく、(調査委員の人が)自身でノートを見て追跡できないと判断したのでは。 もう少し詳しく聞いてもらえれば説明できたと思う。

追試に成功した科学者がいた?「やってもらった」重大発言も個人名出さず - 産経ニュース

「2冊」と「4、5冊」では50歩100歩という以前に、「まだ提出できるノートがある」があるのに、何故、それを調査委に提出しないのか。 提出できるものがあるなら後からでも追加で提出すれば良い。 調査委が「まだ提出できるノート」の受け取りを拒んだなら調査委の問題だ。 しかし、「もう少し詳しく聞いてもらえ」なかったことを口実に筆頭著者が「まだ提出できるノート」の存在を知らせてもいないなら、それは筆頭著者による証拠の隠蔽である。 それでは、「その場で提出を申しつけられた」は全く言い訳になっていない。 調査委が信用できないなら、マスコミに公表すれば良い。 そのための記者会見ではないのか。 自ら身の潔白を証明する手段がありながら、それを行使しないなら、一体、何のための記者会見か。 かわいそうな被害者を装って世間の同情を引くためか。

筆頭著者が公表したコツに基づいて誰かがSTAP細胞を作ることに成功すれば、STAP細胞論文が捏造ではない決定的証拠になる。 捏造でないならば、筆頭著者本人にとっては、コツを隠しても何の得にもならない。 にもかかわらず、自らの潔白を証明する唯一の手段を頑なに拒否するのは極めて不自然である。 参与のメモらんだむ「最適条件って???」 - 国立大学法人福井大学広報センターも参考にしてもらいたい。

その他、筆頭著者が科学的検証を徹底的に拒否した事実をSTAP筆頭著者の科学的検証拒否に示す。

悪意ない咄嗟の嘘? 

では、「コツ等は執拗な追及に焦って咄嗟に出た嘘だが、STAP細胞論文は捏造ではない」という言い訳は通用するだろうか。 咄嗟の嘘は、追及をはね返せる自信がないからこそ、出てくるものである。 しかし、筆頭著者が言うように、これまで作成に200回以上も成功しているのであれば、再現には絶対的な自身があるはずである。 逆に、作成には一度も成功したことがなく、論文が捏造だという自覚があったのであれば、自信がないことも説明可能である。 つまり、コツ等が嘘であるならば、STAP細胞論文も捏造でしかありえない。

筆頭著者の記者会見から1ヶ月以上前の2014年3月5日に公表された「詳細な実験手技」においても意図的な捏造が疑われている。

実は、大変驚いたことに再現性に疑問が浮上した後に(3月5日)小保方、笹井、丹羽によるプロトコール即ちSTAP細胞を作成するための詳細な実験手技を書いたものが、ネイチャー・プロトコール・エクスチェンジというネット誌に発表されました。 これには、STAP細胞として最終的に取れた細胞にはT細胞受容体の再構成が見られなかったと明確に書いてあります。 もしこの情報を論文の発表(1月30日)の段階で知っていたとすると、ネイチャー論文の書き方は極めて意図的に読者を誤解させる書き方です。 この論文の論理構成は該博な知識を駆使してSTAP細胞が分化した細胞から変換によって生じ「すでにあった幹細胞の選択ではない」ということを強く主張しております。 しかし、その根本のデータが全く逆であるとプロトコールでは述べており、捏造の疑いが高いと思います。

「STAP 論文問題私はこう考える」(京都大学大学院医学研究科客員教授 本庶佑) - 特定非営利活動法人 日本分子生物学会

素人を騙すためだけの「STAP細胞の作成手順」 

2016年3月31日、筆頭著者(を自称する人物?)は、突然、STAP細胞の作成手順とやらをWeb上で公表した。 しかし、疑惑を指摘されてから2年以上も経ってから、理研が2014年12月に調査報告書を公表してから1年以上経ってから、公表するのは何故か。 作成手順が本物であるならば、さっさと公表していれば、撤回論文の再現実験などという科学界の常識に反した超優遇措置で理研がSTAP細胞の実在を証明してくれたはずである。 完全に捏造の烙印を押されて久しい時期にWeb上で公表したところで、専門の研究者は誰も相手にしてくれるはずがなかろう。 再現実験の時までに公表すれば、作成手順が偽物であることがばれるから、その時は公表できなかったのではないか。 素人を騙すため、専門の研究者達が誰も相手にしなくなる時期を見計らって公表したのではないのか。

これに対して、先日、極めて荒唐無稽な主張を目にした。 趣旨は「筆頭著者は科学コミュニティから追放された。科学誌に投稿しても掲載されない」である。 これって、正気で書いているのだろうか。 筆頭著者は、数々の報道等で明らかになっているように、科学的検証を徹底的に拒み続けたわけで、初めから、科学誌に投稿しようとしていないのである。 この事実は極めて重い。 なぜなら、筆頭著者が証明手段として受け入れられるものは、筆頭著者が自身が認めた印象操作だけであるからだ。 筆頭著者は、科学的手段を徹底的に拒み、ましてや、陰謀論のレッテルまで貼って「科学コミュニティ」を忌避し続けてしまったわけで、最早、そういう権利さえ行使しなかったのである。 …と、この段落の文章構成がおかしいのは、某所の文章をパクって再構成したからである。

「科学コミュニティ」が疑似科学を黙殺しないことはパズタイ事件の顛末等を見れば良く分かる。 この事件において、パズタイ博士の珍説は、テレビ番組で発表されただけで査読付き論文は一切掲載されていなかった。 にもかかわらず、世界五大医学雑誌に分類される英国の医学専門誌「ランセット」は、実験の設計や分析が不十分だとの査読者コメントをつけたうえで、パズタイ博士の報告を掲載した。 筆頭著者も、捏造疑惑が騒がれた段階で、専門誌にSTAP作成のコツを投稿すれば良かったのである。 そうすれば、「ランセット」ならば、否定的コメント付きで、筆頭著者の論文を掲載してくれたであろう。 当時であれば、盛大な色眼鏡付きとは言え、掲載してもらえる余地があったのだ。 当然、捏造が確定している現在では、色眼鏡付きですら掲載してもらえないだろう。 筆頭著者自身が「科学コミュニティ」による検証を徹底的に拒否したのに、今になって「科学コミュニティから追放された」と手のひらを返すのは卑怯である。

STAP細胞擁護者の科学に対する無理解 

「STAP細胞がないとは証明されていない」論 

「STAP細胞がないとは証明されていない」と主張する人は、次のような可能性を同列に扱っている。

  • ほぼ0に近い可能性
  • 証明は不完全だが、ある程度の水準を満たしている可能性
  • ほぼ正しいが、100%には至っていない可能性

学問の世界では、適切な査読を受けた論文が発表された時点で、ようやく、ある程度の水準を満たしている可能性と認められる。 それから、多数の研究者の検証を経て、可能性を高めていくのである。 一度発表した論文であろうとも、それが捏造である疑いが極めて強いなら、それは論文の数としてカウントできない。 数としてカウントできる論文が0であれば、ほぼ0に近い可能性に逆戻りする。 いや、一度ケチがついた研究は、未研究の可能性よりも劣る。

結局、捏造発覚により、STAP細胞はフィクションに戻ったのである。 ただのフィクションに対して「ないとは証明されていない」と強弁することが如何に馬鹿馬鹿しいか良く考えてみると良い。 例えば、「ワープ・エンジンを発明したが、その証拠は示せない。だからと言ってワープ・エンジンがないとは証明されていない」と主張することに何の意味があるのか。 ここでの真っ当な主張は「ワープ・エンジンがないとは証明されていない」ではなく、「ワープ・エンジンがあるなら見せろ」である。 それと同じで、STAP細胞がフィクションに過ぎない段階である以上、「STAP細胞がないとは証明されていない」は真っ当な主張ではない。 STAP細胞がある証拠を示して、初めて、STAP細胞がない証明をする意味が生じるのである。

「捏造を見抜けない科学のプロセスがおかしい」論  

捏造が査読等の段階で見抜けないのはおかしいという主張も成立しない。

科学誌での論文査読(同じ分野の研究者による論文掲載の可否の審査)は、主に内容に整合性があるか等のチェックを行った上で、内容のレベルや話題性などを判断して掲載するかどうか決定されます。 不正がある前提で査読されないので、不正のチェックとしては機能していません。 また、再現性があるかどうか実際に実験して確かめるという再現性の検証は論文査読の段階では行われません。

STAP細胞の問題はどうして起きたのか(片瀬久美) - SYNODOS

査読対象となる論文は山のようにあるのだから、検証実験まで求められたら査読を引き受けることなど不可能だろう。 論文の査読では捏造を完全に見抜く必要がない。 なぜなら、専門家の注目を集めるような研究であれば、世界中の研究者により検証されるからである。 専門家の注目を集めない研究は消えていくだけである。

しかし論文は雑誌に公表されたら、高い評価が得られたということではありません。 実際の評価は公表のあと、多くの研究者に読まれ、論理と実験の検証、追試、あるいは他の事実との整合性など様々な観点で評価が決まります。


重要なことは雑誌に公表された論文をそのまま信じてはいけないと言うことです。 私は大学院の指導教官であった西塚泰美先生(元神戸大学長)から「すべての論文は嘘だと思って読みなさい」と教えられました。 まず、疑ってかかることが科学の出発点です。 教科書を書きかえなければ科学の進歩はありません。 しばしば秀才が陥る罠ですが論文に書いてあることがすべて正しいと思い一生懸命知識の吸収に励むあまり、真の科学的批判精神を失うという若者が少なくありません。

「STAP論文問題私はこう考える」(京都大学大学院医学研究科客員教授 本庶佑) - 特定非営利活動法人 日本分子生物学会

STAP細胞論文も、超伝導論文捏造事件も、専門家の注目を集めたために、捏造が発覚した。 ようするに、捏造に対する歯止めは、世界中の専門家の追試や検証に委ねられているのである。 だから、査読段階での完全な捏造阻止は必要がない。

科学の常識に反する再現実験の強行 

科学の常識に照らせば、科学的根拠が存在しないものに対して再現実験を行うのはおかしい。 STAP細胞の再現実験をやるべきではなかった。 適切な科学的検証を放棄して再現実験に固執した理研の判断は異常と言える。

もちろん、科学的根拠が存在しなくても、研究者自身の判断で研究対象とするのは自由である。 というか、研究者が、科学的根拠が存在しないものを研究しなければ、新たなる科学的根拠は生まれてこない。 海の物とも山の物ともつかないものを研究することは非常に重要であり、そうした研究の大多数が失敗する中で、一部が成功することにより科学が発展するのである。

しかし、それは、研究者独自の判断で行う研究の話である。 特別扱いする正当な理由がないものを、学術団体や公的機関が特別扱いすることは、予算の無駄遣いや公平性に反する不正行為である。 もちろん、「本当だったら画期的」なんてことは、特別扱いする正当な理由にはならない。 何故なら、「本当だったら画期的」な研究は、専門誌に論文掲載されたものですら、掃いて捨てるほど存在するからである。 論文未掲載の研究を含めれば、星の数ほど存在する。 そして、そのうち、本物はごく一握りにすぎない。 本物である見込みが一定以上の水準に達してこそ特別扱いする理由が成立するのである。 論文が捏造と発覚し、科学的根拠が存在しないものを特別扱いする理由はない。

一方で、多くの論文不正についての疑義がきちんと分析されず、それに関わった著者らが再現実験に参加することについては、当分子生物学会会員を含め科学者コミュニティーの中から疑問視する声が多数挙がっております。 このように当該機関が論文不正に対して適切な対応をしないことは、科学の健全性を大きく損なうものとして、次世代の研究者育成の観点からも非常に憂慮すべき問題であるとともに、税金という形で間接的に生命科学研究を支えて頂いている国民に対する背信行為です。

理事長声明『STAP 細胞論文問題等への対応について、声明その3』 - 特定非営利活動法人 日本分子生物学会


今回の論文は発表後1週間にして中心的実験データの信憑性が疑われ、最終的に、先日撤回されました。 お粗末としか言いようがありません。 当事者は科学論文の重みを深く考え、心から反省する必要があり、実験事実に基づかない論文を公表した責任をとる必要があります。 いずれにしろ、論文が撤回されましたので、そこに書かれていた内容は真実ではありません。 今や、STAP細胞に関する科学的根拠は存在しないので、「再現」実験の対象にはなりません。


・上記が済むまでの間、STAP細胞再現実験の凍結

最近理研で行われることになった著者本人による再現実験の中止を希望します。 すでに述べましたが、再現するべき事実が存在しませんので、再現実験は意味を持たないと考えます。 本人の口頭による主張が存在するだけで、これは科学的な真実ではありません。 このような場合には、第3者が独立に行った実験結果だけが評価の対象になると考えられます。 さらに、一般的には、不正に関わった当事者は以前の実験施設に立ち入ることも許可されないと言われています。 上記したような「実態解明」をせずに、本人に再現実験を認める理由が、私には理解出来ません。

理事長声明(その3)について(名古屋大学大学院理学研究科特任教授・名誉教授町田泰則) - 特定非営利活動法人 日本分子生物学会


生命科学研究の内容が専門的すぎるので、STAPをネッシーに、理研CDBをNASAに喩えて説明します。 (NASAの人、ごめんなさい) どちらも、もし本当にあれば世界的に興味を引き、科学の歴史が塗り替えられること、間違いありません。

20@@年1月、NASAの研究員が、ネッシーを発見しその証拠として体の一部を持ち帰ったと論文に発表しました。 写真を見た専門家が本物であるとお墨付きを与えたため大騒ぎになり、雑誌、TVが特番を組んだりして、世間の話題をさらいます。 総理大臣と会談する予定まで組まれるなど、発見者は一躍時代の寵児となります。

ところが、論文に多数のおかしな点が見つかります。 ほとんど全て図に画像操作の跡が見つかりました。 調査のデータは、ほとんど落書き程度のノートしかなく、しかも、「ネッシーを見た」のは、調査隊の中のただ一人だけであることも判明しました。 その上、その発見者が3年前に書いた「雪男発見」という論文に載っている「雪男の足跡」の写真が、ネッシーの足跡として使いまわされています。 それでも、その発見者は「画像の単純ミスはあったが、ネッシーはいます。」と主張し続けます。

NASAは、調査委員会を立ち上げましたが、動かぬ証拠であるはずの、持ち帰った「体の一部」については、どういうわけか「調べない」と宣言します。 幸い、体の一部の細胞からとった遺伝子情報が論文に載っていたため、外部の人がそれを解析したら、ワニの細胞であることがわかってしまいました。

つまり、「ネッシーを見つけた」と信じうる物は一切無い上に、インチキの証拠はいくつもあるのです。 にもかかわらずNASAは、かなりの費用(原資は国民の税金です)を投じて、前回と同じメンバーの「調査隊」にもう一度ネッシー捜索に派遣しました。 あなたは、この調査隊を信用し、税金を使って調査を続けることを支持しますか?

上の喩えで、以下のように置き換えると、そのままSTAP事件の記述になります。

NASA>理研

ネッシー>STAP

雪男>sporelikecell

足跡>テラトーマ

ワニの細胞>ES細胞

難しいことはわからんが再現実験を支持する、という一般市民の方へ(阪大生命機能研究科・近藤滋)-特定非営利活動法人 日本分子生物学会 研究倫理委員会

捏造の証拠はデータ等を詳細に検討すれば確認できることであり、再現実験を必要としない。

捏造かどうかの検証として、最も急いでやらなければならないことは、やったと書いてありながらデータが示されていないSTAP細胞から生まれた動物の細胞中のT細胞受容体遺伝子の塩基配列の分析、またすでに存在しているSTAP細胞の塩基配列を調べることです。 これを公表すれば、STAP細胞という万能細胞がリンパ球から変換したのかどうかに関しては明確な回答が得られます。 その結果で意図的な捏造があったかどうか確証できます。

「STAP 論文問題私はこう考える」(京都大学大学院医学研究科客員教授 本庶佑) - 特定非営利活動法人 日本分子生物学会

再現実験の制約に文句を言う人もいるが、再現実験を行うことこそが大問題である。 科学の常識に反する再現実験を行うならば、不正を防ぐための制約を設けない方がおかしい。

検証チームの相澤慎一氏チームリーダーは、小保方氏が専用の監視カメラ付き実験室で、立ち会い人のもとに実験を強いられたことを「犯罪人扱い」と表現し、「科学のやり方ではない」と批判。 「検証実験の責任者として責任を感じている」と述べた。

小保方氏が検証チームで行った実験は、500万円かけて構築した専用の実験室で、研究所が指名した立会人のもとで実施。 25平方メートル・出入り口は1つのみで、入退室はIDカードで管理され、天井に監視カメラが2台設置されていた。

理研の坪井裕理事によると「理研は、検証実験はこの条件のもとでのみ行うと決め、小保方氏も同意した」という。 小保方氏は9月16日~11月22日にかけ、実験を行い、12月15日までに結果をとりまとめた。

小保方氏が声明で述べた「予想をはるかに超えた制約」が具体的に何かは明らかになっていないが、相澤氏によると、専用実験室では「物の出し入れも自由にできず、ディスプレイがないため細胞塊のデータの解析も自分ではできず、ほかの人にゆだねるしかない」などの制約があったという。

相澤氏は19日の記者会見終了後、部屋から退出しかかった後、「1つだけコメントさせてください」と戻り、マイクを取って、小保方氏の研究環境について以下のように批判・謝罪した。

「小保方さんの検証事件を、このように立ち会い人を置いてやるのは科学のやり方ではない。 科学のことは科学のやり方で処理をしないといけない。 このような実験をしてしまったことに、検証実験の責任者としてすごく責任を感じる」

「このように犯罪人扱いしたような形で科学の行為を検証することは、あってはならないことだと思う。 そのことに関して、検証実験の責任者として深くおわびを申し上げるとともに、責任を感じています」

小保方氏の実験環境は「犯罪人扱い」「STAP現象」検証実験リーダーが批判 - ITmedia NEWS

すでに説明した通り、捏造の疑いのある論文の「検証実験」は「科学のやり方」ではない。 その「検証実験」に捏造容疑者を参加させることは「科学のやり方」とは程遠い。 捏造容疑者が「科学のやり方」ではない不正を行う疑いがあるのだから、「科学のやり方」以外の方法で不正を防止するのは当然のことである。 「科学の行為」ではない不正を疑われる行為を行ったのだから、「犯罪人扱いしたような形」を取られるのは自業自得である。 「犯罪人扱い」されたくなければ、不正を行わなければ良いだけである。 そもそも、「検証実験」など行わなければ、「犯罪人扱いしたような形」を取る必要もない。 「科学のやり方」に反する「検証実験」を強行しておいて、その中身が「科学のやり方」ではないと批判するのは見当違いも甚だしい。 再現実験の凍結を求める日本分子生物学会の理事長声明の方が遥かにまともなことを言っている。

「検証実験は成功していた」論 

STAP細胞擁護者は、「理研による検証は成功していたのに、何故か、報告書では『STAP現象の確認に至らなかった』ことにされている」と主張する。 その人物は、「検証結果として『STAP現象』の成功が明確に書かれているのに、最後の結論だけが捻じ曲げられている」と言う。 しかし、理研の報告書の「検証結果」にはそのようなことは書かれていない。

詳細はSTAP再現実験が示すことに示すが、その内容を要約すると次のようになる。

  • 「Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency(刺激惹起性多能性獲得)現象」とは「多能性を持つ未分化細胞にリプログラミングされる」現象である
  • Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency(刺激惹起性多能性獲得)細胞とは「多能性を持つ未分化細胞にリプログラミングされ」た細胞である
  • 少数の「STAP細胞塊」=緑色蛍光のある細胞塊が作成できたが、これはStimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency(刺激惹起性多能性獲得)細胞を意味しない
  • 筆頭著者とは別の人物がSTAP論文とは違う別の方法を用いた場合に、多能性獲得に必須の現象のうちの1つが、200回成功とは程遠い僅かな再現率で確認された
  • 多能性獲得の証拠は全く得られなかった

STAP細胞とSTAP「幹」細胞の混同 

STAP細胞擁護者は、STAP細胞とSTAP幹細胞(STAP細胞に自己増殖能を付加した細胞)を混同させて、「STAP幹細胞を作ったのは、W氏であって筆頭著者ではないのだから、STAP幹細胞ができないことは否定の証拠にならない」と主張する。 確かに、「検証結果」は、STAP幹細胞ができなかったことを根拠のひとつとしている。 しかし、「検証結果」は、STAP幹細胞ができないことをもってSTAP細胞を否定しているのではなく、STAP幹細胞も含めて、STAP細胞ができた証拠が何もないことをもってSTAP細胞を否定しているのである。

STAP論文が画期的な成果とされたのは、「多能性を持つ未分化細胞にリプログラミングされる」という「STAP現象」のせいである。 これは筆頭著者自身が論文中に記載した現象である。 「STAP」は「Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency」の略であり、これは日本語では「刺激惹起性多能性獲得」となる。 つまり、多能性を獲得して初めて「STAP」と言えるのである。 筆頭著者が「STAP現象」の存在を主張したのだから、筆頭著者自身が「STAP現象」の証拠を確認していないのであれば、詐欺行為である。 筆頭著者自身が「STAP現象」の証拠を確認したのであれば、一体、どうやって確認したのか。

「今回はSTAP幹細胞ができなかったから、『STAP現象』の確認ができなかった」という言い訳は通らない。 「STAP現象」を確認するために、STAP幹細胞を作成することが必須であるなら、筆頭著者は、一体、どのようにしてSTAP細胞の「STAP現象」を確認したのか。 STAP幹細胞の段階で「STAP現象」を確認しても、それは、STAP細胞の段階で「STAP現象」を有していた証拠にはならない。 なぜなら、STAP細胞が「STAP現象」を有していなくても、STAP幹細胞を作成する段階で初めて「STAP現象」を発現しても辻褄が合うからである。 STAP細胞の段階で「STAP現象」を有していたことを証明するなら、STAP幹細胞でなくても「STAP現象」を発現することを示さなければならない。 だから、「今回はSTAP幹細胞ができなかったから〜」は言い訳にならないのである。 理研の「検証結果」は、STAP幹細胞以外の方法でも「STAP現象」は確認できなかったとされている。

では、筆頭著者は「STAP現象」の証拠を確認したのか。 それは、筆頭著者が書いたとされる著書に明記されている。

小保方氏は、狭い意味でのSTAP現象、つまり体細胞に刺激を与えてOct4の発現を蛍光発光で確認することはできたと述べ、 それが200回STAP細胞を作ったという記者会見での発言につながったという。 だから、いまでもSTAP細胞はあると考えている。 多くの人たちが考えるSTAP細胞存在の定義より狭く考えているのだ。

手記出版「あの日」…小保方さんは何を語っているのか - Yahoo!ニュース

「狭い意味でのSTAP現象」なるものは意味不明である。 「Oct4の発現を蛍光発光で確認」しただけでは、多能性の可能性を示す篩い分け条件を満たしただけである。 「多能性を持つ未分化細胞にリプログラミングされ」た証拠を確認していないのであれば、「Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency(刺激惹起性多能性獲得)現象」の証拠を確認したことにはならない。 つまり、筆頭著者は「Oct4の発現を蛍光発光で確認」のみを確認しただけで、「Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency(刺激惹起性多能性獲得)現象」の証拠を一切確認しないまま、「200回STAP細胞を作った」と主張していたのである。'' これは筆頭著者が自身の著書で明らかにした事実である。 多能性獲得を確認することなく「Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency(刺激惹起性多能性獲得)現象」に成功したと言ったなら、擁護する余地もない完全なクロである。

筆頭著者自身による「STAP現象」の定義や、その略語が多能性獲得を意味していることは既に説明した。 そして、一流誌に掲載される画期的な大発見となるかどうかの分かれ目は、多能性を獲得したかどうかに尽きる。 だから、多能性獲得を確認しないまま「STAP現象」などと言っていることが詐欺行為である。 仮に、W氏が手を加えて初めて多能性の獲得が確認されたとしよう。 それならば、筆頭著者は、W氏の功績を、あたかも、自分の功績のように言っていることになる。

また、理研の「検証結果」によれば、筆頭著者は「Oct4の発現」には成功していない。 別の人物がSTAP論文とは違う別の方法を用いた場合にごく少数の細胞だけOct3/4が発現したが、それでは「200回」もの「Oct4の発現を蛍光発光で確認」はあり得ない。 「200回」が文字通りの意味ではない比喩的表現だとしても、理研の「検証結果」の成功率では難しすぎる。 だから、筆頭著者が、「Oct4の発現を蛍光発光で確認」を「STAP現象」だと勘違いしたのだとしても、比喩的表現としての「200回」も到底説明がつかない。

ただし、自家蛍光と区別されていない緑色蛍光をもって「蛍光発光で確認」したとしているなら、「200回」という数値は十分に説明が可能である。 その場合、筆頭著者は、多能性獲得どころか、「Oct4の発現」すら確認しないまま、「Oct4の発現を蛍光発光で確認」したと主張し、それが「Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency(刺激惹起性多能性獲得)現象」だと言っていることになる。 Acquisition of Pluripotency(多能性獲得)の確認どころか、その前段階の確認にすら怠っておきながら、Acquisition of Pluripotency(多能性獲得)と主張しているなら、呆れる他ない。

「捏造したのは別人」論 

STAP細胞擁護者はW氏を捏造犯に仕立てて罪をなすりつけようとする。 しかし、そのW氏には捏造の動機が成立し得ない。

  • W氏には、STAP細胞研究で得られる功績が殆どない
  • W氏には、STAP細胞とは無関係のマウスのクローン作成等の実績が既にある

「世紀の大発見」の功績を得るのは筆頭著者であり、W氏はSTAP細胞に増殖能を持たせただけにすぎない。 本当に「多能性を持つ未分化細胞にリプログラミングされ」た細胞であるなら、それに増殖能を持たせることはそれほど難しいことではないだろう。 それでは「世紀の大発見」には程遠いし、W氏の過去の実績にも遠く及ばない。 捏造に加担してもW氏には得るものが殆どなく、失うものの方が大きい。 W氏の経歴を考えれば、論文を捏造してもいずれバレることは十分に知っているはずであり、得るものより失うものが大きい状況で捏造に加担するとは考えにくい。

また、筆頭著者単独での実験でもES細胞混入があったことが指摘されており、これにW氏が関与する余地はない。

前稿でも解説したが、STAP細胞の実験には、 (1)細胞にOct4-GFPが発現し、細胞が緑色に発光する、 (2)その細胞をマウスの背中に注射して、テラトーマと呼ばれる良性腫瘍ができる、 (3)このSTAP細胞を使って、増殖性を持つSTAP幹細胞をつくり、キメラマウスが作製できる、という3つの段階の証明が必要だ。 そして、(3)のSTAP幹細胞、キメラマウス作製は若山氏がすべて行っており、小保方氏は一切関わっていないが、 (1)のOct4-GFP発現、(2)のテラトーマ作製については、すべて小保方氏自身の手で行われていた。

つまり、上記の報告書は小保方氏ひとりでつくったテラトーマが、ES細胞由来であったと断じているのだ。 これは決定的だろう。 実際、報告書には次のようなくだりもある。

〈[テラトーマの作製]すべて小保方氏が行った。 したがって、STAP細胞からテラトー マを作製した際は、すべての過程を小保方氏が行ったことになる。 以上の実験過程を考慮すると、混入があった場合、当事者は小保方氏と若山氏(STAP細胞からのテラトーマ作製では小保方氏のみ)〉

これに対して、小保方氏は『あの日』で、〈テラトーマ実験の経過観察の期間、私はアメリカに出張しており、管理は他の若山研のスタッフによって行われていた〉と反論している。 この記述に嘘はないだろうが、しかし、だとしても作製者が小保方氏だったことに変わりはなく、若山研のスタッフが関わったのはあくまで出張期間の経過観察のみ。 その間に小保方氏に無断でマウスをすり替えたり、新たにES細胞を混入させるのは、どう考えても不可能だ。

また、第一段階の細胞が緑色に発光するOct4遺伝子発現についても、小保方氏は身の潔白を証明できていない。 理研の再現実験では、小保方氏はもちろん、彼女に擁護的だった丹羽仁史CDBチームリーダーでさえ、Oct4-GFP発現を確認することができなかった。

こうしたことを考え合わせると、実験の第一段階の時点ですでにES細胞の混入、もしくはすり替えがあったと考えるのがもっとも妥当性がある。 若山氏がSTAP幹細胞やキメラマウスを作製する前に、故意か過失かはともかく、小保方氏がES細胞をSTAP細胞として若山氏に提供し、幹細胞やキメラマウスをつくらせた、その可能性は極めて高い

小保方晴子『あの日』出版で再燃!STAP報道を改めて検証する(後)2 - LITERA

もちろん、監督する立場として捏造を見抜けなかったことは職務怠慢とは言える。 しかし、それは、筆頭著者による論文の捏造を否定する根拠とはならない。 W氏の立場からみれば、論文を捏造するとは思いも寄らないとしても何ら不思議ではなく、それがチェックを甘くした一因だろうと推定できる。 W氏は、筆頭著者を信じて騙された側の人間である。

尚、W氏に対しては、次のような指摘もある。

もちろん、小保方氏と若山氏が最初から共謀して、ES細胞をSTAP細胞と偽って、論文をつくったというのは考えにくい。 すでに高い名声を得ている若山氏がそんなリスクを冒すとは思えないからだ。

しかし、途中からは、若山氏もSTAP細胞がES細胞であることに気づいていたのではないか。 そうでないと、その後の行動の説明がつかないのだ。

以下はまるっきり推測だが、こういう風に考えられないだろうか。 最初、若山氏は、小保方氏の研究内容を聞いて、半信半疑だった。 しかし、Oct4-GFP発現の実験方法を指導すると、小保方氏は答えを出した。 それを見て、若山氏はこれが画期的な研究になると判断し、「ネイチャー」誌への投稿や特許申請に前のめりになっていった。

そして、「ネイチャー」のためにこういう実験結果がほしいと小保方氏に高いハードルの要求を突きつけ、小保方氏がそれに応えるという形で、実験が進んでいった。 ところが、途中から、ほしい答えがあまりにも期待通りに返ってくるため、若山氏は小保方氏を疑い始めたのではないか。 もしかしたら、これは、ES細胞がすり替わっているだけかもしれない、と。

だが、気づいた時には理研をあげての研究になっており、もう後戻りはできないところまできていた。 むしろ、事実から目を背けて「あるはずだ」と実験を続けるしかなかった。 日増しに大きくなるES細胞の可能性を打ち消すために、逆に、ES細胞と見破られないような論理補強を強めていった。 そして、いつのまにか、小保方氏の「実験」を助けるために、積極的に協力するようになっていった――。

小保方晴子『あの日』出版で再燃!STAP報道を改めて検証する(後)4 - LITERA

確かに、このようなシナリオであれば、W氏の動機を説明できなくもないだろう。 もしも、「ES細胞がすり替わっている」「事実から目を背けて」いたとすれば、W氏の責任は重大である。 しかし、仮に、これが事実だったとしても、W氏は「ES細胞がすり替わっている」ことには関与していないことになる。 「ほしい答えがあまりにも期待通りに返ってくる」のは、筆頭著者の「実験」に問題があったからであろう。 であれば、筆頭著者を擁護する根拠とはならない。

「海外でSTAP細胞に成功した」 

「海外の研究者がSTAP細胞の作成に成功した」と言う者もいるが、いずれも、STAP細胞とは違う方法で作成された細胞であり、多能性の確認も不十分なものである。 それは以下のリンク先で詳しく説明されている。

放送人権委員会勧告 

筆頭著者を擁護するトンデモな人たちは、あたかも、放送人権委員会が、STAP細胞研究への疑惑に対して事実無根の名誉毀損認定をしたかのように語る。 しかし、筆頭著者の主張のうち、認められた事項は、元留学生が作製したES細胞は無関係だとする事実と、筆頭著者への取材方法の執拗さだけであり、それ以外の筆頭著者の主張は悉く否定されている。 詳細は「STAP細胞報道に対する申立て」勧告に記載する。

  • 本件放送は公共性と公益性が認められる
  • 以下の摘示事実には真実性又は相当性が認められる
    • STAP細胞の正体はES細胞である可能性が高い
    • STAP細胞はアクロシンGFPマウスから作製されたES細胞である可能性がある
  • 以下の摘示事実には真実性も相当性も認められないので名誉毀損が認められる
    • STAP細胞は元留学生が作製したES細胞に由来する可能性がある
    • 元留学生が作製したES細胞を筆頭著者が不正入手してSTAP細胞を作成した疑惑がある
  • 電子メールの公開はプライバシー侵害ではない
    • 報道目的にとって必要不可欠ではないが秘匿性が高い内容ではない
    • 一般視聴者が両者の間に実際に男女関係があったという印象を受けるとまでは言えない
  • 筆頭著者に対する執拗な取材方法は放送倫理上の問題があった
  • 疑惑の原因がもっぱら筆頭著者にあるかのような放送内容は、放送倫理上の問題があるほどに公平性を欠いているとまでは言えない
  • 理研の調査報告書でSTAP論文において筆頭著者に捏造と改ざんが認定されており、筆頭著者に対する否定的な印象を与えても、名誉毀損は成立しないし、放送倫理上の問題も認められない
  • 実験ノートの公表は、公共性と公益性のある報道目的のための相当な範囲を逸脱しているとまでは言えない
    • 著作者人格権と表現の自由との調整については専門家の間で議論されている段階であり委員会では結論を出せない
  • 笹井氏の自死と本件放送の関係については、筆頭著者自身の人権侵害とは直接関わらないため、本決定では取り上げない

また、放送人権委員会は「一般の視聴者の普通の注意と視聴の仕方とを基準として判断すべき」としているが、「一般の視聴者の普通の注意と視聴の仕方と」で主要な摘示事実となるであろうSTAP論文の捏造疑惑について、放送人権委員会は判断を回避した。 それなのに、何故か、不思議なことに名誉毀損を認定している。 それに対して、2人しか居ない委員長代行の共通した「少数意見」は、主要な摘示事実がSTAP論文の捏造疑であることに踏み込み、その判断をもって名誉毀損はないとしている。

いずれにしても、放送人権委員会は、STAP細胞研究への疑惑を否定する見解は一切示していない。 勧告内容をちゃんと読めばSTAP細胞を擁護する根拠にはならないことは一目瞭然である。

陰謀論 

陰謀論は、大抵、荒唐無稽なものである。

  • 話が漠然としている
    • 組織名しか出てこずに首謀者が誰なのか分からない
    • 首謀者だけは明確だけど実行方法が不明
    • 動機が漠然としている
  • 情報の出所が明らかでない
  • 人間の性質等を無視した有り得ないシナリオ
    • 多数の人が関わっているのに全員が一枚岩で誰も裏切らない
    • 首謀者たちにとって予想外のことは一切発生しない
    • それなのに、何故か、情報は漏れている

それ以前に、STAP細胞に関する陰謀論は動機が成立しない。 成功すれば莫大な利益を生み出す金のなる木が潰されそうになっているのに、利益に群がるハイエナ企業が黙って見過ごすはずがなかろう。 こと、STAP細胞に関しては、他の陰謀論より、遥かに荒唐無稽と言える。

理研を執拗に叩いて筆頭著者を擁護しようとするのも、極めて滑稽である。 確かに、筆頭著者の採用過程も、論文の調査も、理研のやっていることは明らかにおかしい。 しかし、そのことは筆頭著者の正当性を何ら証明しない。 理研が悪だから筆頭著者は善という屁理屈が成立する余地は全くない。 一連の経緯が示すことは、理研も筆頭著者も悪であるという事実だけである。

まとめ 

筆頭著者を擁護する論理としては次の2つしかなかろう。

  • STAP細胞は本当にあった
  • 捏造だが故意ではない

まず、前者については、成立しないことが明らかになっている。 筆頭著者自身が、サンプル、写真、コツ等の科学的証拠があると主張しながら、その証拠の提出・公開を悉く拒んだことから、STAP細胞には何ら公開できる証拠がないことが確定した。 つまり、STAP細胞はフィクションに戻ったのであり、実現可能性を論じる価値すらない、ただの夢物語になったのである。 筆頭著者が自身で書いた著書の中でもSTAP(Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency=刺激惹起性多能性獲得)細胞の証拠を確認していないことが明らかにされている。 つまり、理研の報告書も含めて、あらゆる証拠が、STAP細胞がなかったことを示している。

そして、後者についても、非常に苦しい言い訳である。 まず、論文捏造については、積極的な故意でないとしても、未必の故意、または、認識ある過失がある疑いは非常に強い。 筆頭著者は、自身の著書にてOct4の発現のみに注目していたかのように言っている。

同書によれば、そもそも、小保方氏は「スフェア」と呼ばれる球状の細胞塊がストレスによってOct4陽性細胞に変化する過程に着目していただけで、万能細胞の作製に積極的だったわけではなかったという。

小保方氏がSTAP騒動の黒幕を名指し - LITERA

そして、筆頭著者は、Oct4の発現のみしか確認していないことも明言している。 Oct4の発現は、多能性の必要条件ではあるが十分条件ではない。 それであれば、「多能性を持つ未分化細胞にリプログラミングされる」現象の証拠とされることについて疑わしい部分が多々あったはずである。 事実、次のような指示には「疑問に持ちながらも」従ったと自著で述べている。

担当部署が科学書を扱うところではないので、すぐに疑問も感じないのは仕方がないのかも知れないが、STAP論文の中味、実験の中味を知っていれば「おや」と思うところがいっぱいある。 「光る精子」をめぐる記述や、「若山先生からChIPの実験は行ってもいいが、シーケンサーによる解析は行わないように」といわれて「疑問に持ちながらも」指示に従ったというような記述などだ(科学の部分は長くなってしまうので、また別の機会にふれたい)。

STAP騒動『あの日』担当編集者に物申す(詫摩雅子) - Yahoo!ニュース

また、次のような状況にも何の疑問も持たないはずがない。

だが、結果は知らされても、自分の眼で確かめたわけではない。自分で確認がしたいと思った小保方氏は「培養を見せてください、手伝わせてください」と申し出たというが、若山氏には「楽しいから(一人でやる)」「ES細胞の樹立も研究者の腕が重要だから、自分で行いたい」と拒否された。

小保方氏がSTAP騒動の黒幕を名指し2 - LITERA

そもそも、多能性の十分条件を確認していないにも関わらず、一流誌「ネイチャー」に投稿することを不自然と思わないはずがない。 このような状況で、論文の内容に誇張はあっても何ら誤りはない…と認識するはずはあり得ない。 筆頭著者は、論文の書き方についての知識がなかったと言い訳するが、社会人としてそんな言い訳が通るわけがない。 百歩譲って、論文の書き方を知らなかったとしても、事実を捻じ曲げていることは十分に理解していたはずであり、それが不正だと認識できないはずがなかろう。 というか、「STAP(Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency=刺激惹起性多能性獲得)現象」を全く確認していないにも関わらず、「STAP(Stimulus-Triggered Acquisition of Pluripotency=刺激惹起性多能性獲得)細胞はありまーす」と言い張っていた時点で完全なクロである。 「GFP発現細胞はありまーす。STAP細胞はW先生の実験なので私にはわかりませーん」と言っておけば言い逃れができたものを…。

仮に、もう百歩譲って、論文は悪意のないミスだったとしよう。 だとしても、捏造発覚後の対応には言い訳ができない。 筆頭著者が、サンプル、写真、コツ等の科学的証拠はあると主張しながら科学的検証への協力を悉く拒んだことは極めて不誠実である。 後ろめたいことが何もないなら、誠実に科学的検証と向き合うべきだったのである。 時間稼ぎや同情論による世論煽動などの非科学的な手段に頼った時点で擁護する余地は完全に消えて無くなっている。

疑似科学事例 

荒唐無稽な疑似科学事例を以下に紹介しておく。

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